バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

  • グスコー出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901423120

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    本書「バビロンの大富豪の教え」の要点は、シンプルにまとめると以下2つの法則です。
    ①黄金に愛される7つ道具
    ②お金と幸せを生み出す5つの黄金法則

    --------------------------------------------------------------------------------------
    〇黄金に愛される7つ道具
    1.収入の10分の1を貯金せよ。
    2.欲望に優先順位をつけよ。
    3.貯えた金に働かせよ。
    4.危険や天敵から金を堅守せよ。
    5.より良きところに住め。
    6.今日から未来の生活に備えよ。
    7.自分こそを最大の資本にせよ。

    〇お金と幸せを生み出す5つの黄金法則
    1.将来の資産と家族の財産を築くため、最低でも収入の十分の一を貯めるならば、黄金は自ら進んで、しかも段々とその量を増やしながらやってくるだろう。
    2.貯まった黄金がさらなる利益を生むような働き口を見つけてやり、家畜の群れのごとく増やせる賢明な主人となるならば、黄金は勤勉に働いてくれるだろう。
    3.黄金の扱いに長けた人々の忠告のもとに黄金を投資するような慎重な主人であれば、黄金はその保護のもとから逃げようとはしないだろう。
    4.自分のよく知らない商売や目的、あるいは黄金を守ることに長けた人々が認めないような商売や目的に使われる黄金は、その人間から逃げてゆくことだろう。
    5.あり得ないような莫大な利益を生ませようとしたり、詐欺師の魅惑的な誘いに従ったり、あるいは自らの未熟で非現実的な欲望に頼ったりするような人間からは、黄金は逃げてゆくことだろう。
    -------------------------------------------------------------------------------------


    要するに、
    ・無駄遣いを減らして、お金を貯める
    ・保有するだけでなく、お金に働かせる
    ・騙されずに、お金を守る
    この3つのルールを守りましょうということです。

    ・・・ただ、こういっちゃ元も子もありませんが、この法則を愚直に行なったところで、真の「大富豪」には到底なれない気がします。
    (※「大富豪」の定義にもよりますが、野村證券と同じく「大富豪:資産5億円以上/富豪:資産1億円以上」と定義した場合。)
    いくらお金を貯めて、またその貯めたお金をリスクから守りながら上手に運用したとして、それで「大富豪になる」っていうのは数字上あり得ないのではないでしょうか?


    ちょっと、シミュレートしてみましょう。
    条件は以下の3つです。
    ①月10万円ずつ貯金をする。
    ②それを元手に年利5%の資産運用をする。
    ③月10万円の貯金をし続け、また資産運用が一度も損益を出さずに年利5%でまわり続けた場合。

    ・22歳か32歳までの10年間で、毎月10万円貯金し、10年間で1200万円貯金する。
    ・33歳から44歳までの10年間で、貯金と運用を繰り返した場合、10年間で元手1200万円+運用利益+600万円+貯金1200万円=合計3000万円。
    ・44歳から54歳までの10年間で、貯金と運用を繰り返した場合、10年間で元手3000万円+運用利益+1500万円+貯金1200万円=合計5700万円。
    ・55歳から65歳まで同じように貯金10万円と5700万円を資金に運用を繰り返したとして、10年間で元手5700万円+運用利益+2850万円+貯金1200万円=9750万円。

    実際の元手は40年分の貯金額である4800万円なので、それを2倍以上の9750円にしている時点でかなり天才ですが、資産運用にこれだけのコストをかけて、また40年間で一切リスクに見舞われる事なく過ごした場合ですら1億に満たないというこの事実・・・

    勿論、利回りを5%以上にするとか、貯蓄額を10万円以上にするとか、レバレッジをかけるとか、そもそも馬力を夫婦2馬力で行なうなど、上記と異なるやり方は色々ありますが、、、
    それを踏まえても株式投資Onlyで大富豪になるってのは、物理的に不可能じゃないかな?と、個人的には思いました。
    (まずそもそも、この金額やペースで貯蓄&資産運用して成功してることが奇跡すぎる。)

