三国志 (6の巻) (ハルキ文庫 き 3-6 時代小説文庫)
- 角川春樹事務所 (2001年11月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894569461
感想・レビュー・書評
-
人間味のある孔明登場。正調では、ケレン味のある人物として描かれているが、ここではナチュラルな雰囲気を持った好人物である。
人としての葛藤も描かれていて面白い。
女性像に関しては、あまり好みではないが、三国志だから仕方がないというところだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
相変わらずスラスラと読める。
三顧の礼も自然に書かれてる。
「来ちゃった」劉備がタチの悪い女に見えた。
馬超まカッコ良く書かれてる。男らしい人物は良く書かれてる傾向にあるな。
張飛の方が関羽より印象的なのも。 -
ついに出た諸葛孔明。ちょっと、これまでの登場人物とは感じが違います。
北方文学の特徴というか、主人公が至極あっさりしている。例えば呂布や張飛など男らしい軍人タイプがもっとも魅力的に描かれる。また、戦闘場面、つまり戦術の領域は非常に生き生きと描かれる。しかし、諸葛孔明は戦術よりも戦略の人。また軍人というより策士という立場でしょう。こういう人間をどう描いていくのか、それが楽しみ(不安)です
-
孔明が出て来た、若々しい好青年でなんかいけすかない。でも3回も会いに行く劉備かわゆす。劉備のだめんずっぷりを知っているから、そこまで執着することに驚きと慈しみを感じる。
黄祖はあっさりと倒せてしまう、前の川での戦いのときは苦労したのに。老いたということなのだろうが、もう少し頑張って欲しかった。
そして周瑜が結核ということで、なんだか堀辰雄を思い出してしまった。変にロマンチックな病気だよなー、不謹慎な物言いで申し訳ないけど。
関羽が老いを感じて苛立っていたりして、自分もそういうことがあるから親しみを持てる。死後神になったりして完璧超人みたいなイメージだったけど、北方センセはこういうとこで等身大の人間を見せてくれてありがたい。 -
長坂坡の戦い。
挙がる趙雲の雄たけび、敵が次々となぎ倒される。
圧倒的な存在感と威圧感、血が煮えたぎるような躍動感。
今までで一番の見せ場である。呂布よりもかっこ良く描かれているかもしれない。
そして三顧の礼から、軍師諸葛亮の獲得。赤壁の戦いへの準備。歴史は大きく流れ出す。 -
孔明に対して 劉備は 三顧の礼を尽くす。
最初を 志を語り
二回目は 生い立ちを語り
三回目は 熱意を伝える。
孔明は 受けて立つことになった。
そのことで、劉備軍は おおきな変化をとげるようになる。
大将と将軍たちは いたわけで、
精鋭軍だった。それに 戦略と軍師が加わることで、
戦いの方法が かわってくるのだった。
魯陽の攻め方は 大きく違っていた。
そして、砦のあり方も見抜いた。
優れた軍師とは 観察力が優れていなければ、
勝つことは できないと言えそうだ。
そして、曹操の大軍がやってきているなかでも
負ける方法を しきりに考える。
そして、どこに よって来るべきところを
明確にするのか が 重要なのだ。 -
いや〜おもしろかった