13歳論―子どもと大人の「境界」はどこにあるのか

著者 :
  • 洋泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896913644

作品紹介・あらすじ

なぜ「13歳」は変わり目になるのか?「人類史的な視野」で見るなら、「13歳」は、親とおさらばし、剣を取って闘うことが求められ、性として生きることを求められる年として自覚されていた。現在の子どもたちの逸脱行動を管理教育の問題や家庭のしつけ、「思春期」の病理という心理学的な発想で捉えきるのではなく、もっと深い人類史的な視点から「13歳問題」に迫る画期的試み。

感想・レビュー・書評

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  • (広義の)13歳、というものがひとつの決定的な区切りであるというのはある程度以上の年齢の人間にとっては何となくわかる感覚なのではないか。

    作中で示された、子供→青年→大人、ではなく、子供→大人→君子、という図式は私にとって新鮮であり、同時に”モラトリアム”への言葉にしがたい嫌悪感(同族嫌悪であったとしても)をずっと抱いてきた身としては「そうなんだよ」とも思える。
    なんかねー、少なくともどこか、それこそ「法の社会」に組み込まれるかどうかくらいの年齢で自発的に「別人格」にならなきゃいけないと思うんだけど。それが作者の言う『妊娠・出産』なのかもしれない。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ、評論家。
著書『初期心的現象の世界』『「いのち」論のはじまり』『「あなた」の哲学』『徹底検証 古事記』『古事記の根源へ』『『君たちはどういきるか』に異論あり』『いじめの解決 教室に広場を』『吉本隆明 忘れられた「詩的大陸」へ』ほか、多数

「2023年 『詩文集 織姫 千手のあやとり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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