ONE: 輝く季節へ (ムービックゲームコレクション 8)

著者 :
  • ムービック
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896013887

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  • 館山緑「ONE―輝く季節へ」シリーズの第1弾。いわゆる「泣きゲー」の先駆となった、タクティクスの美少女ゲームのノベライズ版。なお、エッチシーンもいちおうありますが、性的な描写は控えめなものになっています。

    物語の主人公は、高校2年生の折原浩平(おりはら・こうへい)。彼は幼い頃、妹のみさおを病気で失い、深い悲しみに沈みます。そして彼は、妹のいないこの世界に見切りをつけ、いつまでも妹と一緒にいられる「えいえんの世界」に行くことを、強く夢見るようになります。そして彼の強い願いは、この世界における彼の存在感を希薄なものへと変えていきます。

    そんな中で、浩平は一人の少女と交流を深めていきます。お互いがかけがえのない存在になっていきますが、それにも関わらず幼い頃からの浩平の願いは彼の存在感をこの世界から消し去っていきます。そして浩平は姿を消し、人びとの記憶からも忘れ去られてしまいますが、たった一人の少女が、彼と過ごした大切な時間を心に抱えて、彼へと呼びかけ続けます。そして1年後、少女の呼びかけに答えて、浩平はふたたびこの世界に戻ってくることになります。

    ストーリーの大枠は以上です。なお、本書は純愛の物語で、Hシーンはほんのオマケ程度です。第1弾の本書は、健気な幼なじみ・長森瑞佳(ながもり・みずか)がヒロインです。浩平はみさおを失い、自室に閉じこもる日々を過ごしていました。そんな彼を部屋の外に連れ出し、励まし続けたのが、幼なじみの瑞佳でした。やがて、浩平と瑞佳は高校生になります。

    ある日、浩平の悪友の住井護(すみい・まもる)が考えたクラスの企画で、浩平が好きな人に告白をすることが決まってしまいます。バカバカしいと思った浩平は、冗談半分に瑞佳に告白しますが、何と瑞佳は彼の告白にOKの返事をします。それまで単なる幼なじみとしか思ってなかった瑞佳が自分に寄せる想いにはじめて気づいた浩平は、彼女の想いを鬱陶しいと感じるようになり、彼女に対してひどい振舞いをくり返します。それにも関わらず、健気に浩平への想いを貫く瑞佳の姿を見ているうちに、浩平の中にも彼女のことを大切に思う気持ちが芽生えてきます。ところが、その頃から、浩平の存在感が希薄になっていきます。やがて「えいえんの世界」へと浩平は旅立ちますが、瑞佳は1年後の再会まで、彼のことを想い続けます。

    この巻は、浩平の瑞佳への仕打ちがちょっとひどくて、感情移入しづらいので★1つ減。

  • ムービック版のONEは原作の雰囲気をちっとも損なっていないので、リプレイするのが面倒くさい、あるいはONEがどんなものか知りたい人にはお勧め。定価は900円前後で高いので、中古で探そう。

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