三国志〈12の巻〉霹靂の星

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 164
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894560604

感想・レビュー・書評

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  • これは本当に奥が深い!多くの視点から多くの人物を楽しめる。特にクローズアップされていたのが裏切りの連続で親殺しも関係なく無法者とされていた呂布の気持ちなど読んでいてよくわかる。池上先生のコミック「覇」にあるような荒々しい呂布とも違い男として時代を駆け抜ける彼の美しさに心震わされ、それに3兄弟の末弟として強さだけが誇張され続けた張飛の繊細さに心配り、そして人を愛する気持ちなどは彼が死ぬ時にすべて読んできた中の思いが一瞬で溢れてきて涙が止まらない!

    先日、北方先生の「黒龍の柩」を読んで山南と土方のお互いの見えない思いについて語ったが、やはりこの三国志も同様であって男性が読むには心を揺さぶるいい作品です。

    史実に沿った作品ではあるが、名前だけでしか知らなかった魏延・馬謖・姜維・王平・許褚・張遼・韓当・馬超などもっともっと知りたいと思える人物が本当にいた。話の中で作られた人物が何人も出てくるが、彼らがしっかりとサポートして史実上の人物をどんどんクローズアップさせていく。

    頭の中で多くのシーンがフィルムとなって映し出されたが一番は呂布の愛馬である赤兎馬が死に掛けた時に劉備の配下であった成玄固に赤兎馬の命を託すシーンなど今でも僕の勝手な映像として頭の中に残っている。

    元々は呂布の配下であった張遼。その後は曹操の勇将として知られるが、呂布軍の伝統を貫き闘志無敵の騎馬隊を率いる姿も忘れられない。やはり何度も言うが北方先生の作品を読むのはすべての先生の作品を読んだ一番最後が妥当だと思う。本当の漢達を読ませてくれます!

  • 魏の出敗け死す。この人民政の才はあったみたいだけど……。
    にしても登山家は本当に憎いな。馬良じゃなくてお前が死ねばよかったのに。
    三国の帝が鼎立し、ここからが真の三国志。あと一巻で終わりだけどね。

  • 毎巻最後に重要人物が死ぬ。本巻では趙雲が死んだ。
    計算して書いているんだろうな。

    しかし北方三国志って戦略の説明がうまいな。
    第一次北伐ってなんとなくわかったような気持ちになっていたけど、こういう戦いだったんだ。
    もっとも、今まで三国志を読んでいても、だいたいこの前でだれて、このあたりは惰性で読んでいたので身を入れていない。
    「なんかしらんが、馬謖が山に登ったんだろ」というぐらい。本当の三国志ファンが聴いたら泣くだろうな。

    だから、はじめて読んで納得がいった。
    「わかります。砂に水がしみ込むように、丞相のお考えがよくわかります」
    という魏延の言葉は、そのまま読んで「俺もだ!」とつぶやいてしまった。

  • 読了。泣いて馬謖を切り 「男の別れだ、さらば」と超雲の眼が静かに閉じられた。劉備亡きあとの蜀、あの孔明でさえ 振り返り自省し苦悩の道をのた打ち回っている。人のあり様を見事なまでに北方氏は書き込んでいる。

  • 孔明にまつわる有名なエピソードが二つ出るが、むしろ中心は仲達にある。華々しい戦はなく、相次ぐ死に悲しさが募る。

  • もうどの巻にどんな内容が書かれたかわからないから
    コメントしずらいんだけど・・・

    でも本当に好きです!!
    歴史の流れは大きく、抗いがたい気がするけれど
    しかしそれは人が作っていくものなんだなぁ。

    登場人物が素敵です。

  • 故事にもなっている、孔明が「泣いて馬謖を斬る」場面があります。ここはもう、やるせなさと悲しさがない交ぜになった気持ちで読みました。悔しいという思いもあります。

    そして曹丕と趙雲も亡くなります。最後に趙雲と孔明が交わす会話には、趙雲の孔明に対する思い遣りが感じ取れます。趙雲が死を迎える姿を、ただ見つめていることしか出来ない孔明の姿が痛々しい。

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