三国志 (6の巻) (ハルキ文庫 き 3-6 時代小説文庫)

  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894569461

感想・レビュー・書評

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  • 天下三分の計と、このスピード感。読書の本質ですね。

  • 曹操の北伐、その後いよいよ荊州、劉備攻め。諸葛亮孔明も遂に登場。まだ小勢力の劉備が漸く、これから大きくなると思うと楽しみです。

  • 人間味のある孔明登場。正調では、ケレン味のある人物として描かれているが、ここではナチュラルな雰囲気を持った好人物である。
    人としての葛藤も描かれていて面白い。
    女性像に関しては、あまり好みではないが、三国志だから仕方がないというところだろうか。

  • なんか、だんだん飽きてきました、この三国志に。
    いろんな人が書いた三国志を読みましたが、これが一番オリジナル色が強い。
    呂布なんて、どんだけ好きなのよってくらい長い期間にわたって大活躍。

    けれど読みたいのは英雄伝ではない。
    三国志は戦う男たちの話であるとともに、国づくりの話でもあるはず。
    ところがそれが、浅い。
    民政に長けた○○が、ああしたこうした、だけ。
    曹操は多少とも政(まつりごと)にも目を向けているけど、孫権は民政に長けているといわれる割に具体的な行動がない。
    劉備に至っては、政もなければ対外的な駆け引きもない。

    『水滸伝』は、英雄譚だったので、この作者の筆の勢いでぐいぐい読めたけど、『三国志』は違うんだよなあ。
    多分思ったよりも張飛も張衛も動かしにくくて、次は馬超をメインに書こうとしているのだろう。
    蜀の建国を書くのなら、西方の相手が必要だし。

    だけど、30万の軍勢を率いると簡単に書いているけど、30万人が一日に食べる90万食×365日分の食事なんて、どうやって備蓄して、どうやって供給してるの?
    牛の一頭や二頭屠ったって、焼け石に水だよ。
    食べた後の排出だって、30万人のトイレ問題、どうしてるの?

    『水滸伝』では割とそういうところもきちんと描写していたはずなのに、この作品はとにかく戦うことばかりで、誰もが薄っぺらい。
    次でやっと折り返し。
    先は長いな。

  • 相変わらずスラスラと読める。
    三顧の礼も自然に書かれてる。
    「来ちゃった」劉備がタチの悪い女に見えた。
    馬超まカッコ良く書かれてる。男らしい人物は良く書かれてる傾向にあるな。
    張飛の方が関羽より印象的なのも。

  • 長坂坡の戦い。
    挙がる趙雲の雄たけび、敵が次々となぎ倒される。
    圧倒的な存在感と威圧感、血が煮えたぎるような躍動感。
    今までで一番の見せ場である。呂布よりもかっこ良く描かれているかもしれない。
    そして三顧の礼から、軍師諸葛亮の獲得。赤壁の戦いへの準備。歴史は大きく流れ出す。

  • いよいよ、孔明の登場という巻で、どういった人物に書かれているのかすごく楽しみでした。あるいみ予想通りなくらいに人間臭く描かれていて、さすがという感じです。

    そして長坂橋。合戦の時の一人称描写は、勢いがあってすごいと思います。特に退却戦の時の文章は迫力です。

  • とうとう諸葛亮登場。そして長坂の戦いの張飛と趙雲のかっこよさ。さすがハードボイルド作家なだけあって血が震える描写でした。

  • 前巻の最後でも兆候が見られたが、曹操が苛烈になっている。自他共に厳しく、最高のパフォーマンスを求める人物に周りが意見できない状況はきつい。荀彧もそろそろ・・と思うと、この傾向はますます強まりそう。
    ようやくの諸葛亮の登場。かの天才が迷い、忸怩たる思いを抱いていたことの描写は意外であると同時に孔明も人間なんだなと親近感を感じる。
    どうも呉はダメな感じがする。孫権の器が小さく、家臣も周瑜以外は小物。
    曹操の焦り(奢り?)のなか赤壁へと向かっていく。

  • 人間離れした描写になりがちな孔明が、どんな人間に描かれるのか楽しみ。
    それにしても、関羽の登場回数が異常に少ない。これでいいのか?

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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