分娩台よ、さようなら―あたりまえに産んで、あたりまえに育てたい

著者 :
  • メディカ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784895738637

作品紹介・あらすじ

「本当の安全は分娩台のないところにあるのです。」自らのお産体験から、日本でただひとり、自宅出産専門の産科医としてスタートした著者より、産む人たちへのメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • 2010年読了

  • 産科医としてその世界では有名らしい、大野明子さんの著書。

    世間一般でイメージする「自然分娩(切らない、薬を使わない、フリースタイルのお産)」について、ご本人の経験を元に、女性らしい目線で丁寧に書かれています。

    バースプランを考える上で、とても参考になりました。産む側としてどんな努力・選択ができるのか。医療者側にどんなお願いができるのか。人らしく、自分らしく、産むために、よく考えたいと思います。

    同じくバースプランを考える人、マタニティ雑誌だけを情報源とすることに違和感を覚え、
    自発的にお産に当たりたいと考えている人にオススメです。

  • 自分の、生む力を最大限引き出し、信じられるようになりたい。
    一日三時間のウォーキングは難しいけれど、がんばろう

    分娩の写真がすごくリアルで、初産の私にはとても参考になった。
    しかし自分でさえぎょぎょーとおもってしまったのに、
    夫は立ち会えるのか??と不安に感じてしまった。笑

  • 妊娠初期に読みたかったな~。食事とか、運動とかの大切さがわかる。。。

  • 助産院出産した友人から贈られた本。
    女性の生む力、ということは確かにあると思うし、それを意識しない妊婦ってそういないと思う。

    病院での処置について、批判的に書かれていて、でも、それで助かる命もある。どうも、それらの処置を、その後も引きずって生きていくことになると言うことを脅迫的に書かれると、読む側は非常な不安になる。

    賛同するところもあるが、やはり自宅出産や助産院出産を選ばない、選べない人が読むと、結構きつい本だと思う。

  • 出産後に読んだ本。
    読後、言いようのない罪悪感に苛まれた。読後感最悪。

    お産に一番必要なのは『母子ともに無事であること』と思う。
    個人的に過度な自然出産希望や母乳重視は宗教に近いものさえあると思う。正直、ヘドが出そうになる。
    思想は不要、無事であることが一番だと思う。

    私自身、緊急帝切での出産で、生後すぐ息子は病気で入院し、それに伴い母乳を断念せざるをえなかった。
    そのことに私は罪悪感に苛まれた。でも、「どんな形であれ母子とも健康で、すくすく育てばそれでいい。方法は問わない」という看護師さんの言葉に救われた。

    出産に携わる人は母子を不安に陥れるのが仕事ではない、と切に思う。

  • 情報はあふれているようにみえて
    そのひとつひとつの質は様々で
    本当に望んでいるものに近づくことの難しさを
    いい意味でも悪い意味でも認識させられる一冊

    妊娠、出産という直接的テーマを越えて
    様々な示唆、問題提起がわかりやすく提示されている
    著者の強い思い入れは気づきと励ましに満ちた言葉として
    多々、直感的に共感させられる。

    ・・・だが、著者はタイトル通り、分娩台での出産を
    強烈に否定していて、あまりの強烈ぶりに
    何かを批判したり否定したり・・というのは
    お産という極めてポジティブなテーマにはそぐわないなぁ
    と素朴に思うんだ。

    ある機会に、何人かの産科医から話を聞いたのだが
    助産院や自宅出産といった脱病院的風潮に対して
    攻撃的といっていいほど否定的なコメントが多くて困惑した
    ことがあるが、どっちもなんか似てるなぁ・・・と。

    せっかく素晴らしい内容なだけに残念

    でも、それくらい出産とか病気とかってのは
    わからないことだらけなんだから
    生命のあり方はそれくらい多様で
    自由でいいんだと思うことにしよう

  • この本には10年前に出会いました。
    私の助産の原点です。


    著者の大野先生は産科医で「世の中にはこんな医師もいるんだなぁ」と驚きました。

    10年前と言えば、ちょうど助産院に勤め始めた頃です。

    病院のお産に嫌気がさし、自然分娩の神秘に目覚めた頃だったので、この本にハマりました。

    何人かの妊婦さんにプレゼントしたのを覚えています。

    この本を読んで、どうしても大野先生に会いたくなり、友人と『お産の家』まで行きました。

    『お産の家』は東京とは思えない静かさで、緑の多い住宅街の中にある木造建築の温かい産院でした。

    忙しい中、大野先生と少しの時間ですが、お話しできたことは私の貴重な体験であり、忘れられない大切な思い出です。



    大野先生の本を手にした日から「私もいつかこんなお産と子育てをしてみたい」という夢を持っていました。

    そして待望の妊娠。

    今まで何百人という方のお産に立ち合わせていただいてきたものの、自分の事となると、細かいことが不安だったりしました。

    そんな時は何度もこの本を開きました。

    「産む人のための産科学」の章は、助産師であっても深い知識が得られ、分かりやすい内容です。



    この本は女性として「あたりまえって何?」ということを私に教えてくれました。

    助産院でお会いするママ達が「あたりまえのお産と子育て」ができるようにお手伝いができたらいいなぁ、と日々思っています。



    1人でも多くの女性が女として母として輝けますように。

  • 2度目のお産の前に、もういちど読んでおきたくなって
    買いました。
    とても分厚くて読むのに時間がかかるけど、
    一行一行に驚きや関心がつまった一冊。

    どうして「分娩台」に「さようなら」なのか。
    問題は分娩台そのものではなくて、
    どうして分娩台で生まなくてはいけなくなったのか。

    お産が日常と切り離されてしまったこと、
    産む人の思いよりも医療が優先されてしまったこと、
    そして産む人自身の、自分の力で産もうという決意が
    薄れてしまったこと…

    「あたりまえに産みたい」というあたりまえの思いを
    もっともっと強く持ちたい、持ってほしいと思う。

  • 図書館で借りて(2010.7)
    良いデス。こういうことたくさんの妊婦さん、これから生む人に伝えて行きたい。
    どうして、こういうことが伝わらないのか不思議。

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