わが一高時代の犯罪 (ハルキ文庫 た 10-4)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894568075

感想・レビュー・書評

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  • 戦時下の旧制一高で起きた学生消失事件を描いた『わが一高時代の犯罪』。神津恭介の初恋とその後に起こる事件を描く『挽歌』。神津恭介の一高時代の二作品を収録。若き日の恭介が、恋や友情に悩む姿が印象的。

  • 神津恭介の一高時代のお話、二つ。

    一高の時計台から忽然と姿を消してしまった同級生のお話と、神津恭介の初恋のお話。

    どちらも時代を感じる話でした。

  • 初めて神津恭介作品を読みました。神津恭介の学生時代(一高)の話。二作品。全容が知らされていない状況でもドクターは事件の真相を分かってしまうが、言葉に出さずに最後までとっておく。それでも優越感に浸るわけでもなく、ドクターなりに苦悶しているところは人間味があって面白かった。最後には解き明かされるので、読後はすっきり。

  • 探偵神津恭介シリーズというものを知らずに、初読。
    一高生。浪漫ですなあ。

  • 再読。戦争の足音が聞こえてきているキナ臭い空気漂う帝都。一高時代の神津と松下。事件に翻弄される一高生達の友情と苦悩。松下の、冒頭とラストでの過去を回想する語り口が効いてて、切ない気持ちになりますね。
    それぞれの『正義』の信念に基づく犯罪。浪漫です。

  • 神津・松下が高校生の時の事件2つ。昭和初期の熱気と物悲しさが文章から伝わってきて好きです。回顧録のような形のせいか、昔を懐かしんでいる中にも社会派要素が結構あって、読み進むのが楽しかった。
    両作品とも、二人が罪と秘密を共有してるのがいいなあと思った。タイトルどおり。「コロンブスの卵」発言には笑ったけど、まさしくそんな感じのトリックです。
    まだ少年だった二人が探偵と助手という役割を果たすきっかけになったと思うとちょっと感動。
    松下はもっと虚弱なイメージがあったので高校時代のいろいろと旺盛な感じにびっくりしましたが、よく考えてみれば麻雀で3日徹夜した挙句神津に頼まれた捜査もしないで「馬鹿!」とののしられていた人でした。
    初々しい神津が読めて楽しかった。

  • 社会派ミステリー巨匠の、戦前旧制高校を舞台にした作品。ミステリーの舞台に旧制高校はもってこいです。

  • 名探偵・神津恭介最初の事件を描いた「わが一高時代の犯罪」と、その続編にあたる「挽歌」を収録。


    名探偵・神津恭介の原点が、ワトソン役の松下の視点から垣間見える秀作。

  • 神津恭介最初の事件。
    以前読んだもののいまだに読み終わっていません。

  • 神津恭介

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著者プロフィール

1920年9月25日、青森県生まれ。本名・誠一。京都帝国大学工学部冶金科卒業。48年、失業中に書いた「刺青殺人事件」が江戸川乱歩の推薦で出版され作家デビューし、「能面殺人事件」(49-50)で第3回探偵作家クラブ賞長編賞
を受賞する。79年に脳梗塞で倒れるが過酷なリハビリ生活を経て再起、「仮面よ、さらば」(88)や「神津恭介への挑戦」(91)などの長編を発表。作家生活の総決算として「最後の神津恭介」を構想していたが、執筆途中の1995年9月9日に入院先の病院で死去。

「2020年 『帽子蒐集狂事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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