Mの世代: ぼくらとミヤザキ君

制作 : 太田出版 
  • 太田出版
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本棚登録 : 33
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900416758

感想・レビュー・書評

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  • この本も事件の発覚とかなり即応する形で出版が進行したようで、現在から見るとその混乱ぶり甚だしい。私は生まれる前なので知らないのですが、随分とメディアに騒がれたようですね。冤罪説なども根深かったようで、議論があっちに行ったりこっちに行ったりと錯綜しているが、それが生き生きとしていて面白い。
    しかし、私が一貫して読みながら思っていたのは、何故こんなにも皆、M君(本の中の表記がこうなっていたので、私もこの表記に統一します)に肩入れするのだろうといつこと。まるで自分のアイデンティティの一部を仮託しているかのような過剰な思い入れを感じた。ここまで彼に反応する感受性はどこから来ているのだろう。まあ私は繰り返す通り、当時のメディア状況を知らないので相当酷かったのでしょう。時代の空気感が分からないと、読みとれないものがあるのは重々承知です。それでも私は、かつて幼女であった者として、アスカがシンジに告げたように、「気持ち悪い」と、その行いをこちらの側から言い続けねばならないと思った。

  • 物事の良し悪しをきちんと俯瞰できる人で、且つ切り口が鋭く、今読んでも斬新。ファンだからひいき目に見てしまっているかもしれないが、色々な意味で読み手を選ぶ本だと思う。

  • 宮崎事件を個人の感性が裁かれた事件とし、「メディアの子供」という立場から、報道の体質に警鐘を投げかける。

  • これも手元の古い本。大塚英志はひところよく読んだ。
    犯人逮捕からまだ間もないころにまとめられたため、
    宮崎勤への過剰な思い入れが見える。
    まだこのころは、事件を巡ってじっくりと考えられるだけの余裕があったな。
    http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-1270.html

  • 時代というものを感じさせる。現在と違い(現在もかもしれないが)オタクが社会的に異端と見なされ偏見が強かった時代の空気が流れていたようにも感じた。

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著者プロフィール

大塚 英志(おおつか・えいじ):大塚英志(おおつか・えいじ):1958年生まれ。まんが原作者、批評家。神戸芸術工科大学教授、東京大学大学院情報学環特任教授、国際日本文化研究センター教授を歴任。まんが原作に『アンラッキーヤングメン』(KADOKAWA)他多数、評論に『「暮し」のファシズム』(筑摩選書)、『物語消費論』『「おたく」の精神史』(星海社新書)、他多数。

「2023年 『「14歳」少女の構造』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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