わかりやすい文章を書く技術 (Forest 2545 Shinsyo 093)

  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894519411

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  • 良い文章とは何か?


    それは「分かりやすい文章」のこと。読者がすんなり理解できない文章は良い文章とは言えない。分かりやすい文章は一文最長60文字が目安。論理を身につけるには、⑴新聞の投書欄を読むことと、⑵議論する習慣。初心者は先に結論を書く方がいい。構成は、①問題提起(主張をはっきり言う)、②意見提示(自分の主張と反対の主張も織り込む。ex. 確かに〜しかし)、③展開(主張の裏付け。鋭い根拠)、④結論(整理してまとめる)の順。書き終わったら、推敲する。文末の「だ」「である」は控えめに。

  • 小論文の名講師として知られている著者。論じることをシンプルに改正つしている。前半はわかりやすい文章の定義などの解説が主であり、少し冗長さを感じる。一方、後半で具体的な方法論が述べられている。

    P24.文は論点をはっきりさせる必要がある。そこで、「一文60文字」の制約を設けることを勧めている。文が長いと、係り結びの重複、あいまいな主語と述語の関係、リズム感の悪さを引き起こす。

    P64.はっきり言う文章を書きたいときは、主語と述語を逆にしてみる。たとえば「通したいんです。この企画を。」とする。意思がよりストレートに伝わる文章になる。

    P67+P72+P90.良い文章の型。①問題提起(主張をはっきり言う)②意見提示(自分の主張と相反する情報を織り込む)③展開(主張の裏付けとなる具体的な事例を入れる)④結論(すっきりまとめる)。②で使える接続詞として「確かに」がある。確かに・・・ではある。と反対する主張をを許容しつつ、③で、「しかし」と続ける。

    P86.文章が脱線した時は潔く消す。

    P93.文章は必ず何かに賛成している。すなわち何かに反対している。対立軸を意識し、何に対して反対しているのかはっきりさせる必要がある。自分の意見が何に対してイエスなのかノーなのかが決めやすくなる。そして、その理由に説得力をもたせて説明しなければならない。

    P111.文章は全体像(題材や主張)を先に書く。最初から細かい情報を羅列しても何を言っているのか分からず伝わらない。

    P120.理由が3つ程度のときは、もっとも重要な理由を一番最初に言う。もっと多い時は最後に重要なことを言い、最初は2番目に重要なことを言う。

    P125.根拠は文章に説得力を持たせる。根拠を掘り下げることで読者をあっと驚かせることができる。あいまいな表現や簡単に思いつく理由は誰にでも書けるし、驚きはない。

    P156.逆説的な書き出しは面白く読ませるためのテクニック。たとえば「海外ボランティア活動は国のためにならない」など。

    P158.体験談や個人的な感想は、自信のない主張や過去のデータで反論されそうなときに有効。

  • 小論文指導の実績などを基に、文章を書く技術について概ね基本的な内容が紹介されている。

    内容構成として、「わかりやすさ/構成力を高める/説得力を持たせる/テクニックと実践法/上達へのステップアップ」などとなっている。

    筆者が紹介する私的な文章上達法は、これはちょっとどうだろうと思うものもあったが、新聞の投書欄を読むことを勧めているのはなるほどと思ったので、チェックするようにしようと思う。

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著者プロフィール

樋口 裕一(ヒグチ ユウイチ)
作家、小論文専門塾「白藍塾」塾長、多摩大学名誉教授
作家、小論文専門塾「白藍塾」主宰、多摩大学名誉教授
1951年大分県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。多摩大学名誉教授。小学生から社会人までを対象にした通信添削による作文・小論文の専門塾「白藍塾」塾長。
著書に250万部のベストセラーになった『頭がいい人、悪い人の話し方』(PHP新書)のほか、『小論文これだけ!』(東洋経済新報社)、『読むだけ小論文』(学研)、『ぶっつけ小論文』(文英堂)、『ホンモノの文章力』(集英社新書)、『人の心を動かす文章術』(草思社)、『音楽で人は輝く』(集英社新書)、『65歳 何もしない勇気』(幻冬舎)など多数。

「2022年 『小論文これだけ! 人文・文化・思想・芸術・歴史 深掘り編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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