人形はなぜ殺される (ハルキ文庫 た 10-2)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 80
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894566606

感想・レビュー・書評

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  • 「人形はなぜ殺される」を なぜ図書館予約したのか?すっかり謎のままですが、せっかくなので。
    名探偵・神津恭介シリーズの一作。古典ミステリーの名作とのこと。神津は、高身長・高学歴・六カ国語堪能・ピアノプロ級・法医学教室助教授・アポロン像のようなシュッとしたイケメン。ちょっとガリレオ君とキャラが似てます。
    魔術(今だとマジックかな)アマチュア協会活動の中で、殺人事件を含むトラブルが発生します。誰かが亡くなる前に人形の首が無くなったりします。
    お手上げの警察と被害者家族が、神津に捜査協力依頼して本格登場となります。
    会話が悠長で、時折、将棋とか古典文学の雑学がヒントとして語られます。事件の主な舞台は静岡の興津で、夜行列車が活躍しています。事件より当時の社会風景の方に興味がいってしまいます。
    解決編の前に読者への挑戦状が差し込まれ、皆さん楽しんで読まれたことでしょう。
    全編怪しげな雰囲気の中、名探偵が思いの外悩んだりして、昭和を楽しみました。

    恐ろしさを醸し出す為か、黒魔術的な記載もあり参考になりました。^_^ 悪魔の六誡時の盛り物はなかなかの品物揃いで、Amazonでもアマゾン流域でも手に入らなそうでした。
    爬虫類の歯・蟇の皮・死刑囚の内臓・赤ん坊の脳味噌・梟の糞・牡山羊の胆汁その他諸々

    • おびのりさん
      藁人形は、どっかで売ってた。自作しなくても良いのかしら?
      藁人形は、どっかで売ってた。自作しなくても良いのかしら?
      2023/02/01
    • 1Q84O1さん
      何か土瓶師匠とおびのりさんが作ったら念が凄そう…
      何か土瓶師匠とおびのりさんが作ったら念が凄そう…
      2023/02/01
    • おびのりさん
      良い方のおまじないを、今度、伝授いたしますね。
      良い方のおまじないを、今度、伝授いたしますね。
      2023/02/01
  • 登場人物
    中谷譲次 16 ガラスの塔マスター。 マジシャン。
    水谷良平 21 福徳経済会専務 。マジシャン。
    京野百合子 21 綾小路子爵令嬢。マジシャン。 福徳経済会事務員。
    杉浦雅男 30 せむし。 詩人。 マジシャン。
    綾小路佳子 44 京野百合子腹違い妹。 水谷良平婚約者。
    新藤信彦 49 彫刻家 殺人現場
    長谷川はる 56 家政婦。死体発見者.
    安斎 59 事件を新聞社に連絡。
    辰野千鶴子 67 保険会社勤務。京野の友人。
    綾小路実彦 80 代議士。京野の父親
    綾小路滋子 109 実彦の長女。精神分裂症。
    沢村幹一 108 精神科医。
    中谷ゆみ子 86 ガラスの塔マダム。譲治妻。
    布施哲夫 142 水谷良平の秘書。
    小月マリ 142 女優
    今秀治 142 画商
    室町朝史 142 俳優
    河合誠哉 142 建築家
    桑田珠枝 142 声優
    綾小路典子 201 実彦の三女

  • 法医学者にして名探偵の「神津恭介」シリーズ。
    デモーニッシュなロマン主義っぽい雰囲気。
    だけど、犯人がけっこう最初のほうでわかりました。
    電車を止めるトリックとか、今の時代にはムリなやり方もあるんだけど、それなりに楽しかったです。

  • ううむなるほど。
    ミスディレクションの撒き方が上手いなー。
    コイツはレッドヘリングなんだろうけどな、と眉に唾つけつつ読んでるんだけど、でもやっぱ怪しいかな……と疑いを捨てきれないという(笑)

  • トリックは鮮やかだが、よく考えたら、そもそも**はそんな簡単に偽造できるのか、とか、どう騙されたらあの人があそこまで協力するのか、など無理があると思った。

  • 3+
    読み始めてから急にまとまった時間が取れなくなり、1週間かけて細切れに、あまりにも細切れにコツコツ読んでいたら、誰この人な登場人物、いったい何が謎だったのか、この人たち今どこにいるのか、さっぱり頭に入らない、嗚呼こんな読み方じゃもったいない、一旦中断してその内読み直そうか、いやいやもう半分まで来てるのに、と言うか犯人こいつだろ、おもいっきり怪しいし、ノーマークのフリっしてるっぽいけどこいつだろ、と、思いながら読み進めたら案外記憶も途切れず脱線もせず、読者への挑戦の段階で犯人確信、読み直すことなく何とか最後まで細切れのまま読了、犯人的中、まあ最初はカンだけどヒラメキって大事よね、と、ちょっとおかしな読書体験。

    それはさておきタイトルが秀逸。
    雰囲気が最高。
    ただ、何度も無理はないと説明はされているものの、名探偵が“気付かない役を演じさせられる説得力”が希薄。
    読み手には気付かせるように書かれているため、ギャップは少なくなく、やや強引な印象。

  • 「人形が殺される」理由に拍手。

  • 神津恭介シリーズ

  • 日本アマチュア魔術協会の新作発表会で小道具の人形の首が盗まれた。

    数日後、とある一軒家で発見された首の無い死体の横に転がっていたのは盗まれた人形の首?!

    稀代の犯罪魔術師が名探偵・神津恭介に叩きつけた挑戦の結末はいかに?

  • タイトルが全て。
    魔術とマジックと、そして人形。
    読んで行く中で読者は問われます
    『人形はなぜ殺される?』

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著者プロフィール

1920年9月25日、青森県生まれ。本名・誠一。京都帝国大学工学部冶金科卒業。48年、失業中に書いた「刺青殺人事件」が江戸川乱歩の推薦で出版され作家デビューし、「能面殺人事件」(49-50)で第3回探偵作家クラブ賞長編賞
を受賞する。79年に脳梗塞で倒れるが過酷なリハビリ生活を経て再起、「仮面よ、さらば」(88)や「神津恭介への挑戦」(91)などの長編を発表。作家生活の総決算として「最後の神津恭介」を構想していたが、執筆途中の1995年9月9日に入院先の病院で死去。

「2020年 『帽子蒐集狂事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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