14歳からの哲学 考えるための教科書

著者 : 池田晶子
  • トランスビュー (2003年3月20日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901510141

作品紹介

人には14歳以後、一度は考えておかなければならないことがある。
 言葉、自分とは何か、死、心、他人、家族、社会、理想と現実、友情と愛情、恋愛と性、仕事と生活、本物と偽物、メディアと書物、人生、善悪、自由など、30のテーマを取り上げる。

14歳からの哲学 考えるための教科書の感想・レビュー・書評

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  • 読むのにものすごく時間がかかりました。
    なんせ"考えるための教科書"です。
    一文読んでは前に戻り、一章読んではページを閉じて思案する。
    哲学に馴染みのない人にもわかりやすいように平易な言葉で書かれているけれど、それでもやっぱり難しい…。
    わかった部分は自分でもう一度考えてみる。
    わからない部分(たくさんあった!)は、少しでも自分の言葉に置き換えて、書いてある内容を咀嚼してみる。
    行ったり来たり、立ち止まったり、頭を使う読書となりました。

    自分とは何なのか。
    死とは、善悪とは、心とは。
    大人でも自分の答えをもっている人は少ないのではないでしょうか。
    日常や仕事に追われて流れていく日々の中、立ち止まってきちんと考える時間を持ちたいと思いました。
    まずは「言葉を大事にするということが、自分を大事にするということなんだ」という一文を胸に、毎日を暮らすことにします。
    自分の中でほどよく熟成されたころ、もう一度、二度、三度…と読み返してみたい1冊です。

  • 14歳向けの平易な言葉で、わずか200ページ強の本であるにもかかわらず、同じところを何度も読み直したり、途中考えるために止まったりし、読了には時間を要した。

    読みながら、本書の狙いである「知る」ことは自分で考える事でしか達成できない。を体験。

    各テーマについて、何も答えは書いてない。
    あなたが当たり前だと思ってる事って、本当のこと?と問い続けてくる。
    言われてみれば……となり、いつの間にか考え始めている自分がいる。

    次は、各テーマごと丁寧に読み直し、もっと深く考えてみたいと思った。
    学校の授業で討論するのも面白いだろうし、子どもと話し合って見るのも面白そう。もちろん、大人同士で考えを深めていくのも大変いい。

    これは、教科書のように時々引っ張りだしては、読み返し、都度考えていくための本。
    考えを深めることで、自分にとっての善悪が見えてくるだろう。それはつまり、自分のしたいことが明らかになっていくということ。
    人の教えではなく、自分の考えによって、人生を変えていくためのキッカケを作ってくれる本に出会えた。
    この奇跡に有り難う。

  •  池田晶子さんが書いた『14歳の君へ』という本がどちらかというと池田さんの考えた結論に近いものだとすれば,こちらの『14歳からの哲学』という本は,その考える過程を書いている本であると感じました。そのため,読みやすさでいえば,『14歳の君へ』の方が読みやすいかな。けど,考えるという点では『14歳からの哲学』の方が考えさせられるな,と思いました。
     読んでみると,普段分かっているつもりのことが実は分かっていなかったということに気づかされます。分からないことについて考えることの大切さを伝える本です。
     「当たり前」のことが本当に当たり前なのか,人生で必ず一度は考えたことのありそうなことについて,深く掘り下げて考えることのきっかけを与えてくれました。

  • 本書は、中学生向けに書かれた哲学書です。でもその内容が子供向けで難しくないものかというとそれがそうでもありません。平易な言葉を選んで書かれているものの、その内容は大人が読むにも十分に耐えうるもの。むしろ、大人が読んでも十分に哲学の内容であり、何を言っているのかわからず道に迷ってしまうため、何度も同じところを読み返してしまうこともありました。

    「自分とは誰か」という章では、先ず自分が何なのかを説いています。「私」が自分を支持するための代名詞、自分というのは代名詞「私」より先にあるもの。その自分こそが、名前でも代名詞でもない、自分であるところのもともとの自分。自分は自分が自分であるとわかるけど、どうしてわかるのだろうか。

    「わからない」と感じることを、どこまでも考えてゆくようにして下さい。「わからない」ということは、答えではなくて、問いなのです。君が毎日やっているその自分とは、本当は何なのか、知りたくないはずはないでしょう。

    勉強でも仕事でもできる人というのはわからないと曖昧にしないのでしょうね。私は割といい加減なところがあるので、曖昧にしちゃうことも多いけど、拘りのある部分は決して曖昧にしたがらないので、あらゆる点においてそうしている人は尊敬します。

    「心はどこにある」の章では、「心」とよbンでいる思いや感じや考えのことを感情と精神に分けている。前者が動いて変わる部分、後者が動きも変わりもしない部分。感情は感じるもので、精神は考えるもの。ここでは感情がいけないものと言っている訳ではなく、精神の働きがなぜ大切なのかを教えてくれます。

    「規則」の章では、どうして社会生活には規則が必要なのかという考察が書かれています。この内容が哲学書であるので、単純な説明に終わらず一歩内側に踏み込んで疑問を解明しようとしています。

    「品格と名誉」は目からうろこである。「上品」「下品」という言い方がある。「じょうひん」「げひん」ではなくて、「じょうぼん」「げぼん」と読み、これらは似ているけれど微妙に違っているそうです。「げぼん」に対するところの「じょうぼん」というのは、見た目の感じのことではなく見えない人柄、人の内面性を言う言葉らしい。「じょうぼん」「げぼん」というのは、徹頭徹尾、人の内面、精神性こそを評価する言葉なんだそうです。知りませんでした...

