底抜け合衆国: アメリカが最もバカだった4年間

著者 :
  • 洋泉社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896918434

感想・レビュー・書評

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  • p.169の事件は怖いな。

    さて、町山本
    いい加減で面白い。

    メディアなんて嘘ばっかりだと私は思っています。
    いや、言い過ぎかな。
    メディアは事実の一部だけを誇張するものだと私は思っています。

    確かに事実ではあるけど一面にしか過ぎない場合が多い。

    といっても、
    メディアと接していると自然と事実だと思って頭にいれてしまうのです。

    この本は
    2000年から2004年のアメリカを書いていますが、
    なるほど、当時はそんな報道だったねと思いながら
    事実はこうだったんだと思うわけです。

    こういう振り返られる本はとてもいいと思います。

    アメリカのイラク攻撃がいかに不当なものであったのかが分かります。

    不当加減を感じてもいても
    思っていたよりももっともっと不当だったのです。

    ほんと怖いわぁ。

    こきょう、ふるさとを大切にするのだけれど
    みがるでなくっちゃぁ自由ではいられない。

    アメリカが自由な国とはやはり思えない。

  • 2000年から2004年のアメリカ。
    あぁそんなことあったあった!と懐かしみながら読んだ。
    もちろん知らなかったこともたくさん。そして、アメリカ国内でどのように偏った報道がされていたかということも、よくわかった。
    アメリカって、とても大きな国で、ピラミッドが結構はっきりしている国だと思う。上層の一握りの人が、情報を隠したり、うそを流したり、そしてそれを知らない下層の人は右に左に流される。

    超右翼なDJが、普通にラジオ番組で暴言吐きまくってる、その自由さというか、いいかげんさというか、あぁそれがアメリカという国だなぁ、としみじみ。

    映画ネタ、俳優ネタも楽しい。

  • とりあえずエリスのインタビューだけ読んだ。

    興味深かった点。
    p. 62 『地獄の黙示録』のカーツ大佐は実在したという話。ベトナム戦争映画の中であまり評価は高くなかったのだけれど、もう一度見直したくなった。

    p. 104 『ジ・オニオン』という冗談新聞。

    p. 142とp. 240 「なかったこと」になる社会。イラク戦争で生身の人間が流す本物の血を「見ないふり」で済ませる、ブッシュの母バーバラの「ビューティフル・マインド」について。この前観た『アメリカン・サイコ』と通じるものがある。

    p. 226とp. 235 企業支配社会について。対岸の火事と笑っていられないところがなんとも怖い。この「いやーな感じ」は間違いなく今の日本にもはびこっている。

    マイケル・ムーアや『スーパーサイズ・ミー』のモーガン・スパーロックなどのドキュメンタリー映画監督が猛プッシュされている。当時日本でも流行ったのだけれど、些か流行りすぎたせいもあって(スマステで何回も特集が組まれてた)、なんとなく敬遠していた。これを機会に観てみようかな。

    あと、『フィッシャー・キング』に出てくるジャック・ルーカスばりのお下劣DJハワード・スターンのラジオにも興味がわいて来たり。

  • カーツ大佐のモデル、トニー・ポー。
    ブッシュと9:11、マイケル・ムーアの映画
    例によって皮肉のきいた文章

    右傾化するアメリカ
    シュワルツネッガーの個人記念館
    映画の「スーパーサイズミー」の頃
    ドットコムバブル崩壊やエンロン事件

    ジャージャービンクス、カリブ訛りの英語
    ベトナム帰還兵=PTSDの固定概念は映画・テレビが作成

  •  アメリカ好きなので、読んでみました。こういうハチャメチャな状況でも、どっこい生きてる国民性がすごいと思います。

  • 自由な風土を求めてアメリカに渡った氏の2000以降の環境の変化、アメリカという国がおかしくなっていく過程を、映画やTV、ラジオ番組の様子なども絡めて、判りやすく興味深く、面白い。いろんな意味でためになる一冊。

  • イラクと911は関係ないってことをアメリカ人の4割が知らないことに愕然とした。大企業に独占されたラジオ、政府を批判できないジャーナリスト、そして愛国法。自由の国なんて嘘っぱちだな。それにしても「華氏911」のマイケル・ムーアかっこいい。
    2006.7.20

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著者プロフィール

1962年生まれ。映画評論家。1995年に雑誌『映画秘宝』を創刊した後、渡米。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。近著に『トランピストはマスクをしない コロナとデモでカオスのアメリカ現地報告』(文藝春秋)、『映画には「動機」がある「最前線の映画」を読む Vol.2』(集英社インターナショナル)、『最も危険なアメリカ映画』(集英社文庫)、『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』『町山智浩の「アメリカ流れ者」』(スモール出版)などがある。

「2021年 『町山智浩のシネマトーク 恋する映画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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