- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894561236
感想・レビュー・書評
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中身はエッセイ。
タイトルと装丁が秀逸!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刹那を生きる人を知っている
お酒が好きで
長生きが美徳だとは考えていない
感性が豊かで
その瞬間を詩的に生きている
儚さは美しく幸せを感じ
ずっと続けばいいのにと思う
難儀である -
中島らもさんの文章を初めて読んだ。らもさんのようなセンチメンタルな文章を書けるようになりたい。らもさんのように生きてみれば、それは可能になるのかもしれない。
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中島さん 私は好きだな。
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「恋は病気に似ている」
こんな臭い台詞をいい大人がいっちゃうとは尻の穴がむずがゆくなりますが、不遇の青春時代を過ごした人はすべからくこんな事を考えてしまいます。
それは、病気のように感じない恋は本当の恋じゃないという訳ではなくて、恋を病気のように患う人がいるというだけのこと。
まぁ青春時代特有の流行病です
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月の温度は、125度から零下170度。その差300度。中島らもの「下衆」と「ピュア」の温度差も、月のそれと似ている。
「世界で一番美しい病気」は、中島らもの著作から、「恋」を軸に再編集された本。出版された単行本の中から、エッセイ17篇、小説3篇、単行本未収録エッセイと書き下ろしエッセイも収録されている。
大きくは、『初恋とほほ篇』『恋愛の行方』『失恋むはは篇』の3つに分けられ、巻頭と巻末に歌の歌詞が一遍づつ。
「世界で一番美しい病気」は下衆:ピュアが、6:4くらい。
その4割のピュアの中でも『失恋むはは篇』のエッセイ「失恋について」「恋づかれ」「サヨナラにサヨナラ」はとりわけ純度が高い。
「恋におちることは、つまりいつかくる何年の何月かの何日に、自分が世界の半分を引きちぎられる苦痛をたたき込まれるという約束を与えられたことに他ならない」(失恋について)
「人間の実相は刻々と変わっていく。無限分の一秒前よりも無限分の一秒後には、無限分の一だけ愛情が冷めているかもしれない。だから肝心なのは、想う相手をいつでも腕の中に抱きしめていることだ。ぴたりと寄りそって、完全に同じ瞬間を生きていくことだ。
日本の腕はそのためにあるのであって、決して遠くからサヨナラの手をふるためにあるのではない」(サヨナラにサヨナラ)
ただ、数頁前は同じ口で、好きな女の子がぎょう虫検査で陽性がでたことに対して、「河口さんのぎょう虫になりたい」と言っていたりする。下衆。
目盛りのプラスとマイナスの端と端に、中島らもは激しく振れる。
苦しかっただろうと思う。
そもそも「下衆」と「ピュア」という尺度がいけないのかもしれない。2つは同じ星からやってきたのかもしれない。
揺れる人間はきれいだと思う。正直だと思う。
少なくとも、今揺れている人には、ちゃんと届くと思う。 -
あまりに印象的な表題に惹かれて思わず買ってしまった1冊。
中島らもの本ははじめてだったが前から気にはなっていた。
恋愛の本なので中身は下ネタだらけなのだろうなと思って読んでいたら
これが思った以上にセンチメンタルで驚いた。
エッセイなので気軽に読めてしまうのだが残りのページが惜しいなと思った本は久しぶりだった。
本当に繊細で純粋な男心を思い出させてくれた。
こんな本が入っている本棚は魅力的だなと思うので我が家の本棚のレギュラー決定です。 -
「恋は病気の一種だ。治療法はない。ただしそれは世界中で一番美しい病気だ。」
中島らも、ロマンチスト度120%! -
恋愛に関するエッセイを集めたもの、なのかな?既読の「その日の天使」にも掲載されていたものもいくつか。らもさんは、私が、どうせ私だけだろうから誰にも話したことないけど実はこう思っていたんだよね、ってことを言葉にして見せてくれる感じがします。不思議。