マイナー音楽のために―大里俊晴著作集

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  • 月曜社
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感想 : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (523ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901477772

作品紹介・あらすじ

音楽学者/ロック・ミュージシャン、大里俊晴の思考の軌跡を集成。現代の音楽批評のスタートラインと限界点とを同時に示す、著者最初で最後の評論集。

感想・レビュー・書評

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  • 10年前に買って、読みたいところだけ拾い読みして寝かせておいたのが、思い立って通読。気になった曲に付箋をつけておいてあとからyoutubeで聴いたりしながら振り返ったりする時間がまた贅沢。最初は、シュトックハウゼンとかジョン・ケージとかの現代音楽について書いてるところから興味を持ったんだけど、そこから阿部薫とかのフリージャズ、果てはフランスのシャンソン、ポップまで話は広がり。著者の興味の赴くままに音の世界を引きずり回され、たゆたい、聴いたこともない音楽に導かれる愉悦。/"我々は強度を持つ音楽こそが、マイナー音楽であると呼んだ。これは、所謂少数派、マイノリティーだからといって、それが無条件にマイナー音楽であることを保証しない"/michel redolfi,sonic waters、ヤン・ガルバレク「オフィチウム」、モンポウ「密やかな音楽」、カーゲル「エキゾチカ」、マーティン・デニー、ルー・リード「メタル・マシン・ミュージック」、グローブ・ユニティ・オーケストラ、GHEDALIA TAZARTES ゲダリア・タザルテス、JACQUES BERROCAL,Japan's Garden、Cathy Berberian Stripsody、平石博一 プリズマティック パルセイション/湯浅譲二 ヴォイセス・カミング、サラエボ組曲Sarajevo suite、フランソワーズ・アルディの「さよならを教えて」あたりが、新たな出会い。

  • 亡くなっていたんですね、大里さん。
    こんな立派な本が出るなんて凄いなと思っていたら、追悼本でもあったようです。
    『ガセネタの荒野』同様に、悪意に溢れた本だなぁと思いました。
    対象への素直な愛情が全てとは言わないけれど、拗くれたもの読んでも、頭でっかちで大変だなぁとしか思えません。
    それでも手にとって読んでしまうのは、僕も似たような者だからかも。

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