三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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レビュー : 353
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894568686

感想・レビュー・書評

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  • 三国志は 子供の頃に読んで、
    印象深い物だった。
    オトコのもつ 強さや器量の大きさに
    感心させられたことがあった。

    中国を理解する上で やはり
    三国志を 再読しておかなければ とおもって
    北方謙三の 三国志を 読み始めた。

    劉備 が 関羽と張飛に出会い、
    その二人が、劉備の目的を聞いて、
    兄弟の契りを結ぶ。
    というところから始まって、

    孫堅が 荊州を攻め、息子の策の初陣の活躍を
    喜びながらも 矢によって 貫かれてしまう。
    で終わる。

    関羽と張飛の活躍は 言うまでもないが、
    呂布の活躍が なんとも言えない。
    黒装束に 赤いマフラー そして 大きな赤毛の馬。
    人馬一体となって 戦う姿。
    深くは考えないが 勇猛である。
    瑤にたいする 想いが じつに すなおでいいね。

    北方謙三って もう少しバイオレンス系に書くと思いきや
    かなり抑制して 書いていることが 印象的です。
    さて、これから、が 楽しみだ。

  • ・読みやすい。読書が苦手な自分でも割とすらすら読めた。生きた文章、という感じでぐいぐいと引き込まれる。
    ・劉備三兄弟の始まり→黄巾討伐→霊帝崩御・朝廷に渦巻く陰謀→戴いた帝を盾に好き勝手する董卓に対し連合軍結成→動かぬ軍を嘆いた曹操・決死の戦い→洛陽を燃やし長安へ移動する董卓→孫堅の死まで。
    ・劉備が人間臭くていい。人並みに焦るし、怒る。情があっても徳一辺倒の人ではない。そんな彼の汚点を義弟達はひたすら背負い彼を徳の人にする。劉備の胸の奥に秘められた大なるものの輝きがそうさせてしまうのだろうな。
    ・張飛が良いなあ。兄に目をかけられる趙雲に嫉妬して泣きじゃくる。むしゃくしゃして人まで斬っちゃう。凶暴だけど純真。だけど嫉妬だけを剥き出すんじゃなくて、劉備軍に入りたいと縋るも拒まれ落ち込む趙雲に「戻ってこいよ」ってちゃんと言えちゃう。憎めない、愛すべき問題児。
    ・曹操の負け戦が熱い。ものすごく熱い。冷静に計算高く勝機の匂いだけを嗅ぎわけてきた曹操が、その冷静さをかなぐり捨てて剣を握った。曹操の背を押し、負けてもなお「無形の財産」と讃える夏侯惇。己を顧みず馬を貸す曹洪。兵達の揺らがぬ信頼に曹操は一言答えた。「生きている。また、闘える」――紳士な夏侯惇がかっこいい。命を懸けた曹操軍の戦に鳥肌が立ち、戻った曹洪と一緒に泣いた。
    ・マザコン呂布に萌える巻だろ、そうなんだろ北方先生
    ・戦馬鹿で、欲がなくて、奥さんと馬にはとにかく一途。そしてとにかく強い。なんか魅力に溢れてるじゃないか。
    ・孫堅の死がやばい。息子の雄姿を見届けた直後ってのがもうね、だめだ。きっと父ならではの感慨と、将としてのこれからの希望に満ち満ちていたんだろうなと思う。身体を貫いた矢が孫堅には「光」にしか思えなかったというところに、そんな孫堅の心情が滲んでいてやるせなかった。
    ・気持ち的には★5つだけど、初っ端から5つつけたら13巻までの評価が難しくなりそうなので抑えて★4つ。

  • 吉川三国志とは違う展開が
    ハードボイルド作家の書く三国志は、一人一人のキャラがものすごく立っている。
    特に、曹操、呂布が男くさくてよい。
    とにかく、読めば読むほどアドレナリンがどばどば出てくる感じがする。

  • 後漢末の中国を舞台に、乱世の中で覇業を志す者たちの姿が描かれた作品。第一巻では物語の主役とも言える劉備と、関羽、張飛との出会いに始まり、曹操、孫堅、董卓、呂布、と各人の動きが描かれている。物語として惹き付けられる場面はいくつかあったが、個人的に学びになったのは劉備の大志である。故郷で筵織りを生業としながら、密かに、乱世を平定し天下を治めたいという野望を抱いていた。そんな折、劉備が黄巾の乱に臨む時に義勇兵として関羽、張飛が加わるという偶然的な出会いがある。一度戦を共にしただけで、互いに特別な想いを抱いた3人だったが、劉備の心の内を直接聞いた関羽と張飛は感銘を受け、劉備に仕えることを決意する。劉備にとっては2人が加わることで、自身の志に近づくための圧倒的強さを手に入れたのである。広い視野で物事を捉え、自ら変えていこうとする強い気持ち、自信が人を惹き付けるのだと思った。竜馬から得た学びとも近い。

