「洞察力」があらゆる問題を解決する

制作 : 奈良潤 
  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894516748

感想・レビュー・書評

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  • 見えない問題を見抜く力
    ・出来事のつながりから見抜く方法
    ・出来事の偶然の一致から見ぬく方法
    ・好奇心から見抜く方法
    ・出来事の矛盾から見抜く方法
    ・絶望的な状況における、やけっぱちな推測による方法

  • これは「洞察力」に関する論文ですね。しかも、洞察力を向上させるためにはどうすればいいのか?という点では、ケースバイケースの域を出ていませんので、この本を読めば洞察力が(多少なりとも)向上する!という内容を期待すると完全に裏切られます。
    著者は”現場主義的意思決定理論(NDM)”を確立した人として名高い人だそうですが、この領域は根本的にその一部として非常に重要でありながら曖昧なことが多すぎるために、これ自体が研究の対象になりうるということかと思います。

    洞察力についての分析や定義に向かおうとしているのに、なぜそれが発揮できないのかという切り口になると、ビジネスの現場の話(NDM的実践論)へ行ってしまうなど方向がずれたり消化し切れていないようなところがあり、まだまだ稚拙で入口レベルの話だと思いました。よって星マイナス1。
    しかしながら、個人的には、人間にできて人工知能にできないものは何であるかにつながる話だと思っているので、この領域の研究の発展を期待しています。

    蛇足ながら、タイトルではっきり「洞察力」と書いてあり、原題にもThe Remarkable Ways We Gain Insightsと補足があるのでそれがInsightを指しているのは明白なのに、本文では都度「見えない問題を見抜く力」と回りくどく書いているのはなぜでしょうか?原文を直訳するとそうなるのでしょうか。文脈によって「洞察力」と訳してしまうと意味が合わないことがあるかもしれませんが、それを織り込んでも、この回りくどい表現は内容のスムーズな理解を阻んでいると思います。よって星マイナス1。

  • 見えない問題を見抜く力に関する本。
    見えない問題を見抜く力をつけようと思って読むと、「だからどうしろと?」になる。
    ある程度、見えない問題を見抜く力がある人が体系を知るための本のように感じた。
    個人・組織を左右する2つの矢印「パフォーマンスのモデル」の表や書かれてるエピソードなどは示唆的でいい。
    スッキリさを求める人と評価が分かれそう。

  • 訳に問題がある。また、DNAの話のように、元の本にあって訳書に出てこないものがある。

    ○訳書162ページ
    ・原文:My selection rule was that the twin who missed the insight had to be a real person in the story, not just an anonymous bystander. Even if the person wasn't named, I needed at least a little detail and background information on the twin who missed the insight so that I could speculate about what got in his or her way.
    ・訳文:私が事例を選択するうえで決めた約束事とは、「見えない問題を見抜く力」を発揮し損ねた双子の1人は、その事例の中の当事者であり、仮に自分の名前を名乗らなかったとしても、「見えない問題を見抜く力」を発揮したもう1人の双子についてのある程度の詳細と背景情報を必要とするということだった。そうすることで、彼らにとって何が障害となっていたのかを推察することができた。
    ※この前後では、ある状況で「見えない問題を見抜く力」を持ちえた人とそうでなかった人の組を双子と呼んで、両者の違いが論じられている。

    ○167ページ
    ・原文:They seize on a possible contaminating factor -- some different possible cause that might explain the finding.
    ・訳文:本来の結果に悪影響を及ぼし得る要素に理解を示す。その要素とは、何か他とは異なるであろう原因を意味する。
    ※ここでは、科学者が自分の主張する理論と矛盾する事例を発見した時に、その言い逃れをしようとすることが述べられている。theyは科学者を指し、a possible contaminating factorは、理論とのズレを説明する要因と思われる。

