能の見える風景

著者 :
  • 藤原書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894345669

作品紹介・あらすじ

脳梗塞で倒れてのちも、車椅子で能楽堂に通い、能の現代性とは何かを問い続ける一方、新作能作者として『一石仙人』『望恨歌』『原爆忌』『長崎の聖母』など、現代が抱える問題を最深部から結晶化させる作品を生み出す。作り手と観客という両面から能の現場にたつ著者の、能をめぐる思考の集成。

感想・レビュー・書評

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  • 免疫学者の能随想。脳梗塞で半身不随、声を失ってもなお、自分らしい活動をする筆者への尊敬の念は深い。「能が精神的に自分を救った。絶望的になる入院中にも、私の脳のなかの能舞台で、いくつもの能の名曲を鑑賞した」・・・。そして自身での作能三部作、すごい人だ。

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著者プロフィール

多田富雄(ただ・とみお、1934-2010) 
1934年、茨城県結城市生まれ。東京大学名誉教授。専攻・免疫学。元・国際免疫学会連合会長。1959年千葉大学医学部卒業。同大学医学部教授、東京大学医学部教授を歴任。71年、免疫応答を調整するサプレッサー(抑制)T細胞を発見、野口英世記念医学賞、エミール・フォン・ベーリング賞、朝日賞など多数受賞。84年文化功労者。
2001年5月2日、出張先の金沢で脳梗塞に倒れ、右半身麻痺と仮性球麻痺の後遺症で構音障害、嚥下障害となる。2010年4月21日死去。
著書に『免疫の意味論』(大佛次郎賞)『生命へのまなざし』『落葉隻語 ことばのかたみ』(以上、青土社)『生命の意味論』『脳の中の能舞台』『残夢整理』(以上、新潮社)『独酌余滴』(日本エッセイストクラブ賞)『懐かしい日々の想い』(以上、朝日新聞出版)『全詩集 歌占』『能の見える風景』『花供養』『詩集 寛容』『多田富雄 新作能全集』(以上、藤原書店)『寡黙なる巨人』(小林秀雄賞)『春楡の木陰で』(以上、集英社)など多数。


「2016年 『多田富雄のコスモロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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