- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894516199
作品紹介・あらすじ
日本人はまわりの空気を読み取る力に長けていることに加えて、とても影響されやすい。つまり、良い空気にも悪い空気にも感化されやすいのだ。「場の空気」が良くなれば、人は自らどんどん動き出す。目標を絶対達成させるコンサルタントが、コンサル現場から導き出した良い「空気」に変えるための究極メソッドを伝授!
感想・レビュー・書評
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日本人は、目に見えない「空気」を敏感に読み取りながら、その空気に合わせた行動を取ろうとする。良い空気が流れていれば、自然と良い行動をとるし、言い訳めいた淀んだ空気が流れていれば、言い訳の多い仕事をすることになる。従って、変えるべきは「人」ではなく、まず「空気」である。凛として張りつめた心地の良い緊張感ある「空気」を作ることで、後は自然と良い空気が流れ、人の動きも変わっていく!その空気を作るには・・・を解説した一冊。空気という目に見えないものながら、その場を支配する力の強さは、誰もがなんとなく感じてるのではないでしょうか?
非常に共感できる内容でした。NLPや行動経済学の見地からの解説もわかりやすい。プロスペクト理論から「やるのが当たり前の空気」が出来れば、やらないことに後ろめたさが発生し、やらざるおえなくなる、というくだりはとくに納得。(万が一寝坊で出社時間ギリギリになったとしたら、全力で脳をフル回転させて、なんとか間に合うよう最善の努力をする。これは出社時間までに行くのが「当たり前」となっているから、その当たり前が出来ないことが「損失」として感じるから。)
以下、参考になった点、引用・自己解釈含む。
・集団的手抜き。人数が集まれば集まるほど、アイディが掛け合わされて良いアウトプットが生まれるべきだが、多くの場合はそうならない。複数人数がいることで、自分毎としての捉え方が落ち、自分の持つ能力をフルに使わなくなる。
・作話(さくわ)を理解する。人は、条件反射的に、後付けの理由を作ることが非常に多い。しかも後付けの理由であっても、一度口に出した内容に一貫性を持たせようとするため、負のスパイラルに陥ることがある。この作話が空気を淀ませる(造語;作話スモッグ)
・自燃人、可燃人、不燃人の3つの燃人を考える。自然人はほっておいても自ら燃えて動いてくれる人。可燃人は周りの空気次第で着火する人。不燃人は、文字通りいつまでも燃えようとしない人。割合は、やはり、2:6:2。6割の可燃人に燃えてもられるかどうかが、マネージャーの腕の見せ所。
・かりに仕事が出来る不燃人が居た場合には、不燃人を切ってでも、場の空気の改善を優先するべき。
・にわかコーチングには要注意。コーチングは相手が答えを持っていることを前提に、質問を投げかけて答えを引き出す手法。相手が答えを持ち合わせてない場合に、下手にコーチングをやると、本音でもないろくでもない中途半端な答えを引き出してしまい、、しかもこの答えに対して一貫性の法則が働いてしまう。答えが無いメンバーと対峙する時には、ティーチングが必用。
・仕事の報酬は仕事。王子製紙藤原銀次郎。
・空気はすぐには変わらない。1人に対して1日一回は声掛けを行い、存在認知を通じて関係を構築していきながら、8か月は最低限同じ内容を発信し続ける。
・発信する内容はぼかさない。4W2Hで、具体的に。抽象的な表現では伝わらない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人を動かすのではなく、空気を変えることで、人は動きだす。という全く新しい組織改革本。すばらしい内容。
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マネジメントの要諦を「人」ではなく場の「空気」と捉え、空気を流れに変える手法を伝授。その言わんとする趣旨は首肯できる。
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ミラーニューロンの話を「空気」に見立て、すごくわかりやすく、しかし痛烈に組織改革の話を展開。
人を変えるのではなく、あくまで空気を変える。決してスピリチュアルな話ではない。徹底したコンサルの現場体験から、変えるべきはまず空気だという。
「人を動かすには、人ではなく空気に向かって発信する」
外堀から埋めていく新たなアプローチ。
これでいきましょう。 -
結構知ってることが多かったが、初めて読む方はわかりやすいし、そこまで分厚い本じゃないからおすすめです。
自燃人・可燃人・不燃人とかの概念は参考になる。 -
少々期待外れな本。本書は、直接人に働きかけるのではなく、空気を良くすることで間接的にチームの自主性や積極性を向上させることを説く。確かに挙げられていた具体例はなんとなくイメージできたのだが、どこか論理性に欠け、今一つピンと来なかった。また、本書冒頭に、「空気を変えることは誰にでもできる」とあったため、「チームの1メンバーである自分は、どう振る舞えば人を動かせるだろうか?」と考えていたが、内容はチームリーダーの行動の話ばかり。リーダーでない私が取り入れられそうなアイディアがなく、残念だった。
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参考図書
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空気を変えるには8ヶ月かかる。
すぐに結果出なくて当たり前。焦らないでOK。 -
チームを率いていく上でぶつかる「悪い空気」を「理想の空気」に変える方法を掲示した本。
紹介されている事例にはピンと来なかったけど、考え方はわかる。正しさより空気を大切にするのは生活でも仕事でもよくあることだ。
空気をまず変えてからじゃないと人は動いてくれない。チームを率いる際、この本の内容を思い出して順番を間違えないようにしたい。 -
この本は現在、会社・バイト・部活などでもっとチームを伸ばしたいが、どうしたらいいのか分からない方、教育や指導などやってることはやっているがいまいち効果を感じれない方、むしろ言いすぎてより悪い方向に向かって言っているなと感じている方にオススメです。
著者は、アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長で、企業の現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタントです。支援先は、NTTドコモ、ソフトバンク、サントリー等の大企業から中小企業にいたるまで。3大メガバンク、野村證券等でも研修実績がある。企業研修は、基本的に価格がつけられず「時価」だという。。。
著書『絶対達成マインドのつくり方』『空気で人を動かす』など著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。
著者よると、チーム・組織における成果は、仕事の内容・給料・教育といった諸々のコンテンツ以上に、そのチーム・組織が持つ「空気」が本質的には重要になると話しています。
「空気」は目に見えないものですし、最初は訝しがりながら読み始めたのですが、読んでみるとビックリでした!
チーム(2人以上は全部チームです)で物事に取り組む際に、もっと加速して、そのことを進めていきたいときに上手くいかず、もどかしく感じていたことの原因が、言語化されていて、「なるほど!!」と、何度も頷きながらあっという間に読み進めてしまいました!(^^)!
誰かと何かをやることがある人、もしくは自分が空気に流されやすいなと思う人も含め、ぜひ読んでほしいのです。
ちなみに、この本の内容は一部を抽出してお伝えしても正直いまいちピンと来なかったり、おそらく著者の言いたいことは伝わらないだろうなと思います。
なので、今回は、「空気」によって行動が変わることに関して、端的に話してて、そうだなと思ったところを紹介して終わります。
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以前の会社には、「まじめに頑張るなんてカッコ悪い」という「空気」があった。
今の会社には、「まじめに頑張ることが普通」という「空気」がある。
たったそれだけの違いなのです。
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「なるほど」「面白いな」「違うんじゃないか?」などと思った方は、手に取ってみてください。