    精神は自分を自覚する。精神としての自分を自覚するんだ。そして、精神にとっては精神よりも大事なものはないと知る。なぜなら、精神としての自分にとって何が大事かを考えて知ることができるのが、まさしくその精神だからだ。自分を大事にするとは、つまり、精神を大事にするということなんだ。

    ううむ、哲学ですな。自尊心とプライドの違いも説明されています。自分の価値より他人の評価を価値としているとするとそれは自尊心ではなくて、単なる虚栄心だということだ。なるほど。さらに嫉妬という感情も同じ理屈です。ヤキモチ、自己主張、自己顕示、見栄など普段何気なく使っている言葉もこうやって理路整然と説明されると考え直させられますね。

    【宇宙と科学」の章では、「自分がある」ということと「自分がない」ということ、「今」とはいつで、時空とは何で、「自分」とは誰なのかを説いています。

    読み進めていくと、頭が冴えているときはするすると読めて内側をえぐって解明していることもすんなり頭に入ってきますが、頭が冴えていないときは何だかよくわからなくなりぐるぐると頭が回りだし何度も同じ行を読み直しては考えたりするので、読了するのに思いの外時間がかかってしまいました。これを読んで、ここに書かれている内容をすべて理解する中学生はきっといるのでしょうし、そういう子供達ってすごいなって思います。:-)

  • 抽象的な観念から、生きる意味まで。
    私は幼少時からこのようなことを考えるのが好きな子供でした。
    しかし、世の中のすべての人が哲学的なことを好むというわけではないこともわかってきました。
    10代のころ、ひたすら死を恐れて、なぜ生きるのか考え抜いたことが、いま生きる基礎になっていると思っています。
    なぜ生きるのか、自分とは…、善と悪について…。
    すべては自分が基準であるということがわかり、死が訪れても精神は死なないのだと考えることで、生きるのが楽になってくる。
    考えるのは大変つらい作業ですが、世の中のことにケチをつけていくよりは、自分を高めて見える世界を素晴らしくするほうがずいぶん楽だと思います。

    この本はさまざまな「見えないもの」について考えるための教科書です。
    語りかけは優しいですが、考えようとする内容は大変高度で、大人の読み物としても耐えうるものだと思います。
    哲学を生活に根差したものに落とし込んでいます。

  • 哲学やや難しかった。

    子供のことを自分の子供だと思い込んでしまう。
    思い悩むのではなく、しっか考えることが大切。
    生きていることが素晴らしいと思うことは、自分がそう思っているから。

  • これほど骨のある本には久しぶりに出会った。一通り読めたけど半分も理解できていないと思う。また読む必要がありそうだ。14歳向けと思わない方がいいかも?

  • 「考える」とはどういうことか、がひたすら問われる一冊。「勉強する」のでもなく、「悩む」のでもなく、自分の頭で考えるからこそ真の意味で「わかる」のだという。以下に、私が本書を読んで考えさせられた点を挙げる。

    ・人生に意味はあるのか。
    ・個性とはなにか
    ・自由とはなにか
    ・正しいとはなにか
    ・わかるとはなにか
    ・生きるために働くのか、働くために生きるのか
    ・時間は流れるものなのか

    上記のテーマを本書を読みながら時間をとってじっくり考えて見ていただきたい。少しだけでも世界の見え方が変わって見えるはずである。

  • 書いてあることはいつも同じ。でも池田さんの言葉をどうしても求めてしまう。
    今回は14歳~17歳を念頭に置いているということもあって、慎重に言葉を選んで書かれていた。それでも何とかして伝えようと、熱意が言葉の端々にうかがえる。かえって、コラムを収録した著作よりも、紙面的にも言葉的にも充実しているように感じた。
    考えることがやめられなくなってしまったが、池田さんにはまだまだ到底及ばない。
    日頃、考えられるようになるにはどうすればいいかとか、考えるとはどういうことか考えているが、いまだに掴むことができず、他者とのコミュニケーションをもどかしく思うことがある。
    考えるための教科書ということもあって、今回読んでみて、こんな風に伝えたらわかるかもしれない、と気づき、自分のことば・考えの至らなさをかなり痛感させられた。

  • 答えのない謎を考える事に意味がある。知りたいという気持ち大事。

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