    大富豪になるには、極端な話、何か事業で一発アテなくちゃ無理なのかもしれませんね。
    そもそも、誰でもそれが成功すりゃ話が早いのですけどね。

    とまぁ、こう書いてしまうとかなり悲観的に見えてしまうわけですが、、、
    上記でもチラっと触れた通り、これだけ出来るだけでもはや充分天才だと思います。
    資産5億以上の大富豪クラスや1億以上の富豪クラスになれる可能性はちょっと低いですが、1億弱のプチ富豪クラスなら決して夢ではないのではないかと、かなり楽観的に思います。
    正直、5000万の貯蓄があるだけで、個人的にはかなり生活が楽になると思うので。。。

    また、そもそも不労所得にこだわらなくてもいいのではないかな?とも最近ちょっと考えています。
    たしかに「不労所得」って何かとってもSEXYかつCOOLな響きもありますが、たとえば副業で月6万(年間72万円)稼げれば、それは資本1200万円6%運用で稼げる金額とほぼ同額です。
    不労じゃなくて汗を流して働くのは、確かに疲れもたまりますし、COOLじゃないかもしれませんが、同じ金額をより確実にNo Riskで稼げるんじゃないかなーとも思えます。
    まぁ、汗水たらさずにお金を稼げた方が、その時間を有効活用できますし、そもそも本業しながら副業で月6万円以上の生産性を保ち続けれるほど自分の身体が丈夫であるかどうかが大切になってきますが。笑

    お金を堅実に増やすルールをしっかりと身に着けるだけでも、今の世の中ではとても大切なのだと思いました。
    「黄金に愛される7つ道具」を意識して、資産形成をしていきたいなと考えております。



    ちなみに・・・・
    こういっちゃなんですが、前に読んだ漫画版のほうが個人的には面白く、そして分かり易くて良かったかなと思います(笑)
    コチラ→ https://booklog.jp/item/1/4866511249
    漫画版が原作を超える、稀有な例ですね。


    【引用】
    バビロンの大富豪


    富とは、この世での成功をはかる尺度となるものである。
    富とは、この世で手にすることのできる最高の楽しみを可能にしてくれるものである。
    富とは、手に入れるための単純な法則を理解し、それを守りさえすれば、いくらでも手にすることができるものである。


    p37
    ・稼いだものは、すべてその一部を自分のものとして取っておくことを心に決めよ。
    先月稼いだもののうち、去年稼いだ金のうち、どれくらい残っている?
    おまえが支払いをしている相手は、すべて自分以外の人間だ。
    一方、おまえが貯める金は一つ残らずおまえのために働く奴隷だ。


    p47
    ・資産を自分のために働かせることを学べ。
    資産をただ保有するだけではなく、自分の奴隷にして、自分のために働かせて稼ぎを得ること。


    p58
    ・第一の知恵「財布を太らせることから始めよう」
    卵の籠に毎朝10個の卵を入れ、夕方に9個取り出すと、そのうちにあふれる。
    10分の1は使わずに持っておくこと。


    p62★
    ・第二の知恵「自分の欲求と必要経費とを混合するべからず」
    私たちが「必要経費と呼んでいるもの」は、自分で気をつけない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまう。
    人間は皆、叶えることのできない欲求を抱えているもの。
    時間にも力にもお金にも限りがあるので、数限りのない欲求の中で叶えられる可能性があるものは、ほんの少ししかない!

    慣れてしまっている生活習慣を、もう一度よく見直してみなさい。これまで容認していた支出が、よく考えれば削減できるはず!
    金を使うときは、それが100%使う価値があるものでなければならない!!


    p66★★★
    ・第三の知恵「貯めた資金は寝かさずに増やすべし」
    貯めた金は最後の一銭に至るまで働かせること!
    財産とは持っている現金ではなく、しっかりとした定期的収入、キャッシュフローこそが財産!

