愛の小さな歴史

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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900997257

作品紹介・あらすじ

アラン・レネ、マルグリット・デュラスが映画史に残した傑作『ヒロシマ・モナムール』。撮影当時のヒロシマを撮った写真が再発見されたその主演女優エマニュエル・リヴァとの出会いに導かれながら、映画の生成過程に分け入り、時間と記憶、写真と夜と死をめぐる考察を織りあげる映像論の冒険。待望の書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • とっても美しい文章だと思う。上質な小説みたいな。小説じゃないのに。
    映画を見て、あるいは写真集を見てから読みたかった。

  • フランス映画の手にかかると、「ヒロシマ、原爆」も男と女の物語になってしまうのですね。

    全体を通して伝わるのは、愛する人を失う悲しみ、失いたくなかったという強い衝動。
    これは日本もフランス同じ。

    この本全体を通してひろがる美しさゆえに、原爆、戦争のむなしさが、いつまでも胸に残る。

  • アラン・レネ監督、マグリット・デュラス脚本の「ヒロシマ・モナムール」(二四時間の情事)は、日仏合作映画。
    その主演女優が撮影の合間、ヒロシマの街をカメラで撮っていたとのこと。

    作者は、映画の撮影進行を調べ、女優が撮影した映像を写真集として編纂していく。

    ルポなのに、文章が美しい。「映像」に対しての著者の想いが色濃く反映して、魅力的なエッセーにもなっている。

    カメラは掌のなかの夜である。手に持って運ぶことのできる、真昼のなかの夜である。(中略)
    夜はあたかも別の夜のことを知っていたかのようである。

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著者プロフィール

写真家、映像人類学者。多摩美術大学教授。1960年神奈川県生まれ。南米滞在後、パリを拠点に写真家として活躍。1995年より多摩美術大学美術学部で教鞭をとり、現在は同大学情報デザイン学科教授。2006年〈市民の色〉で伊奈信男賞受賞。2007年第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展における日本館の展示企画コミッショナーをつとめる。

「2019年 『現代写真アート原論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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