茶の本 The Book of Tea【日英対訳】(対訳ニッポン双書)

著者 :
制作 : 松岡 正剛 
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896846850

作品紹介・あらすじ

英文で執筆された『茶の本』は、1906年にニューヨークで出版された。武士道が日本文化の「死の術」を述べるものならば、この茶の本は「生の術」を謳ったものである。明治の知識人岡倉天心は、世界に向けて、東洋、そして日本文化のすばらしさを広めるために、本書を執筆した。100年経ってもなお色あせることのないその主張を、原文の英語とともに堪能したい。

感想・レビュー・書評

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  • -西洋はいつになったら東洋を理解するのだろう、いや、理解しようとするのだろうか?When will the West understand, or try to understand, the East?-

    1906年、東京藝術大学を設立者で、ボストン美術館の東洋部門を創りだした岡倉天心が、英文で執筆し、ニューヨークで出版された一冊。戦争の時代、武士道=「死の術」ばかりが取りざたされるなか、あえて、「茶道」=「生の術」を語りながら、世界に向けて、日本の心を知らしめるために書かれた、珠玉の一冊。「西洋」は「現代日本人」におきかえられるかも。老いも若きも、すべての日本人に読んでほしい。英文、日本文名訳、ともに堪能すべし。英語勉強にGOOD!

  • この本を読んで、初めて茶道というものを少し知った気がする。
    茶道の作法云々ではなく、その背後の精神性とも言うべきものを。
    また、茶道以外の日本文化・・・建築、作庭、美術、慣習についても理解を深めることができた。
    これを読んでますます日本の文化は世界に誇れる文化だと思った。
    今まで日本人として、何も知らなすぎた、とも感じた。中にはちょっと行き過ぎた表現があることも確かだけど、西洋礼賛の明治時代において、こうまでも確固とした日本のアイデンティティーを唱えた岡倉天心はただものではないと思った。
    逆に言うと、西洋の文化を知ったからこそ初めて日本文化の素晴らしさに気づいたということもあるのかもしれない。

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著者プロフィール

1863~1913年 美術評論家・思想家。本名は覚三。文明開化の風潮の中で、フェノロサとともに日本美術の復興に尽くした。東京美術学校開設に尽力し、のち校長となる。その後、日本美術院を創立し、明治日本画家の指導者として活躍、ボストン美術館中国日本美術部長などを務める。英文著書による日本文化の紹介者としても知られる。著書は本書を構成する『茶の本』『日本の覚醒』に加え、『東洋の理想』の三冊が代表作。

「2021年 『茶の本 日本の覚醒 矜持の深奥』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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