    お金は持っているだけでは何も生み出さない、貯めることは手始めにすぎない。
    豊かな財産を作るためには、お金に働かせることが大切!


    p70★★★
    ・第四の知恵「損失という災難から貴重な財産を死守すべし」
    落とし穴の可能性がある話、またはあまりにもウマイ話に投資する際は、自身の判断にあまり自惚れないようにすること。


    p73
    ・第五の知恵「自分の住まいを持つことは、有益な投資と心得よ」
    生活コストが下がり、住環境もよくなるなら、の話。


    p75
    ・第六の知恵「将来の保障を確実にすべく、今から資金準備に取り掛かるべし」
    将来に備えて相応の所得を用意しておくこと、たとえあなたが死んでも家族が快適な生活を続けられるように準備をしておくこと。


    p78★★
    ・第七の知恵「明確な目標に向かって、自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心を持って行動すべし」
    →自らの能力を開発すること。
    →仕事の技量を高めること。
    →勉強して考えを深くすること。
    →自尊心を持って行動を取ること。

    立ち止まらず、いつも進歩の最前線にいるように努力しなさい。
    知識を深め、自らの技量を高めていれば、報酬もより豊かとなります。


    p121★★
    ・5つの黄金の法則
    1.将来の資産と家族の財産を築くため、最低でも収入の十分の一を貯めるならば、黄金は自ら進んで、しかも段々とその量を増やしながらやってくるだろう。

    2.貯まった黄金がさらなる利益を生むような働き口を見つけてやり、家畜の群れのごとく増やせる賢明な主人となるならば、黄金は勤勉に働いてくれるだろう。

    3.黄金の扱いに長けた人々の忠告のもとに黄金を投資するような慎重な主人であれば、黄金はその保護のもとから逃げようとはしないだろう。

    4.自分のよく知らない商売や目的、あるいは黄金を守ることに長けた人々が認めないような商売や目的に使われる黄金は、その人間から逃げてゆくことだろう。

    5.あり得ないような莫大な利益を生ませようとしたり、詐欺師の魅惑的な誘いに従ったり、あるいは自らの未熟で非現実的な欲望に頼ったりするような人間からは、黄金は逃げてゆくことだろう。


    p144
    財産を担保として金を貸すこと。
    担保箱が教えてくれたことだが、一番の安全策は、借りたい額よりも価値の多い財産を持っている人間に貸すことだ
    土地や建物、あるいは宝石やラクダなどの持ち物など、財産を換金して借金を返せるだけの能力がある人間に、だな。

  • お金を増やすことを意識した初心者におすすめの良書だと思います。
    物語調で語られるのですごく読みやすい。中学生なら十分理解できるのでは。
    ・収入の1割をとっておき、残りのお金で生活する。
    ・貯めたお金に働いてもらう(投資する)。
    ・貯めたお金を敵から守る。
    ・富を築くためにはまず一生懸命働くこと
    中学生の子供に伝えると「なんだ当たり前のことだね」と。
    当たり前を実行し続けられますように。

  • 資産形成の初歩を知る本。
    内容については、まったくその通り。
    まさに、お金についての考え方を学ぶ第一歩的な内容になっている。誰にでも理解できる言葉で書かれているので、臆する必要はない。投資などを知らない人にオススメする。

    「どれだけ働いても貧乏なのはなぜだろう」
    そんなことに悩んでいるならば、この本は最適だ。
    すでに資産形成の一歩を踏み出している人にも、モチベーションアップに有効ではないだろうか。

    最低でも収入の1割を貯蓄すること。必ずその決まりを守ること。残ったお金で生活するために、予算を立てること。貯まったお金を運用しよう。その為にはお金について学ぼう。

    読了。

  • お金をいかにして増やすか。バビロンの成功者の教え。非常にわかりやすく、現代でも十分通用する。
    「収入を得るごとにその1割を自分のために取っておくこと」なんて簡単なことだろう。そしてそれを運用する。
    うん。大富豪になれるように頑張ろう。
    手始めに財布から3千円出して貯金箱に入れてみたよ(笑)

  • 本多静六の「私の財産告白」に書かれていた事と根本は一緒だった。難しい事は何も書いていない。一定率を貯めて、それを安全に投資し、分相応の生活と一所懸命に働けば、きっと誰でも豊かになれるという不変の真理をバビロン の言い伝えとして綴っている。

  • 面白い!!!!お金の勉強云々なしでも面白い!!
    なんか金がらみのファンタジーのような一冊です。問答のようにストーリーが進む感じなんかは哲学のようでもあり、また、金持ち父さんのような教えを諭すものでもあり。

    とっても読みやすく、面白い内容でかなり昔のものなのに、今でも推薦されている理由がわかるような一冊!!!

