楽園は何処にもない(ルナノベルズ)

著者 :
  • ムービック
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本棚登録 : 75
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896017700

作品紹介・あらすじ

今すぐ海の藻屑となるか、情人として生きながらえ復讐のチャンスを待つか-。両親の命を奪ったシチリアマフィアのディオに二者択一を迫られた航一は、いつか男を地獄に送るため、屈辱に耐えその身を捧げる事を選んだ。胸に所有の証を刻まれ、夜ごとディオに抱かれる航一。まるでそれが快感であるかのように、憎しみを煽ってくる男に対し、航一は彼の望みどおり復讐を計画するが…。巨大ファミリーの後継者としてディオが背負う孤独で歪な運命を知り-。

感想・レビュー・書評

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  • 両親を殺され、その殺した本人のシチリアマフィアボスであるディオの愛人として生きることを余儀なくされた航一。
    「殺してやる」と言う航一に「殺してみろ」と。
    憎しみを胸にディオと共に過ごすうちに…。

    読み始めから胸が締め付けられて痛かった。
    小さな幸せで満足な航一を嘲笑うディオ。
    屈辱に震えながらも航一の心はディオの思わぬ境遇等を知るうちに変化していき、そして誰次第に明らかになる心実。

    最後に航一のとった行動でディオは航一を手放さずにこれから共に生きると決めてくれてホッとしました。

    大人のダークでディープな作品でした。

    『この聖なる束縛に』のスピンオフとのことで、未読ですが充分楽しめました。

  • 素晴らしい。このCP大好き
    まじで続きがあればいいのに…

  • 最近は華藤さんの作品が合わなくて辛口な感想だったけれど、この本は面白く読めた。ディオが何故あんなに歪んでしまったのかか、謎めいていて解りそうで解らない部分も多かったけれど、航一の素直な部分が憎くもあり羨ましく感じたディオだからの行動。それをきっと肌で感じる事が出来たからこそ航一の想いと行動が愛に変わってきたのだと思うとディオに対する見方がだんだん変わって来て、好感が湧いて来て航一に依ってもたれされるであろう小さな幸せをディオにも感じて欲しいと思った。おまけペーパーはそんな小さな幸せを感じているディオだった。

  • 【あらすじより】
    今すぐ海の藻屑となるか、情人として生きながらえ復讐のチャンスを待つか―。両親の命を奪ったシチリアマフィアのディオに二者択一を迫られた航一は、いつか男を地獄に送るため、屈辱に耐えその身を捧げる事を選んだ。胸に所有の証を刻まれ、夜ごとディオに抱かれる航一。まるでそれが快感であるかのように、憎しみを煽ってくる男に対し、航一は彼の望みどおり復讐を計画するが…。巨大ファミリーの後継者としてディオが背負う孤独で歪な運命を知り―。


    【感想】
    攻めの考えていることが難しいというか屈折してるのか病んでるのか、ただ「愛?」は感じられたので★3で

  • ディオ.セバスティアーノ.カスティリーニ。
    シチリアマフィアの次期ドンとなる男。
    金褐色の長い髪を結び、帝王の様に人を見下す濃紺色の双眸、全体的にシャープな印象の神=ディオの名を持つシチリアマフィアのトップにナポリでピザ屋の店主をしていた父親と母親を母親の誕生日祝いに駆けつけた夜、広場で無惨にも殺された警察官、航一。
    殺されそうになった所をディオにアマンテになれと助けられ、ディオに隙があれば殺して構わないと言われて身体を蹂躙される。
    親を惨殺され、身体を求められ、乳首にはディオの所有の証であるピアス迄入れられて。
    そんな悲惨な状況でも生きる希望を見いだす航一の強さに惹かれました。
    悪魔の様だと恐れられ、実の双子の弟であるビセンテにも常に命を狙われ部下にも裏切り者がいたりと、過酷な人生を歩む非情なディオの時折見せる優しさに惹かれます☆〜
    ショートスリーパーであるディオは医師であり、天才的な才能を持ち合わせているが彼には味覚障害がある。
    だから生のレモンもそのままに齧り付く。
    飲むお酒はレモンチェッロ。
    このお話には酸味の強いレモンの香りがそこここに漂っています。
    香しいけれど身体がすくむ程の強い酸味。
    前作のアルフィオはディオの異母弟として出てきます。
    美形な一族ですね〜
    このお話、全サCDがあるのですがディオ様の朗読、気持ちはシチリアへ飛んで行きそうになりました☆〜

  • 同レーベル「この聖なる束縛に」スピンオフ

  • 悪くなかったが、きっつい話。

  • マフィアもの。
    攻の性格破綻っぷりはすごいですね。単純な私はもっとわかり易い愛がいいなぁ。。。。。
    とっても複雑な愛が重なっています。

  • 「この聖なる束縛に-サン・カルチェラート-」 スピンオフ

  • 果物シリーズ(違います)、今回はレモン!匂いであるとか音であるとか、空気であるとか、五感を刺激する華籐さんの描写が好きです。お得意の異国情緒溢れるラテン系マフィアモノも大好きなので、とても楽しめました。歪んだ孤高な攻めと、そんな攻めに歯向かう受けというのもツボです。性格破綻者の執着愛ってのはよくあるけれど、この作品の場合は破綻している自分を冷静に把握して執着の手を緩めているのが感じられて、それが結果として受けを捕らえてしまってるあたりに一味違ったものを感じました。SSはちょっと甘めで、良かったです。

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