棲家 (ハルキ・ホラー文庫 あ 3-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 54
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894568822

感想・レビュー・書評

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  • 2001.8.18 1刷 680
    恋人のために、新しい部屋を探し始めた中内希和は、一軒目に紹介された物件を一目見て気に入ってしまう。風変わりな洋館だった。家賃五万円、赤味の強い錆色をした瓦屋根、動植物を象ったレリーフや幾何学模様のモザイクのある外壁、軒先飾りや破風飾り、フレンチウインドーのテラス……。希和にとって最高の部屋に思えた。さっそく引越した希和は恋人を招き、幸せな時間を過ごそうとするのだが――。「ここ数年のベスト5に入る大傑作」と高橋克彦氏絶賛の書き下ろしホラー長篇。〔解説 関口苑生〕

  • 080412(n 080503)

  • 続きがあるような終わり方・・あんまり怖くはなかったけど、気にはなる。(2002.3.7)

  • 恋人の為に新しい家を探していた希和は、一件目に紹介された物件を一目で気に入り契約の手続きをした。それは一人暮らしの野添という女主人が所持するガウディ建築を思わせる風変わりな洋館だった。家に合った新しい家具や備品を購入する希和。これからの生活は薔薇色に満ちているかに見えた。が、招待した恋人は部屋に入った刹那、急用だと逃げるように帰ってゆく。そして、友人の洋香と亜紀もまた早々と帰宅する。この洋館の素晴しさを全く理解しない友人と恋人に苛立ちを感じ、徐々に希和は人との繋がりを拒んで行くのだった。


    「ホラーのお手本」というようなストーリーです。でもまぁ、それほど怖くないかな。
    違和感を一つ感じたのは、主人公がすりかわってしまう。という点。物語の構成上それは致し方ないのかも知れないが、ウェートのバランスが気になりました。
    希和で最後まで引っ張って行けないのは良くわかるし、洋香の背景もわかるのだが、もっとも盛り上がる解決シーンで、「これって主人公希和じゃなかったっけか?」とどうしても思ってしまう。まとまりある作品なのだが視点がバラける分だけ、妙な荒っぽさを感じた。
    解決と書きましたが、ホラーなので完全解決は無いです。(あーこれってネタバレかな)

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著者プロフィール

明野照葉

東京都生まれ。一九九八年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。二〇〇〇年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチの作品を得意とし、女性の心理を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。『汝の名』『骨肉』『聖域』『冷ややかな肌』『廃墟のとき』『禁断』『その妻』『チャコズガーデン』(以上中公文庫)、『女神』『さえずる舌』『愛しいひと』『家族トランプ』『東京ヴィレッジ』『そっと覗いてみてごらん』など著作多数。

「2020年 『新装版 汝の名』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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