箸の持ち方――人間の価値はどこで決まるのか? (Forest2545Shinsyo 98)

著者 :
  • フォレスト出版
2.46
  • (0)
  • (7)
  • (8)
  • (4)
  • (9)
本棚登録 : 92
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894519473

作品紹介・あらすじ

正しく使える人はたった3割!読むだけで箸使いが美しく!箸の持ち方から学ぶ人間の精神と文化。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 箸の持ち方によって人の人格を判断する、偏見に塗れた本
    正しい箸の持ち方を学ぶ目的のためにはこの本を読んではいけない(理由は最後に述べる)

    最初の方は箸の持ち方について紹介されているものの、大部分は正しい箸の持ち方ではない人を不当に貶める内容が綴られている

    そもそも「正しい箸の持ち方」というよりは「伝統的な箸の持ち方」という表現の方が適切だと思う
    でも、とりあえずこの場では「正しい箸の持ち方」という表現としておこうか


    要約すると、正しい箸の持ち方をできない人は、常識を教えられない環境で育ち、大人になってからも自ら正そうとしない人なのでバカだ、という事らしい

    確かに箸は正しく持てた方がいいけど、だからといってその人の性質がその要素だけで決まるわけでもあるまいに……
    そう主張するなら、因果関係とまでは言わないので相関関係がある事をデータで示して欲しいかな


    箸の持ち方はマナーの一部
    個人的な意見として、正しく箸を持たない人と一緒に食事する際に「この人はマナーを知らないんだな」とは思うけど、だからといってその人の人間性までは疑わない
    その特性で人を切り分けて、ファストフードを食べるとかどんな物を好むとか趣味趣向まで言及するのであれば、それこそデータを示してほしい
    特定の方々を無根拠に批判するための一要素として箸の持ち方を取り上げているだけにしか思えなかった


    箸の持ち方で結婚相手や政治家を決めるというのは完全に暴論でしょう
    飲み屋など内輪のバカ話としての話題ならともかく、こんな事を世間に書籍として出版する程の価値は見出だせなかった

    その言及の仕方にしても、完全に人を見下した物言いが受け入れられない


    あと、著者は鮨好きのようですけど、その知識にしても偏ってますね
    一流の鮨屋には日本酒は種類がそんなにないというのは「あなたの基準では」でしょう
    その他にも、「それ、あなたの感想ですよね」と思うところが多数

    そもそも、この本って想定されている読者対象ってどんなイメージなんですかね?
    とりあえず、私には共感ができなかったというのが感想でしょうか



    評価すべきは、箸の持ち方に関してのコメントを両論載せているところ
    一応、箸を正しく持てない事を通り一辺倒に批判だけしているわけでもなく、擁護する意見も掲載されてはいる
    けど、そのコメントがどうやって収集したのか、信憑性が不確か
    すべて著者の自作自演と思われても仕方がないとも思う



    この本で価値があるとすれば、一番間違えてはいけない「正しい箸の持ち方」の紹介が間違っているところと、その意味するところ
    親指は人差し指と近いところにあるのが本当に正しい箸の持ち方です
    親指が離れた位置で上を向く持ち方は間違いです

    もし著者がこの持ち方をしているのであれば、作中での批判は全て自分に返ってくる構造になっているわけで
    自らの浅薄さを露呈してしまっているのが一番ユニークさを感じた


    もし著者がこの感想を読んだとしたら「大丈夫です、気づいたときに直せばいいんです」というメッセージを送りたい
    ちなみに、私は箸の持ち方で人の人格を決めつけたりしないので安心してください、とも

  • よくわからない。
    愚痴ばかりでこの人の品格がどうなのかなと思った

  • 箸の持ち方が大切なのは同意するが、この内容で哲学者を名乗ってほしくない。著者の自我は肥大しきっている

  • はじめのほうは真剣に読んでいましたが、64ページから爆笑の内容になり、おそらく真剣に読まなくてもよいのでは…と気がつきました。

    悪意のある挿絵も笑うポイントかもしれません。

    ただ、箸を正しく持つべきであるという主張には大賛成です。

  • 箸の持ち方大切ですよね。大切にしたい日本の文化であり美です。ぼくにはこっちの方がクールジャパンに思えるけどみんなはどう?
    おもしろく読んだけれどこの著者は常識人なのかもしれないけれどちょっと偏っているかなとも思えました。わたしには。

  • 思想も表現も個人の自由だけど、伝えたいのであれば伝わる方法を取らないと、では。
    言いたいことは分かるよ、僕としても「そういうこと」すら疎かにする人間にあまり価値はないと思う。

    それにしても、排泄という行為の結果生じる糞という「物体」と、食事という「行為」を並列するのは、著者の頭が悪いのを露呈するだけだから、日本語についてもう少し頭使った方が良いよ。

  • 複数の証言があるが、A首相の箸の持ち方は明らかにおかしい。一国の総理がこれでは困る。箸の持ち方は歴史に対する姿勢を示す。道義を重んじ真の豊かさを知る瑞穂の国の資本主義とウオール街を批判しておきながら、いざウオール街に行けば正反対の言葉を並べ立てる。五輪招致プレゼンにおけるunder control発言にしても、TPPの約束にしても結局嘘ばかり。箸をきちんと持てないから選択を誤る。箸の持ち方が悪い人間は人間としておかしい。箸の持ち方と精神には深い関わりがある。

  •  面白可笑しくが良いのか、学者的文体が良いのか、どちらでとらえるかで意見が分かれるところだろう。

     ただ、物事の考え方のとっかかりにはこれでもよいのではないかと感じる。結局、何を考えて判断するかの違いであり、双方の批判合戦をしてもお互い何も得はないということだ。

     ただいえることは日本人ならやっぱり正しく箸は持ったほうがいいよねという事。

  • [雑感]
    ■基本的にはB層批判。
     理解できるところもあるが,
     目くじらを立てすぎると,
     生きるのがしんどくなるのではないか?
    ■ちなみに,私は30歳を越してから,
     箸の持ち方を直しました。
    ■ちょっと笑えたので,備忘録として
     文章を抜き出しておく。

      だいたい左翼の死に損ないが,自然食品とか
      有機農法とかあっちの世界に行くんですよね。
      左翼の雑誌でも「買ってはいけない」とか
      やるでしょう。(中略)
      でも,どう考えたって農薬の害より
      マルクスの害のほうが大きいわけでしょう。
      (p93)

  • 別につまらないとは思わなかったけど
    この本を900円出して買う気にはならないな。

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1975年、山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作「アンチクリスト」を現代語訳した『キリスト教は邪教です! 』『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?』『日本をダメにした B 層の研究』(ともに講談社)、『日本人は豚になる:三島由紀夫の予言』『日本をダメにした新B層の研究』(ともにベストセラーズ)ほか、祥伝社新書に『コロナと無責任な人たち』『100冊の自己啓発書より「徒然草」を読め! 』『ニッポンを蝕む全体主義』。『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』(中野剛志氏との共著、 ベストセラーズ)など著書50冊は以上。

「2023年 『古典と歩く大人の京都』 で使われていた紹介文から引用しています。」

適菜収の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェームズ アレ...
三浦 しをん
ヴィクトール・E...
佐々木 圭一
ジャレド・ダイア...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×