“関係”の詩学

制作 : ´Edouard Glissant  管 啓次郎 
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900997035

感想・レビュー・書評

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  • 大学でお世話になったさる小説家の先生が面白かったと言っていたので遅ればせながら手にとった。また、表紙のトロピカルな写真にも惹かれた。正直、よく理解できていない。けれども、読みながらいろんなことを考え実感・確認させてくれる本だった。
    ひとつは、ドゥルーズの思想が、それが新たな現実を作り出すものとしてではなく、アンティル諸島の現実を説明しうる痩せたモデルとして用いられているという痛快さ。
    ふたつは、ブラジルの作曲家ヴィラロボスが『ブラジル風バッハ」を作曲したことの必然性。つまり、バロックと南米との親近性。
    みっつは、「開かれ」とはつまり、言語のクレオール化において「子供」が演じる重要な役割のことだということ。
    よっつは、グリッサンは何より、運動、常に「動いていること」を重視しているということ。

  •  世界を存在の相においてではなく、関係の相において、いやより正確には関係の生成の相において捉えること。先頃亡くなった著者グリッサンは、その可能性をここで一つの詩学のかたちで追求している。その詩学とは、世界を絶えず開かれていく全=世界として編み出していく関係を生きる技法であり、そこにある、要するに他者と遭遇するところにある不透明性を引き受ける言葉の探究でもある。本書の議論は、そのような言葉のディアスポラ的でノマド的な生成に眼を開かせると同時に、読者自身を関係のなかの言語の生成に引き込む力強さを具えている。

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