三国志〈3の巻〉玄戈の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)

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  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894568815

感想・レビュー・書評

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  • 張魯、呂布、曹操、袁紹、劉備、孫策、それぞれの三国志が公平な目線で描かれている。劉備を仁徳の将軍としてのみ称える三国志演技とは異なる。北方氏独自の斬新な視点で、これまでにない新たな三国志を切り開いている。とりわけ義に篤く思慮深い呂布には新鮮な驚きを覚えた。

  • この巻も呂布主役といっていいのかなと。
    強くて不器用で、決して卑怯ではなかった呂布像が描かれます。

    派手に負ける曹操という部分もあって、やはり出てくる人物全員に、他ではない魅力が感じられます。

  • 「いつか、この手で曹操を殺す」
    こんなセリフを劉備に言わせたのは三国志が数多くあれど北方さんだけだろう。

  • 非常に重厚な豪傑呂布の死と
    曹操の鼠のあぶり出し
    青春小説のような孫策と周瑜そんな巻

    一緒に死線を潜る軍人と馬の信頼関係ってのはあるんだろうな。
    と思わせる。

  • 呂布がとにかく強い。
    個人的には魅力には感じないのだけれど、軍としても個人としても、その強さは手元におきたい戦力。

    袁紹が思っていたより目立っていて、格好いいと感じるところもあった。

  • 小説を読むのが遅い私にしては良いペースで読めた。1週間もかかっていない。
    本巻では冒頭から五斗米道の指導者である張魯・張衛兄弟と劉ショウの対立が展開されている。この対立は漢中におけるものであり、曹操・劉備・孫策・袁紹・袁術・呂布などの中央での覇権争いとは場所的に一線を引いたものである。吉川英治三国志や横山光輝三国志においては後半に入ってから初めて描かれるものだったが、初期の段階から登場させて中央での覇権争いと同時進行させる手法はいかにも北方氏らしい。
    また、本作品においては馬が重要なファクターとなっており、呂布の赤兎馬への描き方は呂布の心情を非常に深く掘り下げたものとなっているが、その別れ際のシーンも独特だった。(部下が裏切って曹操に献上したのではなく、呂布が敗北する直前に赤兎馬の手当を劉備軍の成玄固に託すというもの)

    このように、他作品との相違を思い出しながら読むのも北方作品の楽しみの一つである。そうなると、水滸伝もそうだったかもしれない。私は先に北方水滸伝を読んでしまったが、まず原典の施耐庵や原典に近い描き方をしている吉川英治の作品を先に読めば、北方作品の面白さが増したのだろう。

  • 3巻まで一気に読んだ。北方三国志の呂布のカッコよさは異常。

  • 呂布ーー!赤兎ーー!!っていう巻でした。やあしかし荀彧いいなあ。

  • 呂布が最初から最後までカッコイイ生き様で幕を降ろしてしまった。死ぬとわかっていても北方さん、どうにか生かしてよってお願いしたくなった。赤兎馬との深い絆にも心が打たれた。別れのシーンもそうだが、呂布の最期を感じた時、赤兎馬が海の中に駆け込むシーンは涙ボロボロだった。宛城で曹操が女性に溺れて典韋がに落ちる死に落ちるのもまた残念だった。

  • 呂布カッコ良すぎ。
    史実の呂布もこんな好漢であったと信じたい。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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