    お金の勉強に学校で取り入れてもいいんじゃないかな!?と、思うほど!

    お金のルールがわかるようになったら子供に絶対読ませたい一冊でした!!!!

  • 天引き貯金って偉大やなと思います。
    勤め出したとき親からも言われたし職場の先輩からも言われました。
    たしかに天引きするとその中で生活するので足るを知ることになります。
    僕は天引き貯金しながら車の借金を超スピードで返したので最低限の消費で暮らせる術を身につけてたのかもしれません。
    結婚してからも天引き貯金しながら家のローンを15年で返済しました。
    今はローンと同じだけ投資に回してます。

    はじめは不動産の勉強をしましたがさすがに仕事しながら法律の勉強をしてると手が回りませんでした。
    その中で投資信託は最初に少し勉強してあとは毎月定額で回せるので考えることなくオートでいけます。
    ギャンブルや大きな投資には興味が湧きませんがコツコツやっていく自信はついたと思います。

    それほど高い学力もなくそれなりの仕事につきましたがボランティアもしながらやりたいこともできてます。
    それもこれも知らず知らずのうちに大富豪の教えを実践出来てたのかなと思います。

    誰もが働き出したら言われると思います。
    「天引き貯金しいや」って。
    でもそれを実践するかしないかが運命の分かれ道なんやなと思います。

  • 普段得られない知恵が得られる。
    やっぱり、与えられる情報だけで生活していると盲目的になり、自分で取りにくい情報が人生を豊かにしてくれるんだなと思った。

  • 古代都市バビロンに住む大富豪との会話を通して、どうしたら富を築くことができるかについて考えることができた。

    印象に残ったのは
    ・財布に10枚のコインを入れたなら、使うのは9枚までで止めておく。つまり、稼いだものは、すべてその一部をとっておくこと。

    ・貯めた資金は、寝かさずに増やすこと

    ・どの分野に投資するにしても、必ずつきまとう危険性について、よく調べておくこと。

    ・自分とその家族を嵐から守ってくれる家を持つこと。

    ・金持ちになりたいと望んだとしても、それは目的がはっきりしているとは言えない。金貨5枚が欲しいと望むのであれば、その望みははっきりした形をとり、実現に向けて努力できる。

    ・自分にとって非常に利益となる出来事を避けてしまうような人間は、優柔不断な人間。チャンスが来たときにそれを生かさない人だ。待ってしまう人だ。幸運の女神は、そんなのろまな人間の事は待ってくれない。

    ・いざチャンスが目の前に差し出されると、内なる優柔不断の心が出てきて、折角のチャンスを様々な効率で遅らせようとする。一旦その心の声に耳を傾けてしまうと、自分自身にとって最悪の敵となる。

    ・最初の判断が1番良い。

    ・決意ある所、道は開ける。

  • 古代都市バビロンに伝わる
    大富豪になるための秘訣が
    物語形式で書かれています。

    個人的にはストーリー性が中途半端で、
    あまり入ってこなかったので、
    章ごとの要約しか読みませんでした。

    稼いだものは、すべてその一部を自分のものとしてとっておく。
    収入の1/10を貯蓄に回す、
    ということがくりかえしかかれています。

    あらためてお金の流れを明らかにしてみよう
    と思いました。

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著者プロフィール

1874年、米国ミズーリ州ルイジアナ生まれ。ネブラスカ大学卒業後、米西戦争中に、米国陸軍で軍務に就く。その後、コロラド州デンバーにおいてクレイソン・マップ・カンパニーを設立。1926年に節約と経済的成功をテーマにした短編寓話シリーズを発行し、人気を博す。のちにこのシリーズが『The Richest Man In Babylon(バビロン一の大金持ち)』として単行本化され、90年以上たった今も世界中で翻訳されて、いまなお読者を増やしつづけている。

「2021年 『バビロン大富豪の教え』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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