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- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784898152058
感想・レビュー・書評
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元は編集者で、そののちAV女優のインタビュー本を出版して好評を博したルポライターでもある著者による連作短編集。
小説というよりは随筆に近いのかもしれない。
40代のはじめに下咽頭がんを患い声を失ったのち、47歳のときにアルコール性の肝機能障害で人生の幕をおろした著者の、病気や生活のことがベースになった物語だった。
病気を悲観的に見ているわけではなく、事実として受け止め、だけど時に気持ちが弱くなって恐怖に襲われ、退院してからもアルコールをやめられなかった。
とても弱くて気の小さな男の姿がそこには在る。
そしてそんな男のことをそのまま受け止めた妻の強さもそこに在る。
永沢氏の経歴を知ってから読んだので随筆に近いと感じたけれど、この方の、自分をベースにしていない小説も読んでみたいと思った。故人なので、叶いはしないけれど。
昔からずっと「小説を書きたい。書くんだ」と言い続けていたそうなので、人生の晩年に、その願いが叶ったのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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