微笑みの首飾り 新装版

著者 :
  • 水書坊
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本棚登録 : 101
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896450095

感想・レビュー・書評

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  • 美輪明宏さんの『ほほえみの首飾り 南無の会辻説法』(水書坊)を読んだ。この本は美輪さんが“南無の会”という仏教各宗派の源流である釈尊の思想を、学問や知識として学ぶのではなく、日常生活そのものとして求める勉強会で講師として話された辻説法7講をまとめたものだ。

     本の最初に美輪さんは「宗派のエゴを廃し、しかも各宗の個性を通して仏教の何たるかを自由に学ぶことのできる南無の会の「辻説法」は、現代人が仏教に出会うまたとない場であると、私自身、運動に共鳴し、見守ってまいりました」と語っている。

     一読したけれど美輪さんが「オーラの泉」の中で語ったことを裏打ちするような内容なので、「オーラの泉の副読本」としてもいいかもしれない^^。

     例えば研ナオコさんがゲストの時、「成仏していない霊を上げてあげるにはお題目を唱えるといいんだけど『南無妙法蓮華経』が一番効くのよ」と仰っていたのだけどこのお題目については次のように書いてある。

     「話を元に戻しますが、たくさんのお経の中でお釈迦様が亡くなる前に説いたお経というのが『法華経』なんですね。後世になって日蓮上人が「南無阿弥陀仏」に匹敵する言葉として「南無妙法蓮華経」という言葉を感得されました。日蓮上人は先輩であるお釈迦様の『法華経』を研究なさってその結果として悟られたのが「南無妙法蓮華経」だったわけです。「南無」というのは「信じきる」ということで、「妙法蓮華経」というのは「妙なる法の蓮華経」ということです。」

     (中略)

    「仏法」というのは宇宙の法則です。「妙なる法則」というのもその宇宙の法則なんですが、日蓮上人はそのものを「南無妙法蓮華経」という一言の中にまとめられた。この「南無妙法蓮華経」は宇宙のすべての生命を含んでいますので、宇宙いっぱいにいらっしゃる神仏をすべてその中に含んでいます。

     「南無阿弥陀仏」というのは阿弥陀仏お一人をお呼びする言葉ですが、日蓮上人は「南無妙法蓮華経」というのを、宇宙の神々全部を一声で呼び表す言葉として考え出されたわけです。たとえば自分たちが住んでいる土地の神様もいらっしゃるし、天照大神という日本国の守護神もいらっしゃいます。それから自分の背後霊がいて指導霊がいて、守護霊がいて守護神がいる。肉眼では見えないだけのことなんです。とにかく宇宙の神様というのは山ほどいらっしゃるわけですが、そういう神々を一口に呼び表す方法というのが「南無妙法蓮華経」という言葉なのです」と。

     まぁ僕には見えない世界のことは分からないんだけどこれまで学んだことから類推すれば未成仏霊を説得するのにはその霊と同様の低い波動(バイブレーション)にならないと話ができないはずだから、悟りを開いた高級霊では無理であり、我々に近くてまだまだ煩悩を持っていらっしゃる“指導霊”や“守護霊”が担当するのだろう。そのためには超高級霊である阿弥陀仏様のような方がじきじきにお出ましになっちゃう「南無阿弥陀仏」を唱えるよりも、たくさんいらっしゃる神々の中でその未成仏霊を説得するのにふさわしい霊をお呼びできる「南無妙法蓮華経」の方が適切である、というふうにこの本を読んで個人的には解釈した。

     あと、美輪さんは自分が如来や菩薩のように平和な柔らかい心になればそれはそれでいいと思うけど、自分のような人間の喜怒哀楽を歌うことを仕事にしている者は怒りも悲しみも何もないという心の状態で毎日過ごしているとまずいこともある、あまり四海波静かな平穏な悟りの境地に入ってしまうと歌も歌えなくなるし仕事の上で支障をきたすのでもっと自分が煩悩の中で苦しんだり悲しんだりしていないといけないのではないかと思ったりもします、だからこの娑婆で生きていくということは悟りと煩悩との間でバランスを取るということが非常に大事になってくるんですね、と述べている。

     ほかにも「知ることより分かること」、「問題を情念で考えない」などためになる文章がたくさん。一読をお勧めします。(なんかこればっかりだな^^

  • このように生きてみたい。

  • 最近ハマっている美輪明宏さんの本。どの本もズバリと核心を突くところがあって勉強になります。

  • 何度も読みかえしてる。精神安定剤。

  • この本を読みながら 微笑んで下さい。
    本当に、本当に 美輪氏はステキです。

    間違った事を教えてくれます。正しき行為を教えてくれます。
    微笑んで下さい。

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著者プロフィール

長崎に生まれ、小学校の頃から声楽を習い16歳でプロの歌手としてデビューし、1957年「メケメケ」、1966年「ヨイトマケの唄」が大ヒット。
ファッション革命と美貌で衝撃を与える。
俳優としては、寺山修司の「演劇実験室◎天井棧敷」の「青森県のせむし男」「毛皮のマリー」、三島由紀夫に熱望された「黒蜥蜴」をはじめ、ジャン・コクトー作「双頭の鷲」、デュマ・フィス原作「椿姫」、エディット・ピアフの生涯を描いた「愛の讃歌」など数々の当たり役を持つ。
作家としても、衝撃の自伝「紫の履歴書」(水書房)をはじめ、「人生ノート」(パルコ出版)など数多くのベストセラーがあり、テレビや映画も、宮崎駿監督によるアニメーション映画「もののけ姫」「ハウルの動く城」への声優としての参加、「ありえへん∞世界」(テレビ東京系)にもレギュラー出演中など枚挙にいとまがない。
2012年から四年連続の出場となったNHK「紅白歌合戦」では、「ヨイトマケの唄」や日本語バージョンの「愛の讃歌」で大晦日のお茶の間を圧倒した。

「2021年 『新装版 天声美語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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