十三湖のばば (読み聞かせの本シリーズ 第 2巻)

著者 :
  • らくだ出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784897774145

感想・レビュー・書評

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  • 戦前、十三湖のほとりで百姓をしながら11人の子どもを産んだばばが話してくれるのは貧しさで次々と死んでいった子どもたちの話。わずか3世代前はなんと過酷だったのだろう。体調が悪くても田んぼが命、飢饉、洪水、時代もあっただろう。挙句に死んだ子どもたちをイタコに降ろしてもらったら地獄に落ちて、地獄に帰っていくところがまた救いがなさすぎる。でも3世代前はこれが普通だったのだろう。なんと悲しいことか。

  • 津軽半島の十三湖近くに住む「ばば」の話。方言ありで記述なので、読み聞かせの本となっていますが、ちょっと読みにくそう。11人も子どもを産んだのに、様々な事で亡くなり、残ったのは4人だとか。戦争もあったけど、それ以前に田んぼに水が多いので、米を作る為に大変な苦労をし続けていて、それでも年貢がきつく、暮らしは一向に良くならないという、昔のお百姓の苦しみを語っています。5年生の米調べ時に部分的に読んであげても良いかと思います。

  • 過酷な時代を強く生き抜く「ばば」は、愛する我が子を次々と亡くしてゆきます・・・
    昔むかしのお話だけど、あの頃の貧しい農家の女性の現実が切ないほど身にしみ、今を生きている事に感謝せづにはいられません。
    青森県の方言で進んでいく「ばば」のお話は、無くなった祖父の口調に少し似ていてとても懐かしい気持ちになりました。

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著者プロフィール

児童文学作家。青森・千葉両県での教員生活を経て、小・中学校長、松戸市教育研究所長、等歴任。日本児童文芸家協会名誉会員、日本子どもの本研究会前会長。
【主な著書】『津軽の山歌物語』(日本児童文芸家協会賞、国土社)、『十三湖のばば』(らくだ出版)、『空をとぶ一輪車』(大日本図書)、『本を読む子を育てる』(国土社)

「2011年 『新版・授業が生きるブックトーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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