アスファール

  • 未知谷 (2022年4月26日発売)
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784896426618

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  • イレーヌ・ネミロフスキー 著『アスファール』(未知谷 刊/ISBN978-4-89642-661-8)の内容詳細
    http://www.michitani.com/books/ISBN978-4-89642-661-8.html

  • クリミアからフランスに来た貧しい医者のダリオは日々の生活で精一杯、大家に借金を申し込む。困窮に喘ぐ中、伝手で金持ちの担当医となりダリオの下剋上が始まる。

    ダリオとクララ、夫妻の移民としての拠り所のなさが随所に書かれ、彼らの華やかな成功は一時の幸せは続くのかと焦燥感に駆られました。

    ロシアという国はいかさま治療師がいても不思議じゃないと思ってしまいます。これがアメリカだと「詐欺だ」って思って白けそう…。

    ネミロフスキーはロシア帝国キエフ生まれ。アウシュビッツで獄中死。『フランス組曲』が気になっていたところ図書館で本書を偶然見かけたので手に取りました。

    「俺たちには救うべき俺たちの悲惨があるんだ、よそ者め!」(P18)

  • 著者はユダ人作家でアウシュビッツで1942年に死亡している。

  • 差別、分断、暴力、対立、貧困。
    どれだけの年月が流れようとも変わらず世界を覆い続ける生々しい負の現実。
    ぬかるみで産まれもがき苦しみ這いあがろうとするのは、強さなのか。それを悪の一言で片付けられるのか。

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著者プロフィール

1903-1942年。キエフ生まれ。ロシア革命後に一家でフランスに移住したユダヤ人。1929年、長篇第一作『ダヴィッド・ゴルデル』で成功を収め(31年J・デュヴィヴィエ監督が映画化)、一躍人気作家に。第二次大戦が勃発すると、夫と娘二人とともにブルゴーニュ地方の田舎町イシー=レヴェックに避難、やがてフランス憲兵によって捕えられ、42年アウシュヴィッツで亡くなった。娘が形見として保管していたトランクには、小さな文字でびっしりと書き込まれた著者のノートが長い間眠っていた。命がけで書き綴られたこの原稿が60年以上の時を経て奇跡的に世に出るや、たちまち話題を集め、本書は「20世紀フランス文学の最も優れた作品の一つ」と讃えられて2004年にルノードー賞を受賞(死後授賞は創設以来初めて)。フランスで70万部、全米で100万部、世界で約350万部の驚異的な売上げを記録し(現在40カ国以上で翻訳刊行)、映画化された。

「2020年 『フランス組曲[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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