- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896017786
作品紹介・あらすじ
東欧モルドニアの駐在書記官・成瀬はその美貌と優秀な頭脳を武器に、華やかな外交官生活を送っている。そんな時モルドニアの治安悪化を理由に大使の護衛として海上自衛隊から五辻が派遣されてきた。生真面目で融通の利かない武骨な男は、安全のためと成瀬の信奉者たちを追い払い、恋愛にまで口を出してくる。階級も年も下の男の無礼な態度に苛々させられる成瀬だったが、日本人カメラマンが殺害され、死の謎を五辻と共に追ううち、彼に惹かれていき-。
感想・レビュー・書評
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取り寄せ先:江東区立亀戸図書館(借受先:府中市立中央図書館)
いろいろな意味で消化不良が残る一冊。今城の「萌え」という名の欲望はわからないでもないけれど、しかしそれをしっかりと読み手が腑に落ちるように説明してほしいとは思う。しかしそれは、もはや後の祭りである。「今城の自己満足しかわからない」というほか言葉が見つからないのである。
これでは、「やまなし・おちなし・いみなし」の含意を取り違えていると思われるだろうし(現に評者はそう思いたくなる衝動に駆られている)、そのように思われてしまうことで本書が本来どのような関係性を構築したかったのかということがあいまいになる恐れすらある。
結論として、作品内での権力作用に対する今城の認識の無さ(というよりも、BLという権力を自分が行使していることへの自覚の無さ)が本書の立ち位置を宙吊り状態にしてしまったと言えるだろう。「Buddy」としてならまだ理解できなくは無いが、「萌え」は「Buddy」で言い換ることができないのである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
攻めキャラ贔屓です、私。海上自衛官だってだけでまず食いついちゃいます。
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私の苦手な時事系のお話でした。でも、あきることなく最後までハラハラさせられてとても面白かったです。恋愛面に関してはちょっと不満はあるもののすごく楽しめました。