うたを味わう―食べ物の歌 (コスモス叢書)

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  • 柊書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784899752547

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  • 美味しい食べ物を詠んだ歌を季節ごとにまとめて紹介する、味わい深い本である。「芹の粥ぎんなんの粥みなよろし さらさらと薄雪の正月」(斎藤史)「夢少しかなしみ少しにじませて冬の苺は芯まで明るし」(築地正子)「義理チョコといへどもらへるうちがはなこの非情なる世にも義理あり」「菜の花の黄溢れたりゆふぐれの素焼の壺に処女のからだに」(水原紫苑)「たらの芽の天ぷら食えばほのかなるとげもうまけれ夕闇深し」(吉川宏志)「厨戸は夏いち早し水かけて雫したたる蝦蛄のひと籠」(北原白秋)「これまでに吾に食はれし鰻らは仏となりてかがよふらむか」(斎藤茂吉)「椎茸がわらわらはえてゐる所この辺りからこの山笑ふ」(河野裕子)

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著者プロフィール

昭和十六年(1941年)、愛媛県生まれ。東京教育大学国文科を卒業し、出版社(河出書房編集部)に勤務。のち青山学院女子短期大学国文科の教員となる。短歌は学生時代に作り始め、歌誌「コスモス」に入会、宮柊二に師事した。歌集『汽水の光』、歌論集『地球時計の瞑想』など著書多数。最新歌集は『無縫の海』。現在「コスモス」編集人。

「2018年 『北原白秋の百首』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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