エコ資本主義批判―持続可能社会と体制選択

制作 : Saral Sarkar  森川 剛光 
  • 月曜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901477703

作品紹介・あらすじ

経済成長という幻想からの秩序ある撤退を-過去の社会主義の道徳的退廃とともに、資本主義的現実と妥協した現在のエコロジストたちをも痛烈に批判する本書は、自然環境と人間社会を破壊する"開発と搾取"に支えられた成長神話との訣別を私たちに促し、"持続可能な世界"へと向かうための新しいヴィジョンを提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 332.06||Sa

  • エコロジーと資本主義の根本的矛盾を説き、持続可能な社会の実現のため、現在より縮小された定常経済に到達するには「エコ社会主義」による計画的移行が必要と主張する。ドイツ語の原題を直訳すると「持続可能な社会」

    まず初めにソヴィエトにおける「社会主義」の失敗は成長の限界と道徳的腐敗であったことを説明。その他、農業に不向きな地理的条件なども挙げられている。失敗と考えられる社会主義の中にエコロジーとの親和性があることに触れている。

    天然資源への期待に関する批判。太陽エネルギーの生存不可能性(自己再生産できないために従来のエネルギーとの併用が不可欠)、環境保護テクノロジーも結局は産業であり新たな資源消費が生まれるなど。コンピュータの効率化も結局は資源消費を加速につながる。必要なのは労働集約化による資源消費の低減、脱物質化であると主張。

    エコ資本主義、エコケインズ主義に対する批判。市場と価格メカニズムが将来の豊かさを勘案できない欠陥があり、エコロジーがおざなりになる、そこで規制や税によるインセンティブが必要となる。経済成長を前提に成立する資本主義では定常経済に行き着けずエコロジーの実現はできないと主張。

    縮小された定常経済への移行、このために人口削減、労働集約化による資源消費低減、また失業率の低減をする社会改革に科学的な社会主義=エコ社会主義がふさわしいと結論づける。

    全面的に賛同できる内容でないが、「定常社会」について体系的にまとめられ理解しやすいし、天然資源の章はエネルギー政策に関する幅広い知見が得られた。

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