    ○181ページ
    ・原文:Boone's second insight was another case of creative desperation,
    ・訳文:ブーンの第2のアイディアは、「やけっぱちな推測」による別の考えである。
    ※著者によればcreative desperationはアイディアを生み出すきっかけの1つで、著者はここまでに例を挙げてそれを解説してきたが、このinsightはそのもう1つの事例。

    ○283ページ
    ・原文:By 1996, its revenues were half that, and the company was sold that year for a mere $135 million.
    ・訳文:しかし1996年までには、その収益は半分にまでなり、同年、同社は1兆3500万ドルで身売りすることになった。
    ※the companyはコダック社。

  • しょーもなかった。タイトルの事がもっと具体的に知る事が出来たら良かったのに。雑談を本にした感じ。

  • 多くの人に心から耳を傾けると、見えない物も見えるようになってくる。そうして私たちは世界観を更新し、それまでと違った新しい人間になっていく。
    共感して、物事を決めつけない。それが洞察力の育て方。

    「見えない問題」とは何か。
    人がどうやって、偶然にも新しい物事を発見したのか。
    いかに物事の本質(問題点)を見抜くような意志決定ができるようにするのか。

    技能・性能・生産性などのパフォーマンスを向上させるためには、「見えない問題を見抜く力」で問題を発見し、問題解決を計る、またはそのための能力を身につける方法と、組織によってメンバーを厳しく締め付けて目に見えるミスを減らそうとする方法がある。前者の方が効果が高いが、組織はミスを減らそうとする。ミスは目に見えるからである。
    だが、ミスを無くすことにばかり力を入れると、創造性が抑圧される。

    ① 何が「見えない問題を見抜く力」を触発させるのか?
    ② 「見えない問題を見抜く力」は誰の身にも備わっているはず。なのに、全ての人が常にその能力を発揮できている訳ではない。何が原因で、「見えない問題を見抜く力」が発揮されないのか?
    ③ 「見えない問題を見抜く力」を絶えず発揮するための実践的な方法があるのか?

    「見えない問題を見抜く力」
    :もしかしたら、自分が思っていることは正しくないのかも知れない。
    ・異なるアイディアがどのようにして互いに密接に適合するのか。
    ・いくつかの事実が互いに適合しない事実
    ・パターンを見抜く

    「見えない問題を見抜く力」
      予測可能性の正反対に位置する。
      秩序をかき乱す。
      疑問を持つ力。その疑問に徹底的に付き合う力。
      基本的に「組織を解体」する方向に働く。
      不要な思いこみに気づき、それを捨てること。
       それまでの考えを捨てて、改めて考えを持つ。
       莫大な努力が必要。
       人々は、自分たちの理解の支えとなるものを捨てるのに抵抗する。

    人の物の考え方を理解するためには、体験談を収集するのが効果的。
     現場主義的意志決定 NDM理論

    「発見」って、見える世界が広がることなんだ。

    科学の目的とは、世界についてもっと語ること。

    心の発見を行動に移す。

    人の話を真剣に聴くようになると、たったひとつの単純な出来事から、いくつもの異なる重層的な事柄を導き出せる。

    魔法のように感じるのは、結果へ至るプロセスが想像できないだけのこと。

    「なぜ、人がある特定の方法で行動したのか?」のチェックリスト p.321
     ・その人の持っている知識
     ・その人の考え方や経験したこと
     ・その人の考えや行動への動機
     ・その人が考える物事の優先順位
     ・その人が制約している条件

    官僚主義は創造性と相容れない。

  • 異なる世界観を持つ?まずは余裕を持って、いろいろな角度から客観視できる目や脳を持つことが理想だけど、とっさにそれができるような具体的なコツが知りたい。

  • 題名からすごく期待をして読みだしたが、期待したような魔法のツールやロジックは出てこなかった。
    万人が使えるそんな魔法のツールがない事は、当然と言えば当然なことだからと思い読み進めたが、あまり頭に入ってこなかった。

