哲学は何の役に立つのか (新書y 102)

著者 :
  • 洋泉社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896917857

感想・レビュー・書評

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  • 対談本というのはハズレが多いのだが、哲学の根本が「対話」であるわけだから、ある意味哲学本は対談本が本流なのかもしれない。関係としては西研が先生で佐藤が生徒役。
    佐藤のアバウトな質問に対して、西研が問いを立て直し、問題点を整理して、切り口を設定していくプロセスは鮮やかで、「これが哲学者の思考方法か!」と腑に落ちる部分は多々ある。(これが「理性によるコントロール欲求」を満たす事になるのだろうが)
    が、西研はやや楽観主義的で道徳的な所があるので、結論が説教くさくて、説得力に欠ける点がある。佐藤も大人だしそれに反論するわけではないので、ガチンコの対談にはなっていない。

  • 37994

  • S104-ワイ-102 000315275

  • 対談集です。2人の著者とも好きな方ですが、対談という形のため、かえって読みづらくなっていると思います。おもしろいと思えるところも、なんとなくながれてしまう感じがして残念です。この本をきっかけに両著者の本を読むとさらにわかるのだろうと、思います。

  • [ 内容 ]
    思春期はなぜ苦しいのだろうか。
    親も社会もなぜ「うざい」のだろうか。
    学校へ行け?
    高学歴?
    働いて早く一人前になれ?
    やってられねえ!
    …しかしそのとき、じつは「哲学すること」の入り口に立っている。
    世界とはなにか。
    自分はなぜ生まれてきたのか。
    なぜ生きるのか。
    なぜ人に好かれないのか。
    誰もが問うこの問いこそ、人がひとりでは生きられないことによっている。
    人は何を足場としどこへ進もうとするのか。
    それを考える技術こそが哲学である。
    西洋近代哲学は、その問いをギリギリまで押し進めた。
    「問い‐答え」という対話を通じて「哲学すること」の意味を問う入門書の決定版。

    [ 目次 ]
    序章 哲学の難しさに負けないために
    第1章 ニーチェ 「自分」をどこから考え始めるか
    第2章 ソクラテス‐プラトン 「考える」ことについて考えてみる
    第3章 カント 「人間」とは何だろうか―近代という枠組みを考えてみる
    第4章 ヘーゲル 教育と働くことをめぐって
    第5章 フッサール・橋爪大三郎 「私」から社会へどうつなげるか―「われわれ」の語り方
    第6章 カント・ヘーゲル 9・11以降、「正義」についてどう考えるか
    終章 東浩紀・フーコー 哲学はなぜ必要か―再び「考える」ことの足元を見つめて

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著者プロフィール

哲学者。京都精華大学社会メディア学科助教授。哲学者らしからぬ軽い風貌と語り口で若いファンを多くもつ。「普通の人々の心に届く新しい哲学を構築するのは彼しかいない」といわれる期待の学者。著書は、『哲学的思考』(筑摩書房)、『実存からの冒険』(ちくま学芸文庫)、『ヘーゲル・大人のなりかた』『哲学のモノサシ』(NHK出版)、『哲学は何の役に立つのか』(洋泉社新書y、佐藤幹夫との共著)など多数。現在、『哲学のモノサシ』シリーズを執筆中。

・もう一つのプロフィール……
だれに聞いても「怒った顔をみたことがない」という温厚な哲学者。学生からの人気はピカイチ。天才的頭脳の持ち主にしては「ちょっと軟弱」「貫禄がない」との評もあるが本人は全然気にしていないようだ。

「2004年 『不美人論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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