日韓関係の争点

制作 : 小倉 紀蔵  小針 進  高 銀 
  • 藤原書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894349971

作品紹介・あらすじ

日韓関係は、何が問題なのか? 「真ん中」から立て直す。
隣国として古くから結びあいながら、近代の不幸な歴史を経て、それでも戦後何とか関係を築こうとしてきた日本と韓国。しかし今韓国はにわかに日本攻撃を強め中国に接近し、日本はいよいよ態度を硬化させ集団的自衛権で騒ぎ始める。隘路に入りこむだけの「右」「左」批判応酬合戦ではなく、いまの日韓関係を全体として打開するための道筋を描く。
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感想・レビュー・書評

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  •  前半は座談会、後半は各人の文章。豪華メンバーが揃っただけに一冊の本としてはまとまりのない印象は受けるが、各人の主張を読んでいるだけでも面白い。中韓の国力向上と東アジアの勢力図変更、日韓関係の「相対化」、朴正煕時代以降の日韓関係モデルの終わり、韓国での民主化以降の世論の噴出(黒田勝弘氏の言葉では「NGO国家化」)等が語られている。
     慰安婦問題では、さすがに朝日新聞の吉田証言誤報のみをただ叩くような論説はない。他方、小針進教授は、朝日の反「アジア女性基金」報道の数々を指摘していた。もちろん朝日のみの責ではないだろうが、アジア女性基金がより効果を挙げていれば現在の慰安婦問題、日韓関係は違う様相を呈していただろうという教授の指摘にはうなずける部分がある。金子秀敏氏、若宮啓文氏というメディア当事者自身も、メディアの責任を提起している。

  • 歴史和解というのは本当に難しい。一方的な謝罪や報復では和解にならない。単なる妥協では先が見えない。妥協+相互理解が必要。それらに知恵が必要。これらの統合されたものが歴史和解。
    いかに対話が不足しているかがわかる。

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著者プロフィール

青山学院大学特別招聘教授、元フランス大使
1938年生まれ。東京大学法学部、英国ケンブリッジ大学経済学部卒業。1962年外務省入省。文化交流部長、経済局長、外務審議官、駐ベトナム大使、駐韓国大使、駐フランス大使などを歴任。2003年10月から 11年9月まで独立行政法人国際交流基金理事長を務める。東京2020オリンピック・パラオリンピック招致委員会評議会事務総長

「2017年 『朝鮮半島 地政学クライシス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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