    しかし見えない問題を見抜く力を発揮させるきっかけとして、不明瞭な点、矛盾点そして対立する点を利用する事で、自分たちで問題を解決する事が出来る。
    その為には、我々はたいていもう言った矛盾した問題に巻き込まれると困惑するが、そこには問題解決への糸口が残されているものである。
    私たちは単に自分たちが狼狽したという感情を好奇心に変えればいい。
    「矛盾から目を背ける事よりそれをどうやって利用するか」が重要という事はなるほどと思った。

    人、組織を左右する2つの矢印(パフォーマンスモデル)
    パフォーマンスの向上(技能、性能、生産性)=目に見えるミス(下矢印、特に組織ではミスを減らそうとする)+見えない問題を見抜く力(上矢印、問題発見、問題解決の能力アップの方が効果が高い)

    この中で、目に見えるミスををなくさせる方が簡単だが、目に見えない問題を見抜く力を伸ばすことが重要。

    思考の技術における最も普遍的な貢献は「見えない問題を見抜く力」を発揮、発見へ至るための4つの段階を提示している。
    ・準備:難しく、より意識的で、体系的で、それでも実を結ばばい分析的な思考に人はのめりこむ
    ・発案:意識的に問題を考えることをやめ、意識が潜在意識にとって代わる
    ・閃き:心の緊張を解くことを求め、問題について深く考えることをやめる(無意識レベルでの様々な連想が1本に結びついて蓄積したもの)
    ・確証:そのアイデアが有効かどうか吟味する

    見えない問題を見抜く力とは、完璧主義を超えたものであり、この力は元来の計画をよくするものである。

    ミスや不確実性を減らす方法
    ・より厳しい基準を設定する
    ・管理を強める
    ・すべての情報源を文書化する
    ・想定していることをつかむ
    ・そういった想定に対して不確実性の値を概算する
    ・検討する回数を増やす
    ・一層厳しい方法で結論を立証する
    ・チェックリストや手続き方法に頼る
    ・より忠実に予定日に間に合うようにする

    見えない問題を見抜く力を発揮する機会を逃す4つの理由
    ・誤った考えに固執している(反対:誤った考えから解放させる)
    ・経験不足(反対:十分な経験がある)
    ・消極的な姿勢(反対:積極的な姿勢)
    ・具体的な考えにとらわれた推論(反対:遊び心が伴った推論)

    見えない問題を見抜く力を発揮した人に学ぶチェックリスト
    ・その人の持っている知識
    ・その人の考え方や経験してきたこと
    ・その人の考えや行動の動機
    ・その人が考える物事の優先順位
    ・その人が制約している条件

    • uptoyounikonikoさん
      アウトプットするということの重要さを感じるコメントです。
      2016/06/12
  • 洞察力を発揮するための方法がおぼろげに見えてくる。仕事の進め方を検証したくなる。でも難しい。ダニエル・カーネマンと敵対する学派なんですね。すごく参考になったのだが、文章としておかしな箇所が複数あり訳文に不満を感じる。

  • 物事の本質を捉えた真にイノベーティブなアイディアが閃くメカニズムや、その阻害要因、解決手法を紹介した「認知心理学」の解説書。

    「現場主義的意思決定(NDM)理論」と呼ばれる手法によって検証された120の事例から、著者は「目に見えない問題を見抜く洞察力」とは、一見無関係に見える出来事同士の「つながり」や「偶然の一致」、あるいはちょっとした「矛盾」に気付くことをきっかけに、新たな物事の見方や考え方を獲得することであるが、個人や組織が既存の価値観に固執し、予測可能な世界のみで完璧を目指してミスを無くすことに偏りがちなことが、このような洞察力の発揮を阻害していると主張する。

    原文そのものが難解なのか、訳文が熟れていないのかはわからないが、少々理解し辛い文章が多い。また課題を克服して洞察力を発揮するための解決法は"交流範囲を広げる"とか"別チームを立ち上げる"といった、どちらかというと月並みな印象がある。ただ、イノベーションを考察する重要な視点の一つとして認知心理学を学ぶには一読の価値がある。

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