三国志 (9の巻) (ハルキ文庫 き 3-9 時代小説文庫)

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  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894569546

感想・レビュー・書評

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  • 最後の最後に、関羽の人となりが描かれた。ある意味、「実はいい人の張飛」よりもリアルな人物描写に思える。壮絶な最後だった。

  • この物語の冒頭から出てきて、主人公・劉備と義兄弟の縁を結んだ関羽の死である。関羽と張飛。並び賞される2人の武将だがこの本の中では張飛の活躍が目立ち、関羽はどこか目立たない存在でした(もっともそういう意味では主人公の劉備の出番も少ないのですが)。さすがにこの巻では完全に主人公です。
    この物語もすでに9巻。ややだれてきたような・・・。一日で読み終えたくらいには面白いのですが、どこかピリッとしません。そろそろラストスパート。次の巻は頑張ってほしいですが。

  • 全13巻の7~9。クライマックスの一つである赤壁の戦いから、周瑜の死、そして天下三分への収斂。この3冊の主役は周瑜。英傑の名に、ふさわしい。この後は、劉備 vs 曹操の直接対決!

  • Vita版もバッチが出て改善はされているのか。

  • あらら・・
    またひとり、この乱世を担ってきた英雄がいなくなりました。

    確かに関羽はこんな裏切りなんかで死ぬにはふさわしくない。
    でもそれが乱世なんだねぇ。

    最後まで劉備のもとへ帰ろうとした関羽
    無謀と言ってしまえばそれまでだけど、かっこよかった。


    関羽の死によって三国はまた均衡の年月へ?

  • 曹操が魏王となり、定軍山の戦い後、劉備は漢中王を名乗る。
    関羽の最期が花を思い出すシーンで印象的。

  • さて、荊州で孤軍奮闘していた関羽がとうとう討ち死に。部下に恵まれなかったことが敗因にあったのかもしれない。裏切者の孟達は吉川英治三国志などでは唐突に登場するが、本作品においては、かなり前から関羽からよく思われていないという伏線を張っていた。なかなか絶妙な作り方である。裏表紙に記載されている、「関羽は劉備の北征を援護すべく、荊州の大地にその名を刻む」という表現もまた北方氏らしい。今後は、張飛に鍛えてもらっている実子の関興が活躍していくだろう。

    面白かったのが、張衛と馬超の微妙な人間関係。今までは馬超が一枚も二枚も上手だったが、五斗米道軍を諦め漢中を捨てて山籠りしだした張衛が巻き返しを計ってきた。張魯の弟として五斗米道軍を率いていた頃に比べ、何かふっきれた感がある。張衛は吉川英治作品ではほとんど登場してこないのだが、北方作品では頻繁に一人称の項があり主役級。なぜ張衛にここまでスポットを当てたのかは未だ不明。あとあと分かってくるのだろうか。

    また、曹操が後継者の曹丕に忠告した言葉「お前が使いこなせればだ。曹家がいつの間にか司馬家に代わっていた、そうならないように心せよ。」は結末が分かっているだけにニヤリとしてしまった。三国志後の歴史を知る者ならばその予感が的中したことは周知の事実であり、後付けのように曹操の洞察力を高めるのは「ちょっとズルいぞ」という感じである。(笑)

  • 関羽……  
    呉のやりようは卑怯にも思えるけど、乱世だから仕方が無いのかな  

    にしても、陸遜の黒さにはびっくりした  

    曹操は老いたなあ  
    後悔先に立たず、だぞ  

  • ターニングポイント。人はそれぞれ年をとって、世代交代が進んでいく。一人の視点ではなく、様々な人の視点で話が進んでいく、それが歴史小説の面白さだと思います。

  • 馬超は、曹操の謀略に敗れ、張衛にみを寄せる。漢中の侵略をもくろむ曹操に対し公明とともに劉備は迎え撃つ。

著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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