- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901908726
作品紹介・あらすじ
勝谷誠彦が吠えた、讃岐うどんブームを巻き起こした、麺通団団長田尾和俊がしゃべりたおした、パロマスも続いた。
地元愛満載で語り合った、地方のこと、日本のこと、うどんのこと。
ゆでがえる化した日本国民に贈る、啓発の書。
例えば、町おこし・・(本文より)
勝谷 この国にいかに嘘つきがおってだまされてるか、という話をしたいと思うんです。
今まちおこしと言われていることの99%は間違ってると思うんですよ。
田尾 間違ってますね。
勝谷 田尾さんは貧しい会社の社長をずっとされて、なんとかそれを黒字にして食ってこられた。だけどああいった厳しい会社を経営してきた目から見たら無茶苦茶でしょ、いわゆるまちおこしっていうのは。
田尾 まず目的設定のところで間違ってるんですよ。言うたら、会社が儲けるのも、地域を経済的に活性化させるのも同じことですから、目的に「利益を上げる」っていうのを最初に掲げます。すると、利益を上げるためには何をしたらいいのかという戦略が出てくる。売上げを伸ばすか経費を下げるか、そこからスタートです。
売上げを伸ばす方には市場と供給の関係で何が有効か決まってくるし、経費を削減するってことに対しては、経費項目の大きい順から手をつけるというセオリーがあるわけですよ。
ところがね、まちおこし、特に商店街のまちおこしみたいなのは結構昔からあったんですけれども、僕、商店街の活性化の会なんかに呼ばれて意見を求められたら、「目的は何ですか?」って最初に聞くんです。そしたらね、「商店街の活性化が目的です」って「タイトルにもあります」って言うんです。
でも、「商店街の活性化」ていうのは、僕ら経営をやってる人間からしたら、目的でも何でもないんです。あれは祝詞みたいなスローガンであって、具体的に何がどうなったら商店街の活性化が達成したのかっていうのを聞くと、答えがない。
東京麺通団が困ってコンサルに頼むとしたら、うちの店を活性化してくださいって言わない。赤を黒にしてくださいって言う。
勝谷 そうそう。
田尾 具体的にそう言うんですわ。
勝谷 だいたいイベントのただ券を配ってワーワーにぎやかにしてるのが活性化って言ったら、ますます損が増えるやん。活性化って言葉自体、コンサルのやつらが作ってるんちゃうかと思うよね。
田尾 あれはね、行政にとってはすごく都合のいい言葉で。
勝谷 そうそう。
田尾 つまり、何をやったら活性化が達成されたのかというのを曖昧にしてるから、何をやっても活性化だって言えるんですよ。だから、何でもできるっていう魔法の言葉で。
勝谷 魔法の言葉の根底には、数字の嘘があると思うんですよ。
感想・レビュー・書評
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三宅さんが亡くなり、たかじんも死んだ。そして、とうとう勝ちゃんまで。勝谷さんの生前が懐かしい、田尾団長との対談本。箱根の自宅でリラックスしながらの対話が、冬の箱根の雰囲気と共に勝谷さんのプライベートを伝えてくれて嬉しい。怒れるおっさん、との事だが、その矛先は日本の為政者へ。特に、税金を使いながら効果を定めず、赤字投資を繋げる地方行政へ。中身があるようで、ただの宴会トークという向きもあるが、前述の通り、懐かしむ一冊。
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対岸の岡山県民としては、田尾さんの名前は「麺通団」等を通して知っていたんだけど、地方自治体や地方のマスコミを批判してたとは知らなかったなあ~。
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もっと怒らんと。なにが起こってんのか、勉強せんとあかんなぁ。
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4〜5
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ちょうど同年代のおっさんの戯言集とも言うべきか。でも結構ウンウンと頷きながら楽しく読んだ自分が有りました。