あいまいなのは日本語か、英語か?―日英語発想の違い

著者 :
  • ひつじ書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894765269

感想・レビュー・書評

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  • タイトルから認知言語学(視点の違いなど)の本だと思って手に取ったが、実際はほとんどが著者の経験に基づく英語ジョークの話だった。
    似た名前の著者が似たような本(「い」で始まって「彦」で終わる人の『英語の感覚・日本語の感覚』)を書いているので誤解してしまったようだ。

    英語ではあいまいにする、はっきり言わない(→自分の意見を押し付けない)という話なら『英語の思考法』の方が役に立つと思う。

    途中で「日本には憲法第9条なんてバカなものがあるが」と書いてあってちょっと引いた。
    本人は日常を描いているつもりだろうが、人によっては上流階級の自慢話と受け取れなくもない…。(今70代なら「末は博士か大臣か」の時代の人なのだろう)

  • 「積ん読を消化しよう!」読書会にて冒頭のみ読了。
    以下、自分用の要約メモ。

    英語らしさは何に基づいているか?
     ✖言語形式(単語・文法・発音)
     〇発話の習慣 「実際に口に出した意味よりもたくさんの意味を相手に伝えようとする」
    「心の理論」=心・意図・知識を読み取ること
    発話(の、特に口に出さない部分)が聞き手の反応を引き出すような工夫をする特徴があり、そのためユーモアの適用シーンが多い。

  •  英語話者は、無意識の内に、イントネーションとその音調によるところの意味の付加が日本語のそれよりも多大にコミュニケーションに関わっていることを知らされた。日本人の察しろとは異なり、推論による意志の伝播が日本人には難しいのだろうと。日本人のそれは、一般常識的なのだから、説明することもないだろう、という読み取らせ方を良くするが、この本で紹介されているような、その知識があることによる推論からの意味の付加があまりないことに理解が深まった。

  • 「発音(pronunciation)はそれほど重要ではない。最も大切なのは抑揚(intonation)なんだ」
    といったことをアメリカ人の英語講師に言われたときは「ふうん、そんなものかね」と半ば聞き流したが、こう分かりやすく具体例を示されては馬鹿にできない。
    しかし、単純に考えて抑揚の習得は発音より難しいのではないか。抑揚は文章の内容にその場の状況を加味しながら、咄嗟の判断でつけなければならない。発音すら満足にできない状態で、英語圏の人たちと同じような抑揚を習得できるのだろうか。

  • 筆者の経験メインで、基本的な事項の整理。

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著者プロフィール

今井邦彦は東京都立大学名誉教授

「2019年 『チョムスキーの言語理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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