ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)

  • 英治出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901234719

作品紹介・あらすじ

アマゾン・ドットコムが選んだ2004年全米No.1ビジネス書。インド、南米、中国、アフリカ。動き出す50億人市場!構想10年『コア・コンピタンス経営』のC.K.プラハラードが贈る最新刊。

感想・レビュー・書評

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  • ー 民間企業は確かな貢献をすることができる。また、収入分布のパターンが変わりつつあること、BOPの消費者がますます自信を得ていること、彼らが自らの生活を変えるために企業活動を通して運動を起こせることは、我々に希望を与えてくれる。

    しかし、これまでに解説してきた事例は、我々すべてに課題を投げかけている。主たる責務が株主の利益を増やすことであろうと、貧困や社会的不公平を減らすことであろうと、その目標達成を追求するためには、民間企業の資源と能力を活かすことだ。

    貧困撲滅運動での我々の最大の味方は、「貧困者自身」である。彼らが内に秘めている力や忍耐力は、企業活動で問題を解決しながら前進していく勇気を我々に与えてくれるに違いない。民間企業や市民社会組織から、大胆にして責任あるリーダーシップを得られれば、2020年までに貧困や公民権の剥奪を撲滅することは必ずや可能だと思う。我々は、思いやりのある公正な社会を築くことができるのだ。 ー

    2020年は過ぎてしまい、貧困は無くなっていないし、格差は拡大しているけれど、意識レベルでは良くなっている、と信じたい。

    もう17年前の書籍なんだな…。

    ケーススタディとしては古いけど、今読んでも面白い。取り上げられている事例の企業が、いまだに栄えているようで何よりだ。
    そもそも、取り上げられている事例って、まさに、DXそのものなんだよな。データをどう集めて、どう活用し、どうビジネスモデルに活かすのか、っていう話。

  • BOPについて初めて書かれた本。大学時代に読んで衝撃的だった。

  • これから読みたい本です。

  • 大前研一氏「知の衰退」で現代ビジネス必須の書として挙げている。未読。

  • 「知の衰退」で。



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    【要約】


    【ノート】

  • 著者いわく、「IT革命前がオールドエコノミー、IT革命によるネット系企業の隆盛期がニューエコノミー、その後(2006年からスタートと予測)がネクストエコノミー」。ネクストエコノミーでは、ほとんどの業界で供給過多が起こり、完全買い手市場になる。このような状況で、差別化に低価格を使用することの危険性とその回避方法を説く。マーケティング担当の人のみならず、一読を進める。

  • 今更ながらBOPという単語を広めたであろう同書を読破。
    読書中に気になって点を幾つか以下に明記。

    *貧困層は物価の高い環境で生活している傾向が非常に強い。(アクセスが限られているが故に中間層が増え、裕福層と比べても多くの追加費用が載っている。インドの例において裕福層の5-25倍ほど水・電話・米・薬・利子等に払われていた)

    *必要なのは入手しやすさ(Availability)
    貧困層はその時手元に幾らあるかで購入を決定する事が多い。

    *使いきりタイプや少量パッケージが貧困層の潜在する消費力を引き出す

    *ユーザビリティへの配慮
    インドでは総人口の30%が文盲である。しかし見て、聞く事は出来る。つまり”映像昨日を搭載した携帯機器”が適しているとなる。

    *インドにあるローカル小売店にPOSシステムの導入

    *BOPのIカーブ(Sカーブより急な発展をする)への対応を考える必要あり

    *Hernando De Soto "The mystery of Capital"

    *貧困層の人は特に、店に足を踏み入れると親しみやすい顔つきの店員を探し、その日あった事を話したいと思っている。

  • 世界のBOPビジネスの事例から、貧困層に対してのアプローチで考えるべきポイントやいかに社会に変革をもたらしたか、またビジネスとして展開するための仕組みについてまとめられた一冊。一冊といっても2段組の500ページくらいになるので読む量は相当になりました。印象に残ったのは「民間企業が市場開発に携わることにより、BOPの消費者と民間企業の双方に利益をもたらし、すべての関係者が学ぶことができる」という部分。社会支援組織だけでは難しい部分に、民間企業だから取り組める価値ってあるのかなとも思いました。

  • 2007-10-07

    ちょっと分厚く,アメリカビジネス本からの訳書ならではの「しつこさ」+「礼賛」があったんですが,核概念は大変シッカリしている.

    貧困国にたいして自立を妨げる援助ではなく,その中で受入れられるビジネスを対等に行っていくことによって,
    貧困層の生活水準を上げていこうという話.

    その為には企業は先進国での商売じゃかんがえられないイノベーションを繰り返さなきゃならない.その強い需要ニーズがあることが,
    企業の成長をも促す.

    日本のODAは殆ど紐付きであることが有名ですが,
    その紐付きという対等関係も実は良い面を認識すべきなのではないかという気もしました.麻生さんも前紹介した本でおっしゃっていましたが.

  • Bottom Of Pyramid (BOP)と呼ばれる社会の貧困層をターゲットにしたビジネスを展開するBOPビジネス。

    どちらかというと、ハウツー本というよりも、
    事例を紹介して、何故必要なのか、何が必要なのか、
    考えさせる本だったので、内容が深かった。
    (故にページ数も多い。)

    大事な考え方は、
    ・貧困層だから…というのは何の理由にもならない。
    ・徹底的に相手が最も望むものは何か?
    ・環境は何を許すのか?
    ・原価積上方式の値決めではなく、確実に売れる、かつ、利益が残るやり方を考える。

    規模を捉えれば、それだけ大きくなる。
    そして、何よりもこういったビジネスを経験すれば、
    確実に製造能力や考え方・対応力が養われるという利点があると思う。

    うん、とてもためになった。

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