光村ライブラリー・中学校編 3巻 最後の一句 ほか

  • 光村図書
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  • Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784895283717

作品紹介・あらすじ

昭和30年度版〜平成14年度版教科書から厳選。

感想・レビュー・書評

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  • 二つ前のレビュー「楽しい!実践朗読方」の続きとして。

    「あの坂をのぼれば」のテキストはこちらを選んだ。
    光村ライブラリー中学校編の5冊セットの中の、第3巻だ。
    巻頭に登場するこの作品に、鉛筆でたくさんたくさん注意書きを書き込み持参した。
    参考までに、他の作品も載せておこうかと。
    どれもすべて、一度は中学国語の教科書に掲載されたことがある。

    ① 「あの坂をのぼれば」 杉みき子
    ② 「爪王」   戸川幸夫
    作者が山形県の鷹匠から聞いて書いたという、事実に基づく動物文学。
    「吹雪」と名付けられた鷹が赤狐に闘いを挑み、名鷹として育っていく。

    ③ 「鼓くらべ」 山本周五郎
    鼓くらべでの勝利を目指して精進を重ねる、お留伊。
    ある老絵師との出会いから、勝負事に対して気持ちの変化が訪れる。

    ④ 「くるみ割り」永井達男
    ある絵描きの回想記。
    思春期にさしかかった少年が、家族との関係を見直していく。
    くるみを割る音が随所に登場。

    ⑤ 「子馬」   ミハイル・ショーロホフ
    20世紀初頭のソビエトの内戦が舞台。
    足手まといに思っていた子馬を、危機から助け出した主人公だが・・

    ⑥ 「最後の一句」森鴎外
    父親が斬罪に処せられると聞き、長女の「いち」は自らが身代わりになって父の命を救おうとお白洲に出向く。

    これが中学生向けなのかと驚いてしまうほど、レヴェルが高い。
    かなり読み慣れた方でないと、とても主題に近づけないような重厚な話ばかり。
    「光村はそうなんですよ。今時の中学生にはとてもとても・・」と吐いた教師の言葉が印象的だ。

    美文・名文の陰に隠れているが、人の世の負の側面を必ず描写している。
    そこが「中学生にこんな暗い話を」という批判に繋がるのだろう。
    だが、なぜ暗いと感じたのかを考察しないと、読みこんだことにはならない。
    大人になった今は、段落ごとに分けたり、主人公の気持ちを10文字以内で表わしたりする必要もないので、ぜひ読書好きな皆さんにもおすすめしたいなぁと。
    その後この作品について共にお話が出来たら、どんなに嬉しいだろう。

    • nejidonさん
      佐藤史緒さん、こんにちは(^^♪コメントありがとうございます。
      またいらして下さってとても嬉しいです!

      わぁぁ、「あの坂をのぼれば」...
      佐藤史緒さん、こんにちは(^^♪コメントありがとうございます。
      またいらして下さってとても嬉しいです!

      わぁぁ、「あの坂をのぼれば」をご存じでしたか!
      もしやどなたもいらっしゃらないかと寂しい気持ちでおりました。
      ブラッドベリの霧笛、懐かしいです。私も大好きでした。
      「最後の一句」まで覚えてらして、あの年ごろに学んだことって印象が強いですよね。
      この本は光村ライブラリー中学校編の5巻セットで、大人買いしたものです。
      キラリと光る名短篇が他にもまだまだあるんですよ。
      毎晩寝る前に読んでいます。良い気分で寝られます・笑
      たぶん私は中学生の気持ちのまま大人になったのかもしれません。
      ありがとうございました!!
      2019/11/06
    • 佐藤史緒さん
      こちらこそ「あの坂をのぼれば」を知ってる方に出会えて嬉しかったです(*´∀`*)
      中学生の気持ちのまま、ーー素敵です。どうぞそのまま自分の...
      こちらこそ「あの坂をのぼれば」を知ってる方に出会えて嬉しかったです(*´∀`*)
      中学生の気持ちのまま、ーー素敵です。どうぞそのまま自分のカラーを貫いてください!
      朗読もがんばってくださいね!
      2019/11/06
    • nejidonさん
      佐藤史緒さん、再訪して下さってありがとうございます!
      お返事が遅れてしまってごめんなさいね。
      私の住む地域は東京書籍の教科書を採択してい...
      佐藤史緒さん、再訪して下さってありがとうございます!
      お返事が遅れてしまってごめんなさいね。
      私の住む地域は東京書籍の教科書を採択しています。
      光村だった時代もあったのですが、レビュー内の事情で、生徒の理解が
      追い付くものにと、変更されたようです。何だか悲しい話です。
      作者の杉みき子さんは昭和5年生まれの方ですが、今もご活躍なのですよ!
      雪国の暮らしを描いた短編集がとても素敵で、すっかりファンになりました。
      ああ、こんなお話が出来てとても嬉しいです。
      朗読は、次回は三浦哲郎の短編です。はい、また頑張りますね。
      2019/11/08
  • めっちゃ懐かしかった。

  • 著者より

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著者プロフィール

新潟県高田市(現上越市)生まれ。1957年『かくまきの歌』で日本児童文学者協会新人賞、著書は多数あり、教科書にも多くの作品が掲載されている

「2009年 『杉みき子選集 6 ぼくとあの子とテトラポッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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