三国志〈11の巻〉鬼宿の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.95
  • (129)
  • (127)
  • (144)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 1074
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894569669

作品紹介・あらすじ

張飛は死なず。呉への報復戦を劉備自ら率いる蜀軍は、関羽を弔う白亜の喪章、張飛の牙旗を掲げ、破竹の勢いで〓帰を制した。勢いに乗る蜀軍に対し、孫権より軍権を委ねられた陸遜は、自軍の反対を押し切り、夷陵にて計略の秋を待つ。一方、自らの生きるべき道を模索し、蜀を離れゆく馬超。呉の臣従に対し、不信感を募らせる魏帝・曹丕。そして孔明は、呉蜀の決戦の果てに、遺された志を継ぐ。北方"三国志"衝撃の第十一巻。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 関羽、張飛を亡くした蜀。
    劉備が率いて呉に攻め込む。

    対するは孫権から全権を託された陸遜。
    陸遜の苦悩と忍耐が目に見えるようである。
    その先に、渾身の一撃ともいうべき呉の大反撃、大勝利がある。

    結果として大失敗に終わった遠征の後、
    劉備は病の床に就く。
    死の直前に劉備は、蜀の今後を諸葛亮に託す。

    混沌とした状況の中で、
    馬超の生き様が一服の清涼剤ともなった。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    結末を知っていても、劉備軍による快進撃には心躍るものがあった。一方で劉備、関羽、張飛の三兄弟の登場から始まったこの物語も一つの終わりを迎えるということを強く感じた。
    また、これから蜀を一身に背負うこととなる諸葛亮のことを考えると切なくなった。
    一方で魏では曹丕が着々と新たな体制を固めており、馬超は厭戦から病死と偽り、山中へと隠遁するなど多くのことで変化が訪れた。
    次が最終巻のようだがどのような結末になるのかが楽しみだ。
    それにしても爰京が劉備の前に姿を表した事には驚いた。これで爰京は曹操と劉備と二大英雄の死を看取ったことになるんだな。なんと数奇な運命だな。

  • いよいよ最終章へ。劉備死す。

  • 関羽と張飛の死を受けて、孫権討伐への思いが一層強くなる劉備。張飛の後継として陳礼も果敢に闘うが、孫権軍の陸遜の策にはまり大敗を喫した。蜀が滅亡してもおかしくないほどの損害を出した劉備は、私怨のためだけに戦ったことを悔い、気力を失い一気に衰え、病も併発する。そしてついに劉備は死んだ。関羽が死んだ後、それに続いた張飛の死、劉備の死はどこか呆気ない部分があり、これまで圧倒的な強みだった3人で1つという生き方が、1人を失った時に一気に大きな弱点として働いたことを痛感した。それでも、志を同じくすること、心から慕える人と生きることがこれだけ人間を強くし、突き動かす原動力となるのだということに改めて感動した。人として、1人の男としての心を持たずして、天下を取ったところで意味がない、国の主としては不足しているかもしれないが、そんな劉備だからこそこれまで多数の人を惹き付けてこられたのだと思った。

  • ついに主人公・劉備が死にました。ここからは諸葛孔明に引き継がれるのでしょう。
    前半は呉・蜀の戦いのシーンが多く、一気にページが進みます。北方さんはやはり戦いのシーンを描くのが上手いです。いよいよあと2巻。だんだん盛り上がって来つつあります。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    その身は朽ち果てようと、志は死なず。滅びの秋、男の眼は何を見るのか。夜が軋み、心の中の鬼火が燃える。君よ、黙して逝くなかれ。北方三国志、衝撃の第11巻。

    【キーワード】
    文庫・シリーズ・中国・時代小説


    ++++1

  • 再読。

    馬超が得た生活にはものすごく憧れる。
    このシリーズでの退場では幸せな方。

    どんどん寂しさが増してきた。
    龐統の死以来、歯車がどこか狂ってしまった蜀ここに極まれり。
    ほんの少しでいいから劉備の元嫁である孫尚香の描写がほしかったなぁ。
    月夜の下、馬首を並べる二人の姿に涙した。

