For Everest ちょっと世界のてっぺんまで

著者 :
  • リトル・モア
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本棚登録 : 195
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898153178

感想・レビュー・書評

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  • 初めて読む石川直樹さんの作品、職場の方に紹介されて読了。

    エベレスト登頂時の日記、なかなかに面白かったです(^^)

    入口のところでまず「高2でインド一人旅」って書いてあって、ソッコーで「あーこの人も植村直己さんと同じくイカれ属性の人かーーー」って( ̄∇ ̄) ※最大級の褒め言葉です

    頭のネジが飛んでる人達の話って、やっぱ面白ぇなと(笑)
    「エベレスト頂上からスノボで降りる変人」とかも出てくるし…なんかこう厨二心がくすぐられるんだよなぁ…(´∀`)

    心に残る話もいくつかありました。

    『「世界で一番高い場所(つまりはエベレスト山頂)=人間の限界高度』が一致しているのは偶然なのか?何か意味があるのか?」
    →これも同じくめっちゃ厨二心をくすぐられるなぁと(*´∇`*)笑

    『ぼくは登山という行為の意味を自分自身に問いながら、それでも登ることをやめない。なぜか。それは新しい発見や出会いがあるからだ。山に登っているの、見たことのない世界、見たことのない自分自身と出会う。そこからまた別の世界が広がる。安心できる土地で、慣れた仕事を続け、気心の知れた友人たちと暮らすことは究極の幸せかもしれない。しかし、世界はもっともっと面白いことに溢れている。新しい世界を見ずして、ぼくは漫然と毎日を過ごしながら時間を浪費したくない。』
    →とりあえずカッコ良過ぎたので心に深く刻んだ(笑)

    一方で、改めて考えたのは「実質的にシェルパの助け無しには登れていない」という話。

    植村直己さんも「ゾロゾロとシェルパを引き連れて登るという登山に疑問を感じて単独登山を始めた」と書かれていたし、服部文祥さん(岳人の編集部・サバイバル登山家)も「シェルパと登山家の違いは経済力のみであり、アンフェアだと感じた」と書かれていて、自分もその意見に同意する。

    もちろんエベレストを登ることもカッコ良いと思う一方で、例えば植村直己さんのような単独登頂、つまり「誰の力も借りない」という挑戦の方がより強く憧れるなぁ…とか、そんなことを考えたりもしました。

    ちなみに、本書中で一番笑ったのは「モニカTバックの乱」でした( ̄∀ ̄)

    笑えるような箇所はココ以外には無かったと思うので、石川さんはここのワンパンに賭けたのかな…?(笑)

    <内容(「BOOK」データベースより)>
    「2011年5月20日午前6時12分、10年ぶりにエベレストに登頂しました。頂上は快晴無風。」

    石川直樹、10年ぶりのエベレスト登山日誌。

    10年前にエベレストの頂上で湧き上がった小さなひとつの思いを実現させるために……。
    写真家・石川直樹が、ふたたび世界の頂に立つまでの、約半年間の克明な記録。

  • 古本屋で買いました。自分も登山や旅をしている気分になれて楽しかった。コンパクトな本なのに内容やデザインが凝ってて気に入りました。

  • 今回の本もワクワクした。
    ふつうにブログをまとめただけなのに、どうしてこんなにいろんな作品や独特な感性表現が出てくるのだろうか…

  • 石川直樹さんの、エベレスト登頂時の日記をまとめたもの。
    間に東日本大震災の日記も入っています。
    世界最高峰である山で見えるのは、人間の生臭さ、というのが印象的。いろんな世界を見てきた著者が、それでも見る場所。
    それは、「好き」とかそういう言葉じゃなくて、必要なものなんでしょう。淡々と書かれているけれど、それがいいのかも。著者が語るような言葉を、自分の経験としていつか語れるのだろうか、と思いました。
    読んでよかったです。いつか登ってみたい、エベレスト。

  • 横浜での著書石川の個展「New Map」と、ワタリウムでの奈良美智さんとの展覧会に触発されて、前から気になっていた本書を手に取った。

    登山記録、かつ元々はブログ向けの文章であるので、きわめて淡々とした記録。だけれど、ところどころに、環境の過酷さを窺えたり、周囲の人々への敬意や感謝が込められていたり、そして何より感情の起伏が読み取れたりするのが面白い。
    『全ての装備を知恵に置き換えること』も好きだったが、そちらは言わば"論理の石川"、本書は"感情の石川"。本書の方が飾らない感じ。

    旅は非日常ではない、と言い放つ石川がカッコいい。
    また淡々とした中でも「なぜ峰に登るのか」と自問し、それに答えている終盤の記述にもグッと来た。
    新たな世界に、そして新たな自分自身に出会うため。
    あるいは「意識的に生きる」環境を好むため、といったところか。

    最小限という装備を写真入りで紹介するカラーページも魅力的。
    旅に誘う一冊。

  • タイトルと表紙に惹かれて購入しました。
    これから楽しく読んでいきます。

    2度目のエベレスト登頂の前後のことを綴った1冊でした。
    私は登れないだろうし登ることはなさそうなので
    こういう記録を読んでいてピンとくるところと解らないところが
    あり、いろんな世界があるんだなぁと思いながら読み終えました。

    冒険記を続けて読むとちょっと疲れてしまうので
    少し期間をおいてこの方の他の本も読んでみたいと思っています。

  • エベレスト登山ってどんな感じに進むのかがわかっておもしろかった。
    期間とか、工程とか。

    石川さん自身のその時々の感想や感じたことの記述がまた興味深い。

    一度は行ってみたいな。無理なのかな。

  • 世界中を旅しながら写真や文章でその様子を伝えている筆者が、2011年1月18日から5月26日までの間、訪れた先でその様子を文章にしてブログで伝えました。そのブログの内容をまとめた本。本書のタイトルに書かれているてっぺんは、世界最高峰のエベレストであるのでその登頂までの様子が本書の中心となっていますが、それ以外に3月11日に発生した東日本大震災や、南極での行動の様子も書かれています。本書を読むと、ふと旅に出たくなりました。(2011.9.26)

  • 今年もネパールに行けますように…と願掛けの意味も込めて、コチラの一冊をチョイス!

    2011.9.15読了
    あー!今年もネパール行きたい!
    表現が私には合っていて、何故山に登るのか…そんな答え難いことも上手く書かれていて、共感できた。

著者プロフィール

冒険家、写真家

「2019年 『いま生きているという冒険 増補新版 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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