男の凶暴性はどこからきたか

  • 三田出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784895832182

作品紹介・あらすじ

戦争から子殺しまでなぜ男(オス)たちは戦い、傷つけ合うのか。人間の暴力の起源を、生々しいチンパンジーの生態から明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 原題:Demonic Males: Apes and the Origins of Human Violence (1996)
    著者:Richard Wrangham
    著者:Dale Peterson
    訳者:山下篤子


    【抜き書き】
    献辞
     “暴力とは無縁の道を生きたジェファリー・W・ランガムとポール・G・ピーターソンの思いでに捧げる”


    【目次】
    献辞 [003]
    謝辞 [005-007]
    目次 [009-013]

    第1章 失楽園 015
      皆殺しの大陸 
      ‎森の暗殺団 
      ‎チンパンジーの生活 
      ‎侵入襲撃 
      ‎そして全滅 
      ‎すさまじき暴力 
      ‎暴力性の起源 
      ‎共通の祖先

    第2章 タイムマシン 051
      一族の写真 
      ‎ハクスリーの分類 
      ‎人間に近い種
      ‎つきとめられた真実 
      ‎五〇〇万年前の祖先 
      ‎殺し屋の類人猿がいた?

    第3章 密林から疎林へ 077
      疎林の猿人 
      ‎根の発見 
      ‎ブタとメクラネズミと類人猿 
      ‎根を喰うチンパンジー 
      ‎殺戮の系統 

    第4章 戦争と人間 095
      ヤノマモ族の戦争 
      ‎ヤノマモ族とチンパンジー 
      ‎戦争の原型 
      ‎おだやかな狩猟採集民? 
      ‎「未開」の終焉 
      ‎文化の力 

    第5章 幻想の楽園 120
      ゴーギャンのプライベート・クラブ 
      ‎楽園幻想 
      ‎マーガレット・ミードの場合 
      ‎まちがいだらけの『サモアの楽園』 
      ‎現実の場所 

    第6章 気質 151
      女性戦士 
      ‎犯罪の性差 
      ‎西洋の暴力性? 
      ‎ヤギ五頭の男女平等 
      ‎一貫した男の暴力性 

    第7章 レイプ、そして子殺し 174
      類人猿の暴力 
      ‎レイプするオランウータン 
      ‎レイプの目的 
      ‎チンパンジーの暴行 
      ‎ゴリラの子殺し 
      ‎脳と暴力 

    第8章 自由の代償 206
      クランの戦闘 
      ‎ライオンの子殺し 
      ‎数の殺人論理 
      ‎殺しの報酬 
      ‎パーティ・ギャング 
      ‎五〇〇万年の攻撃性 

    第9章 遺産 233
      ムリキの場合 
      ‎ゴールトンの謝り 
      ‎闘争の遺産 
      ‎攻撃性と男性ホルモン 
      ‎理性と感情 
      ‎自尊心の発動 
      内集団・外集団偏向
      ‎支配への欲望 

    第10章 おだやかな類人猿 267
      平和なチンパンジー 
      ‎ホカホカ 
      ‎性行為の効用 
      ‎誰もみたことがない光景 
      ‎サルをペットにするボノボ 
      ‎なぜボノボだけが? 

    第11章 南の森からのメッセージ 293
      食性のちがい 
      ‎ゴリラのいない森 
      ‎南の森のヒト 

    第12章 デーモンを制御する 306
      帝国主義の原動力 
      ‎「母性」のユートピア 
      ‎進化の結び目 
      ‎政治の脱個人化 
      ‎奴らを殺せ! 
      ‎未知なる方程式 

    第13章 カカマの人形 333
      自然からの贈り物 

    系統図・地図 [342-344]
    訳者あとがき(一九九八年一月 山下篤子) [346-348]
    ノート [1-30]
    参考文献 [I-IV]
    索引 [I-VI]

  • 衝撃的で効果的なオープニング。
    身の毛がよだつようなチンパンジーの暴力性と人間との共通性。
    一大センセーションを起こした、マーガレット・ミードの研究の真実。
    ブチハイエナのメスの戦闘。
    同じ性戦略をとっていたはずのボノボと人間の相違。

    「性の進化、ヒトの進化―類人猿ボノボの観察から」が
    とても面白かったので、読んだが非常に面白かった。

    冒頭から日本の研究者の名前が登場したのにもびっくりした。

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著者プロフィール

1948 年生まれ。ハーバード大学生物人類学教授。専門は霊長類の行動生態学。国際霊長類学会名誉会長。ピーボディ博物館霊長類行動生物学主幹、ウガンダのキバレ・チンパンジー・プロジェクト理事をつとめるほか、アメリカ芸術科学アカデミーおよび英国学士院(British Academy)フェローでもある。その功績を称えて、英国王立人類学協会からリバーズ記念賞を贈られた。著書に『善と悪のパラドックス』(NTT出版)、『男の凶暴性はどこからきたか』(デイル・ピーターソンとの共著、三田出版会)など。

「2023年 『火の賜物 【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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