- Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
- / ISBN・EAN: 9784897378817
感想・レビュー・書評
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スロヴァキア在住する日本人親子によるチェコとスロヴァキアのグラフィックデザインについて、丁寧に取材・関係者へのインタビューをし、飾らない平明な言葉で(あまり文学的に凝っていないのが読みやすくて良い)紹介してくださっている貴重な本。
切手や映画ポスター以外は無名性(アノニム)が殆どだった分野で、人脈を生かして多くのアーティストたちにコンタクトしていて感激する。
体制が変わって、ビアホールもプラハの街並みも当地の「応用美術」の世界も激変、閉鎖や解体の憂き目も綴られながら、若い世代の逞しい志向も示される。
それにしても、第二次大戦中のこの国の画家たちの運命はソ連以上に苛烈であったかもしれないと、認識を新たにする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
チェコとスロバキアのグラフィックデザインを社会主義の時代に生きたクリエイター達に取材して書かれた本。
おもしろかったーーーー -
日本も、こんな風になりつつある(何としても食い止めなきゃ)、、、
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表現の自由がないからこそ、つくれたデザインがあった
チェコ と スロヴァキアのグラフィック・デザインの歴史と文化
20世紀、社会主義体制下で活動を続けたチェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイナーたち。
表現の自由がないと言われた当時、彼らはどんな思いで、どんなデザインをしてきたのだろう。チェコ共和国とスロヴァキア共和国を代表するグラフィックデザイナーやその周辺の人々13名のインタビューと作品から、歴史の中のデザインの輪郭をたどっていく。
カラー図版多載。
https://www.rikuyosha.co.jp/products/detail4486/ -
社会主義という国のルールに従わなければ、表現できなかった時代だからこそ、生み出された表現と自由という時代になったからこそ、失われた表現があるのだと痛感させられた。どちらが幸せだとか不幸だとか言えるものではなく、表現することのなかにどれだけの情熱を傾けるかが問題。苦しみ、悩み、綺麗ごとではなく、自分のしたいことに実直であることが大切なのかもしれないと思ったが、読めば読むほど正解はないと思い知らされる。
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どっかの図書館にないかな…