    ささ、次巻へ。

  • 10~11巻。
    乱世が魏・呉・蜀の三国へと収斂。豪傑たちが暴れまわる世界から、国と国とが国力を競う時代へ変化が進む。役割を終えるかのように、関羽、曹操、張飛、そして劉備が倒れていく。

  • 2015.11.22 読了

  • 関羽、張飛が 死んでしまって、
    物語のトーンが 少し沈んでしまった。
    そして 劉備が 孫権を 討ちにいくが
    先陣の 陳礼が 勇猛果敢に 飛びかかっていくが、
    陸孫のたくみな 戦略 
    そして、我慢に我慢を することで。

    水軍が 大勢来たが、
    それは、カモフラージュだった。
    そのことは、劉備さえも 見破ることができず。
    陳礼の先陣は 全滅。
    命からがら 劉備は 逃げ延びるが、
    いつの間にか 気力さえ 失い
    そして、身体の中に 病が蝕んでいた。

    孔明は 劉備を尋ね
    そして、劉備は 孔明に すべてを託して、
    ついに、関羽、張飛のところに
    飛んでいくことになる。
    孔明の時代が やってきたのだ。

  • VitaじゃなくてPS3版の方がいいのかなぁ。

  • 全巻から続く悲哀に、本書も全体を通じて色濃く包まれている。
    すばらしい出来だったけど、やっぱ劉備まで死んじゃったのはかなり心が痛い。。。

  • 夷陵で呉との報復戦に臨む劉備。対するは血尿と他の将軍たちの反発に悩まされる陸遜。それとは別の軸で馬超の隠遁生活も始まる。劉備の死に様に爰京が関わってくる。主要人物の死が続き、世代交代が進みつつあるのを感じる。

  • 陸遜の策、馬超の離脱、“士別れて三日、即ち刮目してみるべし”、曹丕の恍猾さ、曹仁大敗、張遼戦死、馬謖と馬忠、司馬懿の思惑、劉備病死、蜀南伐…とうとう劉備までも

  • 遂に劉備も逝った。兄弟の末だった趙雲の悲しみは大きい。そして孔明も。大きな物を失った後、この物語はどこに進んでいくのか。英雄という点では曹操が一番大きかったが、劉備は正反対にあり、人を集めていくタイプであった。劉備亡き後の蜀はどこに向かうのか気になる。

  • 呉への侵攻直前、張飛が暗殺された。劉備はますます暗い怒りを募らせ、呉へ侵攻する。そして呉の策略にはまり大敗。失意の劉備も病に倒れ…。夢を見た男たちの戦いと挫折を見事に描ききっている。残されたのは孔明と超雲。北進を決意する。

  • 劉備もいなくなってしまった。。
    あんなに張衛キャラ作っておいて、最後山賊みたいな終わらせ方で良かったのかと疑問が残る。

  • 乱世のはじめから原野を駆け回っていた最後の人、劉備がついに・・
    意志の力だけで命をのばし、一国の王としてやらなければならないことをきちんとやりとげた。最期に劉備を初めてかっこいいと思った。

    今まで曹操や孫策にくらべて、劉備は影がうすいなぁと思ってたけど
    それは関羽と張飛と3人でひとりだったからなのかもしれない。
    劉備は劉備だけでとらえるのではなくて、関羽と張飛とあわせて曹操や孫策と並ぶひとりとして見るべきだったのかな、と思った。

    やっぱり何十年もひとつの志を貫いて生きることは難しいのかもしれない。
    誰もがすでに乱世に飽きている気がする。


    今後は力の戦いではなくて、諜略と国力の戦い。
    この国もすっかり変わりましたね。

  • 陸遜の名声を不動のものにした夷陵の一戦。待ちに待ち耐えに耐え抜き、勝利を引き寄せた陸遜からは学ぶものは多い。しかし、蜀ファンにはトドメを刺されたような戦。この先、平常心で読み進めるのか。到底自信は持てない。