  • 公孫瓚の客将として、戦う劉備を見て、支えるべき大将と見定めた趙雲。

    趙雲は、家来に加えてくれと劉備に懇願するが、断られ続ける。

    そして、劉備は、公孫瓚と袁紹の講和調停を受けて、客将としての役割に見切りをつけ、再び流浪の義勇軍への道を選んだ。

    陣払いの日、当然のように趙雲はそばにいて、劉備に従おうとした。

    「さらばだ、趙雲」

    劉備がそう言うと、趙雲だけでなく、関羽や張飛もびっくりしたようだった。

    「家来にして頂けないのですか?」

    「お前は、大将と言えば公孫瓚殿と私しか知らない。今この国に、大将は雲のごとくいる。それを見る為に、旅をしたらどうだ。少なくとも1年。それでも私がお前の大将に値すると思ったら、その時に、また私の陣へ来い。私は、どこかで戦っているはずだ」

    「殿以外に、私の大将は考えられません」

    「若いから、そう思うのだ。今お前に必要なのは、私以外の大将を数多く見る事だと思う」

    「いやです。私を連れて行って下さい」

    趙雲は、地面に座り込み、涙を流し始めた。

    賭けだった。
    1年の間、旅をすれば、従いたいと思う大将が出てくるかもしれない。どうしても欲しい男なら、今ここで配下に加えた方がいい。しかし、1年後にまた戻ってきたら、結びつきはもっと強いものになるはずだ。それに、純真なだけでなく、趙雲はもっと世間を知るべきでもあった。

    「お願いします。何のために、常山の山中で10年も自分を鍛えたのか、と私は思ってしまいます。軍勢の端に、どうか私を加えて下さい」

    「くどいぞ、趙雲」

    「私のどこがお気に召さないのですか?」

    「いや、お前のことは、高く買っている。流浪の身の私の軍に加わってくれるという気持ちも、ありがたいと思う」

    「それなら」

    「1年、旅をしてみろ、趙雲。旅をしながら、この国の姿をよく見るのだ。そしてその眼で、大将を選べ」

    「待って下さい」

    「くどい。男は、耐えるべき時は耐えるものだ。それが出来ぬなら、私の前から永遠に去れ」

    趙雲がうつむいた。
    土の上に、涙が滴り落ちている。

    「進発」

    劉備は関羽に言った。関羽は声を上げる。進み始めた。

    さらば。

    心の中で、劉備はもう一度言った。
    軍が動き始める。

    また、流浪の旅。千人の軍を受け入れてくれるところがあるのか。なければどうすればいいのか。劉備は、それを考え始めていた。

    「戻ってこい、子竜。1年経ったら、必ず戻ってこいよ」

    張飛が叫んでいた。

    三国志 一巻 群雄の時より

  • 三国志、読み直し中。
    高校生のときは主人公の劉備が好きでしたが、今となっては呂布も曹操も趙雲も孫権・孫策も荀彧もカッコイイな~と、どのページ開いても楽しい本です。

    なにが凄いって↑で挙げた名前、ぜんぶ一発変換で出たことですよね・・・三国志すげえな。

  • 水滸伝の後だとあっさり感。

  • 三国志はマンガやゲームで大まかな内容しかわからなかったのですが、
    北方謙三さんの小説は武将の心理描写などが見て取れ、とても惹きつけられました。

    『私も、負けた。完膚なきまでに、負けた。この姿を見れば、それはわかろう。
     しかし私は闘って負けた。そして諸君は、闘わずして負けたのだ。
     私は、闘わずして負けた諸君に、訣別を告げる』

    『生きている。また、闘える』

     これらの曹操の言葉は、私の胸に響いた。

  • 北方三国志一巻読了。これはみんなかっこよくてワクワクするし読みやすいな~!1ページに満たない曹洪の男らしさに泣いた。おさらば。でも早くも孫堅の出番が終わった。父ちゃん……全十三巻なのにこんな早いのん……。

  • 主人公が敵対する人物や国を「悪」というイメージだけでは終わらせたくないので、
    それぞれの国を主人公に書いた『三国志』は各国の視点から読めるので本当におすすめ。
    正義や信念というのは人の数だけあるのだから。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で菊池寛賞を受賞した。

「2019年 『魂の沃野(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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