- Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
- / ISBN・EAN: 9784899980933
感想・レビュー・書評
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引き続き昔の文学を…の流れで、田山花袋作品を。
オーディオリスニングにて読める代表作をパラパラ(少女病、一兵卒、ネギ一束)と…代表して感想をここに記載。
うーん…ざっくりと言うとまあまあかなぁ…
個人的には、太宰治とか谷崎潤一郎とかの方が好みだったかなと。
率直に表現すると、文章も内容もそこまで深みを感じないというか…
この時代には新しかったのかもしれませんが、今読んだときにひときわ優れた何かが…というのは、正直自分は感じられなかったですm(_ _)m
とはいえ、元々の目的だった「自然主義文学」を体験することはできたかなぁと。
あと、自分の仮説「夏目漱石以降は圧倒的に読みやすい説」は改めて正しいのかなぁと(´∀`)
森鴎外はムズかったけど、田山花袋はひとまず読めたので(笑)
<印象に残った言葉>
・死と相面しては、いかなる勇者も戦慄する。
・九月一日の遼陽攻撃は始まった。
<内容(「BOOK」データベースより)>
日本の自然主義文学運動の先駆けとなった作家、田山花袋の短編小説。初出は「太陽」[1907(明治40)年]。かつて少女小説の書き手として人気を博していた杉田古城は、現在では飽きられ、雑誌の編集でなんとか生活していた。その彼の唯一の楽しみは通勤電車で美しい女学生を見、妄想にふけることだった。変態的性欲をもった男の末路を描いている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
谷崎潤一郎のような耽美に振り切ったのも最高だけど、不格好で不細工な花袋の変態もイイ…。
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山手線の朝の七時二十分の上り汽車が、代々木の電車停留所の崖下を地響きさせて通るころ、千駄谷の田畝をてくてく歩いていく男がある。この男の通らぬことはいかな日にもないので、雨の日には泥濘のふかい田畝道に古い長靴を引きずっていくし、風の吹く朝には帽子を阿弥陀にかぶって塵埃を避けるようにして通るし、沿道の家々の人は、遠くからその姿を見知って、もうあの人が通ったから、あなたお役所が遅くなりますなとど春眠いぎたなき主人を揺り起こす軍人の細君もあるくらいだ。
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田山花袋特有のおじさんが女学生を頭の中でもやもやさせる小説、なのにピュア。さらに写真付き。でも写真の女の子のスカート丈が短すぎるのがちょっと不満かな?膝丈の美しさを知らんのかー!美人女子はいいなぁ、妄想されたい(笑)少女病、こんな哀しい病気はない。
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ちょっとよかった
最後がゴシック的でほわってした -
青空文庫で。えって言う結末。
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この女本当にウケる。
挑発的な顔の角度、蔑んだ目付き、太腿の肉のむっちり加減、いやらしげな含んだ微笑、どこか隠し切れない素人っぽさが逆に、この女を身近に感じさせ共に生活をしているような怖い妄想に駆られる。
表紙を一目、非婚同盟ちっくだなあと思ったのだが本当に非婚同盟。
「黙れ、ジストマ菌!」
唐突なラストに唖然とし、三回も読み返してしまったが、やっぱり唖然。
「黒い芝生で玉転がしだ!」
非婚同盟、活きてます。 -
最後、吹き出しそうになった。
えwww
っていう表現がぴったりだと思う。
この終わり方。
田山花袋がこんな話を書いていたのは
知らなかったので、
それはそれで意外性があって面白かった。 -
いろんな病があるものだ。
こないだ遊園地再生事業団のリーディングに行ってきたが、立ち見客にとても目をひく女性がいた。華があるっていうか。俄然見た。釘付けだ。
こんな感じか少女病って...
100年前の東京が懐かしいような、風景を発見。