  • 劉備逝く。
    失意のまま倒れる、という一文で扱われている劉備の死が、最後の最後まで戦ったというエピソードに。
    北方さんのオリジナルの人物と関わっていくところは、ワクワクさせられます。

    馬超は、五虎大将軍と言われるのが、後世の作だと示すような人物像ですね。

  • 特に劉備が好きと言うわけではないが。
    失意のままに死んでゆくのは英雄としてどうだろうと思っていた。
    この作品では劉備は英雄然として死んでいった。
    ここに非常に好感が持てた。

    劉備の死後、趙雲と孔明が二人で馬を並べて夜道を行くシーンも
    主柱を失った寂しさがでていて良かった。

  • 主要人物の大半が亡くなり、やや冗長な感がした。劉備も死ぬのだが、死の直前に現れた、曹操の元侍医:エン京は刺客かスパイかと思った。単なる鍼打ちで終わって拍子抜け。
    三国は以下のような感じ。
    魏→曹丕が実権を握り、司馬懿が暗躍。司馬懿は孔明のライバルなのに、全く聡明さが現れていない。
    呉→陸遜が軍の中心として古参の将の反発を受けながらも活躍。呉はやはり三国の中でも1番影が薄い。
    蜀→馬謖、馬忠、王平など新世代が少しずつ活躍。
    残すところ、あと二巻。南征、馬謖を斬る、死せる孔明、などの話が北方謙三氏にどう料理されるかが楽しみだ。

  • 夷陵の戦いから劉備の死まで。

    陸遜が苦しみながらも陸遜の志を継いで戦うところが見所。格好良くて楽しめた。

  • とうとう劉備が死んだ。関羽が死に、張飛が死に、劉備も・・・。皆後を追うように死んでいった。劉備だけが老衰によって死んだけど最期は生かされてるような何か今の生活に物足りなさを感じていたような・・・。曹操もそうだったけど・・・。
    関羽が死んでからばたばたと皆死んでいって何か物悲しくなってきた。
    次はいよいよ蜀が南へ遠征。楽しみ♪

  • ついに魏帝が即位。


    孔明が、劉備からの手紙に喜び震え、臨終に際し悲しみに暮れるさまに胸が締め付けられる思いであった。もとい萌えた。

    曹丕と司馬懿が陰険変態同志でぴったりすぎる。

  • 三国志11巻目!

    最後に近づいてるからか本全体からどこか寂しさを感じました。

    個人的に、最後の方の趙雲と諸葛亮のやりとりがもう「英雄」と呼ばれる人が亡くなったのを感じさせたなと。

  • 三国志11巻読了。なんだか悲しくなるような敗戦でした。今までの負け方とは違う、本当に負けるべくしての敗北は読んでてつらかった。おまけに袁綝は最低で見るにたえない。こんなのが母として慕われるなんてどうかと思いますよ。最後の孔明と趙雲の会話が、終わりが近付いているのを感じさせた…

  • 夷陵の戦い  
    大軍を指揮するのは大変なことなのだということが、陸遜の苦しむ姿から良くわかった  
    そして韓当がいいおじいちゃんでした  

    ついに劉備も逝きました  
    黄巾の乱から戦場を駆け回っていた英雄がいなくなったと思うと、寂しくなる  

    どの勢力も世代交代の時期  

  •  群雄割拠の時代が幕を閉じ、三国志の物語の方向性が変わる1冊。

     曹操の病を見ていた爰京の再登場により、英雄の死に様がオーバーラップする演出は見事。
     劉備……実は影が薄いと思ってたけど、やっぱり英雄だわ。

  • 劉備がなんで人を惹きつけたのか。それをなんとなく感じる最期でした。

全55件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で菊池寛賞を受賞した。

「2019年 『魂の沃野(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三国志〈11の巻〉鬼宿の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)のその他の作品

三国志〈11の巻〉鬼宿の星 単行本 三国志〈11の巻〉鬼宿の星 北方謙三

北方謙三の作品

三国志〈11の巻〉鬼宿の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする