蝶たちの迷宮 (ハルキ文庫 し 3-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 36
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894565388

感想・レビュー・書評

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  • ※2005/4/17のblogより転載

     密室で起きた殺人事件。部屋からは女性の悲鳴が聞こえたが、部屋を開けると中には男の死体だけが横たわっていた。
     事件に遭遇した同人誌「停車場」のメンバーたちは、同時に起きた同人誌への投稿者である高校生の自殺と、密室殺人事件の真相に迫るため調査に乗り出すが、被害者の意外な過去に突き当たる。

     表紙の帯に「人工の狂気をうちたてる殉教的な情熱@竹本健治」となっていたので、なんか嫌な予感がしたんだけど・・・・・・
     嗚呼やっぱり_| ̄|○
     苦手なんです。こういうの。あまり書くとネタバレになるので、この辺にしておきますが。

     作者自身も「犯人=探偵=証人=被害者=作者=読者」と言い切っていたので、読む前から何となく結末(結論)は見えていたんだけど、やっぱりという感じ。
     自信満々に言い切っているけど、読者の大半は(゜д゜)ポカーン でしょう。
     正直、途中から読むのが苦痛になりました。苦行と言ってもいいです。
     まあ個人的感想なので。

  • すごく不思議な、まるで純文学を読んでいるような気になりました。
    「虚無への供物」(by 中井英夫)へのオマージュのような感もあります。
    叙述本格とも言えます。とにかく、不思議なミステリなんです!と声を大にして言いたい!
    だからといって嫌悪感はなく、むしろ好きかもしれない~っていう感じ。
    最初に堂々と「犯人=探偵=証人=被害者=作者=読者」と宣言しております。
    これだけでも楽しそうでしょ!?
    どういう風に解きあかすのか楽しみで楽しみで読んでいました。
    でも・・・・最後の方で、人物関係がわからなくなり、もう1度最初の方を読み返す~なんてことをしてしまった私。
    じっくり読んでいたつもりなんですけどね。
    読了後はなんともやり切れない気持ちになりました。
    大人になるっていうことは不条理なことでも飲込んで生きていくことなのは分かっているけれど、そうしている自分ももう死んでいることになるのだろうなぁ~なんて考えてしまいましたよん(謎)。
    密かに楽しみにしている作家です。

  •  元・全共闘の塾講師が密室で殺された事件と、家庭内暴力をしていた高校生の服毒自殺(に見せかけた殺人?)。この死者2人と関わりのあった同人誌文芸サークルに属す5人の大学生による事件の解明というのがこの作品の大筋。
     学生運動と家庭内暴力という二つのテーマを作者なりに考察しつつ、主要登場人物である大学生たちの青春っぽさもありつつで小説としてなかなか面白くて、二つの事件がラストいかに交錯するのかと楽しみに読んでいたのですが、最後の方は作中作に作中作を重ねるワケの解らない構造の小説になってしまっていて惜しかったです。約600ページも読んでスッキリ感なし。やりたいことはわかるけど。

  • /?day=20081222

  • とっても欲張った内容のミステリ。読者が犯人で被害者で目撃者で作者だとかなんとか。終盤の入れ子構造の展開は頭がクラクラしてくる。でも正直、学生運動ネタはこの世代の作家がつい盛り込んじゃうような、同世代にしか通じない内輪ネタで盛り上がっている印象があって、「ああ、またか」ぐらいにしか思えない。実感が伴わないし、却ってベタだなと。

  • 理解できませんでした。
    色んな角度からの書かれ方がされているのですが、最後まで誰が誰なのかわからないという感じでした。
    やはり弥生原シリーズのほうがよいです。

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