葉隠物語

著者 :
  • エイチアンドアイ
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本棚登録 : 39
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901032971

作品紹介・あらすじ

佐賀鍋島藩祖直茂、初代勝茂は、戦国の余燼くすぶる時代を生き、仕える家臣たちも、主君の馬前で討死して武士道の全うを願った。しかし、時代は大きく変わる。二代光茂は武断な家風を厭い、追腹(殉死)を禁止。自らは命を懸けて和歌を極め、古今伝授の秘伝を受け、超一流の文化人となる。光茂が没するまで懸命に仕えた『葉隠』の語り手・山本常朝は、命を懸けた覚悟ある生き様こそ、人の命が輝くことを伝えたかった。

感想・レビュー・書評

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  • 知らなかったけど、「葉隠」という江戸時代、佐賀藩の元藩士が書いた、武士道精神かくあるべしというか、とどのつまり殿様のために切腹できたら最高!という、「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」という聞いたことのある有名な文句の書かれている書だった。この葉隠のエピソードを現代語で書いてくれていて、最初はバックグランドがわかんないから、ちんぷんかんぷんだったけど、だんだん、なるほど、そういうことねと腑に落ちる。しかし、出てくる武士=曲者たちは、とにかく自分が死んでなんとかなるなら死ぬっていう基準で動いてて、まぁ、わかるんだけどもね、って気分にさせられる。変に後世で誤解されないよう、作者が自分が死んだら本を焼いてしまえと言ったのも分かる気がする。

  • これは、鍋島武士の教科書。
    鍋島武士の矜持だ。
    山本常朝『葉隠』を娯楽性に富み、且つ、分かりやすく、当時の武士道とは何か描いた。
    武士道とは―死ぬことと見付けたり。

  • 葉隠をわかりやすく、エピソードで内容を紹介したもの。
    分かりにくい原文にも訳が伴わなく少し残念な点はあるが、分かりやすい。
    誤解されがちな、武士道と云ふは死ぬ事と見付けたりや、忍ぶ恋が衆道の恋であることなどにきっちり触れている。

    内容的には、正直、現代人の私には引く点も多い。
    義に殉じる感覚は理解できる私にも、そんな事で死なんでもいいやん…みたいな。
    佐賀藩を実質的に龍造寺家から奪ったが、悪者になり切りたくない鍋島家の言い訳を家臣が綴った話というイメージ。没落していく主家を支えたし、鍋島家の客分?家臣として成り立つように役目も与えてあげたでしょう?という雰囲気で実支配権を握る鍋島家。下剋上してないよ、主家を思いましたよというポーズをとる分、私には却って不快感を催した。

    藩祖の直茂、初代勝茂はそれなりに人格が優れている。直茂が人の命のほうが法度より大切と述べるシーンなどもあり。しかし、2代目の光茂は貧困にあえぐ藩を尻目に道楽の歌のための御殿を建てたりと結構な悪政。この人に主に使えた家臣が書いた鍋島4代記。

    勝茂が老いてもなかなか嫡男の光茂に家督を譲らず、弟に譲ろうと画策するが、家臣に策略を練られ光茂が跡目となる。その彼が悪政気味なので、勝茂には光茂の器量のなさがわかっていたのではないか、家臣の忠誠とは、諫言とはなんぞやと少し考えてしまった。

    通商を求めてきて、結局断ることになるイギリス船のエピソードが興味深かった。非常に丁寧に応対する日本人を信用し、好感を持ってくれたらしく、少し感激した。

  • 直木賞作家、安部龍太郎氏の作品。

    葉隠の中で描かれるいくつかのエピソードと、葉隠を纏めた山本常朝と田代陣基について描かれる。

    原文や三島由紀夫、隆慶一郎をとも思ったのだが、読みやすいとのことでまずこちらを。

    佐賀鍋島藩で言う所の武士道、家臣たちが藩主にいかに忠義を尽くして来たかが主な内容で、有名な一節「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」が根幹。

    なかなか今の世の中、「死を覚悟して」と言われても現実味がないが、覚悟して臨めば「人のあやまりを正すこと」も「自分を磨きあげること」もできるという考え方は今にも通じるものがある。

    以前に読んだ「光圀伝」とも繋がる所があり、読み物としてとても楽しめ、葉隠入門として最適だと思う。

    次はぜひとも原文にチャレンジしたい。

  • 鍋島直茂が藩の礎を築くところから葉隠が誕生するまでの過程を描いた物語。文体が味気ないのと、後半は山本常朝の周りで起きた小咄が続く感じなので、若干飽きがくるのは否めないが、佐賀県人として、初期の佐賀藩の成立過程や佐賀の武士の気質が描かれており興味深かった。

  • 武士道というは、死ぬことと見つけたりは有名な言葉で知っていたが葉隠からきていたのは知らなかった。鍋島家の波乱万丈な歴史を知ることができ幸いである。

  • 文体が余り好きではない。
    「死ぬこととみつけたり」が大好きなもので、どうしてもその比較で読んでしまった。逆にいうと、そこから抜け出るようなものではなかった。

  • 「葉隠」のエピソードの小説化。
    月刊武道に連載の短編に加筆。

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