マルコ・パンターニ―海賊(ピラータ)の生と死

  • 未知谷
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本棚登録 : 56
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896422559

作品紹介・あらすじ

伝説のクライマーMarco PANTANIの名は今もなお山岳コース上に書かれるという-その才能、力、戦略、勝利と落車による栄光と苦難、官権やマスコミの執拗な告発による衝撃の死まで、プライベートとレースの写真68点を添えて綴る山岳のモンスター海賊パンターニの生涯。

感想・レビュー・書評

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  • パンターニかっこよかったよなあ。ますます好きになった。でも、終わり方が寂しくて未完成の画家の絵のような存在かなあ。
    イタリア人なのでかなり贔屓目でかかれてます。

  • マルコ・パンターニ―海賊(ピラータ)の生と死

  • 90年代に活躍した自転車ロードレースの選手たちの名前が大勢登場する。今よりもはるかに情報量が少ない時代に、新聞・雑誌・テレビで目にした選手たちだ。その中の一人がマルコパンターニで、最も魅力的な選手の一人だった。山岳で、腰を上げて駆けてゆく姿は誰よりも身軽で速く、力強くもあった。
    本書では彼の人となりが語られるが、読後に何か感想を述べるべく性格のものでもないだろう。ただ、マルコパンターニの一面を知ることができたと言うことだ。

    マルコパンターニが亡くなったのは2004年2月14日だった。最終章の、亡くなったホテルの様子が書かれるところで知ることになるこの日が、偶然にも読了の日と重なった。何か不思議な感慨を覚えて読み終えることになった。

  • 評価:★★★☆☆

    一時期、自転車のロードレースにハマっていたことがあり、ツール・ド・フランスをテレビで見たり、雑誌を買ったりしていたのだが、ほどなくして興味の対象から外れてしまった。

    今になって考えてみると、僕がロードレースを熱心に追いかけていた時期はパンターニの活躍時期と重なるし、熱が冷めたのは彼がレースに出なくなった頃からだった。

    僕はロードレースにではなく、パンターニに夢中だったのだ。

    いつの時代にもヒーローはいるが、彼らとて時代に愛される人物ばかりではない。

    パンターニは「時計の針を40年巻き戻した」といわれる選手だった。

    他のスポーツと同じく自転車競技も「ロマンのあった時代」から「アスリートの時代」へと移り変わり、効率重視の科学的トレーニングにより筋骨隆々とした欠点の少ない大柄なオールラウンダーが主流となっていった。

    そんな中、頭にバンダナを巻いた痩せっぽちで小柄なイタリア人が、急勾配のアルプスやピレネーの山道を物凄いスピードで駆け上がり、疲労に喘ぐ大柄な選手たちを置き去りにしていく。

    平地では勝てなくても山なら誰にも負けない天才クライマーは自転車競技にロマンを求める人々を熱狂させ、“海賊(ピラータ)”の愛称で国民的ヒーローとなった。

    そんな彼に熱狂したひとりとして後半は読むのが辛い。

    当時、自転車競技界全体を覆ったドーピング問題だ。

    蜂の巣をつついたようなその騒ぎは、選手個人やチーム単体に留まらず、国家機関ぐるみの大騒動だった。

    そこでパンターニは司法当局の標的にされる。

    僕はファンではあるが、彼が無罪だったとは思わない。

    ただ、その追求のされ方があまりに理不尽だったことは事実だ。

    おそらくはこの問題があまりに大規模だったため、司法としては、全員を取り締まるより有名人を“見せしめ”として標的にした方が効率がいいと考えたのだろう。

    それも理屈としてはわかるが、標的とされた人間にとっては、人生を壊される不公平を受け入れるわけにはいかないはずだ。

    人は誰しも間違いを犯すし、犯した間違いの程度によってそれを償う必要もある。

    白か黒かで、黒なら何をしても許されるわけではない。

    問題はその「程度」を理解しているかどうかなのだ。

    賞賛と批難はコインの裏表だ。

    パンターニの人生に触れるとき、僕はこの世がランダム関数で満ちていることを思い知らされる。

  • 崇拝してます。悲しすぎる英雄

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