遺言: 斃れてのち元まる

著者 :
  • 藤原書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894345560

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  • 作者は1918年生まれ。
    後藤新平の孫としての思い出やアメリカ留学中の戦争の実体験や熊楠やクストー研究、水俣での経験。全ての事は繋がっている。
    脳出血により半身麻痺になったおかげで、感じる事を取り戻したと鶴見和子さんは言う。

    生と死。異なる他者との共存。この国の未来を考えるということ。曼荼羅の思想。
    不戦の誓い。
    この「遺言」は今こそ多くの人に読まれるべき。

  • 人間でも鳥でも、働く時はうんと働いて、休むときはうんと休む。働きと休息のうまいリズムをとっていかなきゃ人間は生きられない。

    普段どうしても、仕事、家事が優先になる日々、休みの日の心もちを穏やかに、そして、軽やかに持ち続けたいと思いました。

    ツバメから、花から自然のものから教えられる、ショッピングセンターに行くのではなく、自然公園に足を向けよう、と。

    南方熊楠、読んでみたくなりました。

    それぞれ異なるものは、異なるままに、お互い支えあってともに生きていくような新しい文化を創り出す道。

    心強く惹かれます。

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著者プロフィール

●鶴見和子(つるみ・かずこ) 1918年生まれ。上智大学名誉教授。専攻・比較社会学。1939年津田英学塾卒業後、41年ヴァッサー大学哲学修士号取得。66年プリンストン大学社会学博士号を取得。論文名Social Change and the Individual:Japan before and after Defeat in World War II(Princeton Univ.Press,1970)。69年より上智大学外国語学部教授、同大学国際関係研究所員(82-84年、同所長)。95年南方熊楠賞受賞。99年度朝日賞受賞。15歳より佐佐木信綱門下で短歌を学び、花柳徳太郎のもとで踊りを習う(20歳で花柳徳和子を名取り)。1995年12月24日、自宅にて脳出血に倒れ、左片麻痺となる。2006年7月歿。

「2015年 『地域からつくる 内発的発展論と東北学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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