北原白秋詩集 (ハルキ文庫 き 2-1)

著者 :
制作 : 横木 徳久 
  • 角川春樹事務所
3.52
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本棚登録 : 70
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894565111

感想・レビュー・書評

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  • 『思い出』に印象に残る詩が多かった。「青いとんぼ」「みなし児」とか。
    とんぼや窓や、山高帽やらビロードやら、いまも身近なもの、あるいは昔は身近だったものを題材にして、リズムよく読めるのがいい。それでいて黒や青や夕日の赤の使い方が、なんともいえない疎外感とか静かさがあるけど、あまりさみしい感じがしないのがいいなあと思う。

  •  北原白秋、怖ぇ……。

     何で北原白秋かっつったら、霧越邸の中で取り上げられていた題材だから。まあ代表作くらいは読んどくべきかなとおもって、手に入れやすそうなものを探してみた。
     全力で意味分からん。言葉の意味も分からんし、旧かなで読みづらいのもあるし、機械的に文字を追ってたわ。なかには時々、あ、雰囲気好きかも、ってやつが出てきて、そう言うのだけじっくり読もうと試みて、だいたい「やっぱわかんねーわ」ってなってる。
     耽美な雰囲気っていうのはこういうのを言うのねっていうのは分かった。あと北原白秋の頭のなかがこわい。何でおかんが帰ってこないからって金魚殺すんだよ。金魚もいい迷惑だよ、そりゃ金魚も怒るよ。
     『海豹と雲』の「鋼鉄風景」、『新頌』の「突撃」が好きです。
     あと白秋がどう評価されていたかとか興味ないので、解説とかは読んでません。
     詩の一部分を抜粋するのってマナー違反、ルール違反なのかな?
     「おかる勘平」よりラストの一節。


    (色と匂と音楽と。
     勘平なんかどうでもいい。)


     タイトルにすらなってるのに……。

  • 語彙力が…すご……
    使い方がすごい
    発想力がすごい
    想像力がすごい

    晩夏のさけびってなんだよ……
    表現力とか感性がすごすぎて涙が出ます

    最初はリズムがすごいと思って内容が入ってこなくて、次は言葉の組み合わせや表現に気づく。その表現の景色と感情の組み合わせは想像したことがないから上手く脳内に再現できなくてもどかしい。風景だけだったら想像できるけどそれに組み合わせた自分からは出てこない単語しかもzipでくっついてくるから驚く。景色は見えているのに他の五感と感情が上手く解凍できない。

  • 収録数がそれなりに多くてボリューミーではあるもののさくさく読めた。
    今回は短歌も読めたことと前回読んだものより童謡・歌謡の収録が多かったのだ嬉しかった。

    何はともあれ「綺麗」の一言に尽きる。
    言葉の選び方、リズム、どれを取っても綺麗というか美しいというか。綺麗な色硝子の破片とか宝石の欠片とか、色とりどりの花弁とか。そういうキラキラしたものをひたすらに散りばめて作ったような。
    綺麗な言葉の並びに酔うような快感。

    上手な表現は出来ないからただ一言、好き。

  • 時代と共に、クリエイター的に、色を変えてきた詩人だったとはしらなかった。

    『邪宗門』
    厨ニ病もしくは邪気眼。
    そこに+恥美。
    この詩のあとに、吸血鬼の物語がはじまってもおかしくない。

    『思ひ出 叙情小曲集』
    『東京景物詩』
    『第二白金之独楽』
    『水墨集』
    『歌謡』

    最後の解説が。
    白秋が過ちをおかし、それを重い傷と受け止めて現代詩は出発しなければならなかった、って横木徳久(詩評家)が書いてて。
    なにこいつ頭湧いてんの?と衝撃だった。
    すげーキモい。
    なにが「過ち」なの?多くの人に伝えたいと思うことは、過ちじゃない。
    複雑難解でそれわかる俺カコイイ的な考えこそ、可笑しい。
    北原白秋の巻末に「詩って大衆向けじゃないからw」とか書いちゃうなんて、ものすごいアホだと思う。

  • 詩集は一回読んだだけじゃダメだね。また、時間をおいて詠みます。

  • 実はあまり得意ではありません。北原白秋。
    代表的なものが多かったですが、童謡なども入ってます。
    無邪気な文章の中にも禍々しいぶぶんがあったりなんて、どこか素直に受け止められなかった作品。

  • 白秋の言葉の選び方はキラキラしてて、爽やか。

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著者プロフィール

1885年(明治18年)、九州・柳川生まれ。童謡を含む幅広い作品で、日本の近代文学に偉大な足跡を残した詩聖。処女詩集『邪宗門』でエキゾチック感覚の象徴詩人として知られる。

「2020年 『美の魔睡 邪宗門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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